ダーク・ファンタジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 超人包囲
- 日時: 2020/04/26 18:45
- 名前: 枢木 (ID: xs5T8t9X)
2020年、東京…池袋。
そこに多く集まったのは異端な存在、超人…又は人ならざる者。ギャング、殺し屋、運び屋。
全員が注目する小説を描きたい、そんな望みを利用され小説家の瑠璃川鈴蘭は情報屋を名乗る
青年、實藤深雪により荒れているギャング集団の前に出されてしまう。それが始まり。
やがて池袋で不死鳥の羽を巡る大きな戦いが起こる。
- Re: 超人包囲 ( No.1 )
- 日時: 2020/04/26 19:14
- 名前: 枢木 (ID: xs5T8t9X)
池袋、東京でも有名な場所の一つである。著名人が出歩いていることもある。
因みに私もそれなりな人物だ。そうはいってもまだまだ有名には程遠いが…。
小説家だけで生活できる人物はほんの一握りだということは十分承知している。
一枚のハガキが届いた。その内容に驚いた。
『瑠璃川鈴蘭先生へ
瑠璃川先生の作品、いつも読ませてもらっています。僕、先生の大ファンです。先生は
やはりもっと名が知られてよいのでは?』
ファンレター、裏側には本名が書かれている。實藤深雪、女性のような名前だが男性だ。
手紙の一人称は僕っ娘でも基本「私」でもこの手紙では「僕」男に決まっている。
下の方を見たら何か個人的に書かれていた。何処かの場所の住所、ここに来てほしいという
メッセージだろう。だが行っても良いのだろうか…。
その場所にやってきたのは後日の昼間。
「んん?もしかして僕の手紙を呼んでくれた瑠璃川先生かな?」
細身の青年は私の顔を覗き込む。彼は自分が實藤深雪だと言った。なので私も名前を名乗った。
「よかった。嬉しいよ、大好きな作家のサインを貰えて」
「私も嬉しかったです。ファンレターを貰えて」
切実な思いを零した。私たちの前に一部はバットを、一部は竹刀を持った男たちがやってきた。
所謂ギャングだ。ん?あれ!?深雪君は!!?そこで私は理解した。囮に使われた、と…。
どうやら彼ら深雪君に騙されたようで怒っていたようだ。で、見せしめに彼女である私を
ボコボコにしようと考えているようだ。訂正しておこう、彼は私のファンであって彼氏ではない。
それをしっかり言ったのだが彼らはもう頭に血が上って冷静さを取り戻せないようだ。そこに
誰かヒーローは来ないものかと願っていたが。
「ひ、ヒィ!!?」
悲鳴と同時に大きな音を立てて物体が飛んできた。
「何処行きやがった深雪!!!」
怒鳴り声をあげてやってきたのは金髪の男だった。飛んできたものは自販機だ。大丈夫、全員
無事です。
Page:1