ダーク・ファンタジー小説
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- 平和殺しの魔王様
- 日時: 2020/07/26 19:07
- 名前: 音色 (ID: zhh6pK1N)
平和殺しの魔王。
それは、魔界で広く知られている魔王の通り名である。
なぜそう呼ばれるようになったのかそれは不明であるが一説によると…。
様々な戦争を起こしいつもそれに神でもかなわぬ圧倒的な力でねじ伏せ平和を奪っていくかららしい。
だが、その魔王の不思議なことがただ一つ。
絶対に人間を巻き込まないことだ。
魔族と人間が共存するこの世界で人間を巻き込まないことは普通の神では、まずできない。
出来るとしたらこの世の全ての魔法をつかさどる魔王…アストロ・ピクスのみである。
それほど、莫大な魔法を使ってでも阻止するのは、なぜか…。
人々が考えてもそれは、出すことのできない答えだった。
だが、その答えは、ただ一つ…。
「平和殺しの魔王などという下らぬ異名が俺についているそうではないか。」
「大変申し訳ございません。アストロ・ピクス魔王様。」
「まぁ。よい。そなたらに教えてやろう。なぜおれが莫大な魔法を使ってまで人間を守るのか。」
「ルーシャ。答えを考えてみよ。」
「えっと…人間たちを巻き込んだら戦いが複雑になり勝ちにくくなるからでしょうか?」
「違う。俺を誰だと思っているのだ。」
「大変申し訳ございません。」
その答えは…。
「俺は、戦う意思のない物を殺すつもりはない。」
「俺は、いささか平和という物も悪くは無いものと思っている。」
「平和。だれも、血を流さず魔力は人のために使う。素晴らしいことではないか。」
「俺にも、感情はあるし、できれば平和が良い。」
「だが、魔王の俺に権力やなんだらの事で戦いを申し込むものが後を絶たん。」
「だから、殺していいのは、そういう私の望む平和をぶち壊すものだけだ。」
「…。」
「まぁ良い。といっても、俺は魔王になってから常に命を狙われている…。」
「一度でいいから平和を体験してみたい。」
「だから、俺は一度も体験したことがない魔王学園の生徒となる。」
「なっなんと。魔王の配下に置かれる高等な魔族を教育する学園に魔王が入学など…。」
「聞いたことがありませんぞ。」
「平和を体験したこともないのに平和を作ろうとしても無駄だ。」
「だから、ほんの3年。3000年以上生きていたお前には、1秒にも過ぎぬだろ。」
「魔王様…。」
「俺も若くして魔王になったのに少し疲れていたのだよ。」
「戦の時には戻るから、いつでも呼べよ。」
「でっでは、学園長に連絡を…。」
「ならぬ。」
「俺は、名前も自分の身分も隠し一度学園に通ってみようと思う。」
「お前は、しばらく魔王代理だ。少しは、魔王の重みを感じろ。」
「魔王様。ご無事で。」
「おう。」
- Re: 平和殺しの魔王様 ( No.1 )
- 日時: 2020/07/27 04:08
- 名前: 音色 (ID: zhh6pK1N)
魔王学園入学式
「わが、魔王学園高等学校は、魔王の配下に着く高等な魔族を育成することを目的とした学園である。」
説明しよう。
俺は、現在入学予定年齢ぴったりの100歳である。
魔族の100歳というのは、16歳とほぼ変わらない。
ちなみに俺が魔王になったのは、本当の16歳の時だ。
魔族で言うとまだまだちびっこの時に莫大な魔力を使い魔王になったのだ。
だが、勉強は記憶が得意なのを利用して魔王になる前に大学(1000歳)レベルまでおえている。
「私は、この魔王学園高等学校校長のレイト・クライドである。」
「あれが?クライド様なの?」
「ものすごいお美しい方ね。」
「案外お若いのね。」
そうか。
ここの校長は、クライドだったか。
あいつは、まだ40歳だぞ。
正直言ってまだ子供だが優秀だとみこんで成長という見た目を成長させる魔法をかけたのだ。
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