ダーク・ファンタジー小説
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- 異端都市
- 日時: 2020/02/22 21:40
- 名前: 枢木 (ID: xs5T8t9X)
異能者は二つのパターンがある生まれつき能力を持つ先天性異能者、何かをきっかけでもしくは
突然能力を持った後天性異能者の二つ。さらに能力の保守派と過激派、中立派などが
存在する。架空の東京を舞台として異能者たちの戦いが起こる。
主人公、栗花落雫は異能者事件に巻き込まれ能力を開花させる。
- Re: 異端都市 ( No.1 )
- 日時: 2020/02/23 11:24
- 名前: 枢木 (ID: xs5T8t9X)
雫はその事件を目撃してしまい追われる身となっていた。息を荒くさせ雫は一心不乱に
走り抜ける。
「どうした?」
紫の髪をした男は倒れ込んだ雫に声を掛けた。大きく呼吸をする雫の背中をさする。
足音が聞こえた。
「あーあ、面倒くさい相手と会ったな…なぁ?」
白髪の男は笑みを浮かべて問いかける。
「ここで大人しく捕まるか?音無響」
「もう一度、全身の骨を砕いてやろうか?縁」
響は首を左右に曲げ骨を鳴らす。一方、縁と呼ばれた男の方は。袖の下から鎖の束が現れ
相手の方へ走る。その鎖は響の体を固く縛り上げる。
「だから…こんなのすぐに千切れるに決まってるだろ!!」
両腕に力を入れ、強引に千切った。縁の隣に立っていた雫はスッと両手を向けた。無風だったはずの
空間に風が吹き始める。強さは段々と増していきやがて立つのが困難になっていく。
「うおっ!?」
響の体が近くの廃屋の瓦礫に埋まった。今だ、縁は雫を抱き上げ逃走する。辺りに鎖を引っ掛けて。
「異能者だったのか。俺は小紫縁、よろしくな。お前は?」
「栗花落雫です。助けてくれてありがとうございます縁さん」
縁の表情が動いた。
「栗花落…栗花落漣の妹か?」
「なんで兄の名前を?…あ」
雫は思い出す。
「…すまない、そうだったな。漣は過激派、だったな」
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