ダーク・ファンタジー小説
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- 堕ちた少女は全てを喰らい、支配する【第1章完結】
- 日時: 2021/09/30 20:46
- 名前: 鈴音 (ID: 0LEStScZ)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12831
これは、異世界に召喚された少女が、奴隷に堕ちてから、全てを喰らい、支配する物語。
掲示板の方はこちらです。何故かID変わってますけど宜しくです。
堕ちた少女は全てを喰らい、支配する【雑談&報告&感想】
【主な登場人物】
・柊 希空(ひいらぎ のあ)
主人公。闇の力を継承し闇の魔女になった。
奴隷紋消去の手伝いをしてくれた事からロイズの事を信用する。
・ロイズ
闇の従者。希空の秘書でありイケメンである。
・ローデル・シュバイン
領域内の屋敷の管理者、家令。有能。
【目次】
第1章 堕天使希空
プロローグ 無能力者>>01
1話 闇の力 >>02 2話 解放 >>03 3話 自由 >>04
4話 魔女 >>05 5話 家令 >>06 6話 屋敷 >>07
7話 首都 >>08 8話 宣戦布告 >>10 9話 戦争 >>11
10話 魔法と眠気 >>12 11話 事後処理 >>13
12話 七大罪 >>14 13話 光の魔女 >>15
魔女外伝 壱 >>17 コメント >>18
- Re: 堕ちた少女は全てを喰らい、支配する ( No.1 )
- 日時: 2020/08/10 16:38
- 名前: 鈴音 (ID: 0LEStScZ)
「ぬおっ!ようやく召喚が成功したのか!」
…誰?…あれ、ここ。…どこだろ
「国王陛下!魔術師の負傷が激しいですが、このまま続行しますか?」
「1人召喚出来たのであればよかろう!魔術師に休暇を与えよう!」
…国王…陛下?…そうだ。私の名前は、柊 希空だ。
「う…」
「少女が目を覚ましました!国王陛下!」
「う〜む。やはり、高度な水晶でも反応せんか…ハズレじゃのう。」
どうやらここは、異世界らしい。異世界に召喚されたのだ。
「ま、待って…!ハズレって、何!」
「無能力者じゃよ。はぁ、異世界から召喚すれば能力者が増えると思ったのにのう。」
無能力者?つまり、チートな力が無いって事?冗談言わないでよっ!異世界に来たら、女神が力を与えてくれるのが定義でしょ!?
「うむ。汚らしい無能力者を排除せよ!王宮から追い出せ!奴隷に堕ちてしまうがよい!」
「はぁ!?勝手に異世界に召喚されていきなり奴隷に堕ちろって?そんなの認める訳無いでしょう!?私は被害者なの!無能力で何が悪い訳!?」
「連れて行くがよい…。」
「はっ!無能力者!奴隷商に行くんだ!国王陛下のご命令だぞ!」
早く…ここから逃げ出さなきゃ!…じゃないと…奴隷に堕ちちゃう!…一歩でも早く…早く!
「嫌ぁ!奴隷になんかなるもんですか!きゃっ!離してー!」
そして私は、奴隷に堕ちた。
兵士に奴隷商の元へ連れて行かれ、「奴隷紋」というもので奴隷契約を結ばれた。
異世界に期待を持った私がバカだった。こんな事になるなら、いっその事死んで仕舞えば良かったのに。
私は今商品だ。普通の女子高生 柊 希空は消えた。今は奴隷として、商品としての柊 希空だ。
嫌だ。どうせ買われる事も無いだろう。買われてもきっと酷い事をされるのだろう。
たった1人の人権なんて頭に無いのだろう。
『憎い。この世界が憎い。国王陛下が憎い。』
憎い。この世界が憎い。国王陛下が憎い。
「全てが憎い。」
この時から、私の人生は全て変わった。
- Re: 堕ちた少女は全てを喰らい、支配する ( No.2 )
- 日時: 2020/08/13 17:13
- 名前: 鈴音 (ID: 0LEStScZ)
《スキル 闇の力を入手しました。》
何だコレ…。スキル?良くゲームとかである奴か?
そう思い、考え続けていた。
「新入り!奴隷達の基本を叩き込めって言われたから、聞いて!」
少し偉そうな奴隷が言った。
どうやらこの世界では、能力者が権力や金を持ち、無能力者が家畜の様に扱われ、奴隷とされる。
そんな弱肉強食の世界だと言った。
そして、奴隷として1日が経った。
「ねぇ、貴方は何て名前なの?」
「あぁ?私ぃ?私は柊 希空。お前は誰だよ。」
「私はアイ!えっ〜と、ヒイラギノア、ちゃん?」
「カタコトかよ。ノアでいい。」
「じゃあ、ノアちゃんね!」
アイとか言う奴隷の少女には様々な事を教えて貰った。
その中には、スキルについての事もあった。
『スキルはね、スキルリスト!って言うと、現れるの!能力者の人は使えなくて、無能力者に与えられた最後のチャンスだって、亡くなったお父さんが言ってたよ!』
試しにやって見るか。誰も居ないね?
「スキルリスト!」
スキル:「闇の力」
やっぱり。闇の力ってのが追加されてる。
何なんだろう、このスキル。
「やっほー!闇の魔女様!」
「何っ!敵?」
周囲を見渡すがその姿は見えない。
「あ〜、ごめんね。遠隔で魔女様に念話を送ってるんだ。ちょっと待ってね。今行くよ。」
声が消えて数秒後、部屋の中に光の粒子が飛び出して来て、粒子が消えると、そこには青年が立っていた。
「来たよ〜。多分僕の事何も分からないと思うから、簡単に説明しちゃうね〜。」
「あー、うん。分かった。」
「前代魔女の力を君が受け継いで魔女になったんだ!」
「そもそもの話、魔女って何なんだよ!というかお前は誰だよ!」
力を受け継ぐ?何かした記憶は無いけれども、、
「魔女って言うのは力を持った人の事だよ。闇属性の力を持った亡くなった魔女が君を継承者に選んだんだ。あと、僕はロイズ。闇の従者って呼ばれてたりしてて、ま、魔女の秘書的存在だね〜。」
魔女の秘書。ね。つまりは、魔女になった私?の秘書的存在という事か。
- Re: 堕ちた少女は全てを喰らい、支配する ( No.3 )
- 日時: 2020/08/14 12:07
- 名前: 鈴音 (ID: 0LEStScZ)
「あぁ〜えっと、ロイズだったけ?闇属性の力って、この闇の力ってスキルの事?」
「うん。そうだね。きっと魔女様の役に立つよ。」
「それの事だけど、使い方が全く分からないんだけど。」
「あーね。きっと分かる筈だよ。記憶の中を辿って見て。それで分からなければ、スキル詳細を見てね。」
記憶の中を辿る…うーん。分からないな。スキル詳細を見てみようか。
闇の力:闇の力を意識すると頭の中に文字が浮かぶ。その文字を意識し、表す事で発動できる。
表す?どう表すんだろう。書き写すとか?喋るとか?
「表すってどういう事なのか、説明して貰える?」
「表すは何でも良いよ。言葉に表してもいい。紙に表してもいい。気持ちに表してもいい。ただ表すだけで発動出来るんだ。」
「へぇ〜。で、ロイズは何の為にここに来たのか。それを聞きたいのだけれど。」
「決まってるよ。僕は闇の従者。闇の魔女をあるべき所へ導きに来たんだ。簡単に言えば、魔女様を奴隷から解放して僕らの領域に帰るんだ。」
「奴隷から解放してくれるの?領域って何?」
「奴隷から解放したいんだけど、今の僕の力では解放出来ない。だから、闇の力で解放するんだ!その他の事は領域に着いてから教えるね。」
ロイズの力では奴隷紋を消す事は出来ない、という事か。
試しに、闇の力を発動してみようか。
闇の力。文字が出て来た。『夜霧』(よぎり)かな。
「『夜霧』」
周囲に霧が出来た。凄い広範囲だ。奴隷売り場全域に届きそうだな。
「いや〜魔女様流石ですね。広範囲持続型攻撃をいきなり出しちゃうだなんてね。闇属性を持つ者で無いとダメージを受けちゃうね。」
「で、どうすればいいの?」
「魔女様は、『闇夜』(やみよる)『夢幻』(むげん)という魔法を発動すれば大丈夫。闇夜は破壊魔法だよ。夢幻は拘束魔法だよ。」
「うーん。分かった。闇夜で奴隷紋を破壊したり、檻を壊せって事?」
「そう。夢幻は拷問だねー。そろそろ僕がここに居られる時間も無くなって来たよ。念の為、魔女様は闇の力の魔法を練習してくれるといいかな?何かあったら僕の名前を呼んでね!すぐに召喚されるから!」
そうロイズは言い、光の粒子となって消えた。