ダーク・ファンタジー小説
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- このディストピアの末に
- 日時: 2020/10/04 11:07
- 名前: 鶏肉 (ID: 0C/btS2q)
1986年、差別をなくすための大規模デモを行った。
内容は正しい考えを持っている人々を、政府による圧力や多くの人々からの差別的な行為を行い、
まるで人ではないような扱いを受けたなどのよくあるしょうもない"嘘"を堂々と叫んだ。
という内容である。と教師に説明された。
まぁ、よくあるしょうもない嘘や本質どーのこーのは、全て私の偏見と仮説と実体験と事実である
正直な話、デモを行った者の大半は差別などを受けた訳ではないのだが、
差別を受けた人々に便乗して更に待遇を良くしろと言っているだけの、只の無茶振りだ。
結果、その一部の人々の待遇は良くなった。
本当に差別にあっている人はとても少なく、そしてデモも行えないような臆病な人々だ。
差別を受けた人々は、臆病だからこそ差別を受け、デモも行えない。
非常に悲しいものだが、結局は本人が臆病なのが悪いとなってしまう。そして私はそれを当然だと思う。
ここは島国である日本だが今現在は中国領で、その中国がヨーロッパの思想を受け
中国の人々の思想は、ヨーロッパ寄りであり
考え方が多少差別的である。
その為、日本の思想は中国と同じように差別的な事がある。
今現在、私は教育機関で管理されている子供であり、歴史の授業をしている。
多少揉み消された歴史があるのか、所々違和感のある場所があり、
周りはそれを違和感だと思わずに、ただ黙々と授業を聞いている。
面白くもないし、嘘が混じっている歴史につまらなさを今感じている。
早く終わらないものか、と少し苦痛を感じる。
指を切る位には。
どうして早く終わらないのか、疑問で疑問でしょうがない。
早く、早く、早く、早く、早く早く早くはやっ早くはや...
急激な目眩にされされた。このまま歩いたら、すぐにでも倒れてしまうんじゃと思う程の目眩に。
どうやら、いつの間にか授業が終わっていたようだ。
私はすぐに指を手袋で隠した。
こんな苦痛を具現化したような手をすぐにでも隠したかった。
私達は、グループ分けされていてA、B、Cと分かれている。
1グループにつき大体30人位なのだが、私のグループは少し少なく29人である。
そしてその29人の、半数が手袋をしている。
私達の周りには常に苦痛で満ちている。
そこに楽しさなど無い。快楽など無い。
私達は自分自身に傷つける事と他者を傷つける事でしか、刺激と快楽を得られる方法がないのだ。
...今日の授業が終わると、5分の休憩がある。
その休憩時間はもうすぐ終わり、食事を取った後、シャワーを浴びる時間になる。
この教育機関の施設は子供を6~18歳まで、教育と保護...いや、洗脳と監禁をしている。
さすがに洗脳は言い過ぎかも知れないな。
何せ私が洗脳されてないからな。
白い施設に閉じ込められながら、白い服を着て、白い机で、白い何かを口に入れている。
食事は1日に2回、同じ事をしている。苦痛だ。
食事が終わり、シャワーに入る。
私達は基本的に男女共にほぼ同じ扱いをされている。
その為、男女一緒に同じ時間で列になりながらシャワーを浴びる。
ボタンを押せば、水が止まる代わりに泡が出てくる。
この泡は、全身のどこに使っても問題がないそうだ。
私は問題があった事がない為、あまり良くわからない。
シャワーを浴びた後は、列になりながら体を布で拭き、休憩場所を兼ねている寝室で寝る。
ベッドで寝ている間に、私達はいつも手紙交換をする。
その手紙には、重要そうな情報と毎日の偵察の結果
それと差別対象の悪口位しかない。それしかないのだが、それが重要なんだ。
___いつか、絶対にここを壊してやる。
そうして私は腕に鋭い鉄で傷をつけながら眠った。
...起きる時間だ。昨日は傷つける事に夢中になって手紙を見忘れてしまった。
後で確認しなくてはいけないな。
まるで意味のない食事をした後、私達には1時間の休憩が与えられる。
この時間で私達の立場が決まってくる。
私達には勉強用に紙とペンを渡されているが、それは必要になればいつでも支給される。
この紙とペンで手紙を書いてやり取りをするのが普通だ。
私達は常に、大量の監視カメラと盗聴機が部屋の中に隠されている。勿論私達にはGPSが埋め込まれている。
その為、基本的にしゃべらずに監視カメラに見えないように、手紙を書いて寝る時に渡す。
そういう風に情報がまわっている。
...ん?誰だ?この足音は。
私達の靴の音では明らかにない。この施設の職員か?
扉の鍵が開く音が部屋中に届く。
白いガスマスクの大人が部屋に入りこう言う。
「今日の内に能力が一番ない人を選べ。そいつを処刑する。」
- Re: このディストピアの末に ( No.1 )
- 日時: 2020/10/01 11:41
- 名前: 鶏肉 (ID: 0C/btS2q)
これ後から思いましたけど、カキコ別館に書けば良かったです。
- Re: ディストピア小説書きたかった ( No.2 )
- 日時: 2020/10/01 16:54
- 名前: 鶏肉 (ID: 0C/btS2q)
...処刑?
唐突過ぎる。教育機関の連中が、ただ間引きするためだけに、急にするだなんておかしい。
間引きをするんだったらもっと前からしているほうが自然だ。
まさかとは思うが、教育機関...いや、政府に何かあって今まで決行出来なかったのか...?
...そんなはずはないか、ただ一人を定期的に処刑する位ならいつでもできる。
よっぽどの事がない限り処刑できないなんてあり得ない。
何か問題があるなら、多少なりとも変化はあるはずだ。それがない為間違いなくあり得ない。
あまりにも希望的観測過ぎる。
「処刑する奴を選べなかった場合は、全員死ぬ。」
「また、選ばれた本人以外から反対された場合はもう一度やり直しになる。」
「今日の授業はない。ただ食事やシャワーはあるから忘れるな。」
「当たり前だが今日までに選べなかったら全員死ぬ」
「処刑する奴に投票するには教室でする必要がある。」
「今日の寝る前にまたくるからな。」
...そういって扉を開けたまま、どこかに行った。
やっぱり目的はなんなんだろう。わからないものだな。
だが目的を探る前に、もっと大切な事がある。
それはグルだ。
このグループには差別対象がいるが、必ずしもそいつに票が固まる訳じゃない。
ヘイトをためている奴に裏で票を集めるかもしれないからだ。
もしかしたら私も知らない内に、集められるかもしれないからな。
そうとなったら手紙を大量に書かなけ...
...?下手に動けば問題になりかねない。ひょんな事からヘイトは集中するからな。
一応4人までにしておくか。正直洗脳どころか、素で頭がどうかしている奴だっているからな
そうだな。適当な奴に大量にグルを捕まえてもらって、私はその中の一人だといえばヘイトを向けられずに
大量にグルを用意してもらえる。30人ぐらい居れば、馬鹿の一人はいるだろう。
そうして私はNo.481に私とグルになって、大量の人々をグルに入れてくれという旨の手紙を渡した。
彼女は頷き、快く了承してくれた。
実に馬鹿だなぁ。今の差別対象が死んだら次の代わりは彼女だろう。
さて、次の問題は処刑する人物だろう。
どうせ皆、保身にまわるだろうから私もそうしたが
今の所、処刑されるような人物は差別対象ぐらいだ。
その差別対象も誰か心優しい人とグルかもしれないしなぁ。
...いやぁ、No.481がいて助かったなぁ...
彼女(No.481)に誰か一人に票が来た時、手をあげるなって言わせておこうか。
そうして、また彼女に手紙を送って指示をした。
指示をした後、私はすぐに食事場に向かった。
大体のやる事が終わった為、後残っているのは
この騒動に便乗して監視カメラや、盗聴機の確認である。
普段、あまりうろちょろできない食事場はカメラ等は確認する隙さえなかった。
だからこそ、もしかしたら私は死ぬかもしれないがこの機会は絶好のチャンスなのだ。
...ん、何だろうか?
どうやら手紙を渡したにNo.936が来たようだ。(グルの人はNo.481)
~手紙の内容~
[No. 1512を処刑してくれ。僕に処刑を希望する人がいたら手をあげてくれ。」
~~~
という旨の手紙が渡された。よくあるつまらん手紙だ。
No.1512というのは今の差別対象の人物の名だ。とりあえずどこに投票するのかが決まらなくて、
差別対象の人物にとりあえずやっておけば良いと思っている、何も大した考えがない奴。
私はそのもらった手紙に持っていたペンを使って、
No.1512が死ななかった時を考えてNo.481に投票するように書いた。
No.936はどうやら疑問を抱いているようだが、了承したようだ。
その後、私はNo.1512を探しに食事場を出た。
...No.1513は私を見た瞬間驚いたようで、生まれたての小鹿のように足を震わせている。
あーあ、すごーく可哀想。
集団生活で只でさえ疲れるような生活なのに、集団に馴染めなくてどうしようもなく惨めでとっても可哀想で。
私はそんな惨めな彼に一通の手紙を渡した。
[私はNo.936にNo.481に投票するように言われた、と口裏合わせをしろ、]とね。
- Re: ディストピア小説書きたかった ( No.3 )
- 日時: 2020/10/03 09:02
- 名前: 鶏肉 (ID: 0C/btS2q)
普通に考えて、私が協力してもらっているNo.481に投票、口裏合わせとはどうしてしているのか不思議だろう。
もう既に予想済みの人もいるんだろうが、そう、裏切り対策だ。
まぁ、これは裏切らなくても死ぬ可能性があるけど。
No.481を殺すにはNo.936に投票するように言われ、
No.1512に口裏合わせをしてもらい、
私が最初から協力していなかった事にしてもらう手筈なんだ。
だが、この計画には必要な事が多い。
その必要な手筈を"2つ"達成するために私はNo.1512に会いに来た。
~手紙の内容~
[私はNo.481に投票したい。その為にNo.936に指示された事にした。]
[その為にNo.1512には私と一緒にNo.481に投票して欲しい。]
[そして、一緒にNo.936に指示をされた。と言うんだ。いいね?]
[因みに君にはグルがいるんだろうか?居ないんだったら私がグルになろう。]
~~~
No.1512はどうやら、何か不満なようだが下手な字で一生懸命手紙に、返事を書いたようだ。
...どうやら大丈夫そうだ。快くはないが、了承してくれた。
さぁ、次は最後の手順だ。
本命のグル四人ぐらいに、全員No.481に投票があったら反対しないようにする事
それを四人に伝えた後、29人全員に伝えるように言った。
これで最後の手順は終わった。後はよっぽどの事がない限り失敗に終わらないだろう。
因みに私の名はNo.412だ。
最悪、No.1512のグルは私しかいないようだし私がNo.1512に投票すれば問題ない。
...どうやら、もう食事の時間の時間のようだ。
その後私は非常に苦痛な食事とシャワーを済ませたが、今日に限ってはそこまで苦痛ではなかった。
皆が待ちに待った投票結果の時間だ。...私しか待っていないようだ。
また、白ガスマスクが来た。どうやら投票結果はガスマスクが発表するようだ。
「投票結果を発表するぞお前ら。」
「一番多く投票されたのは...No.1512だな。反対の奴はいるか?」
そう聞かれた時に手をあげたのは私を含め三人だった。嘘をつきやがって。
「じゃあその次は...No.936だ。反対どうぞ。」
これにも何人か反対した。手紙パシリにされていたし、ヘイトをかっていたんだろう。
「ん...じゃあ次は...No.481...反対はいるか?」
誰も手を挙げてな...!?
No.1513!?どうして手を挙げてなんかいるんだ!?どうして!?
私がそう思うと、No.1512は私を嘲笑うような目で初めて声を出した。
「ばーか」と。
「んじゃ次の奴は同数の...No.412だ。」
くそったれ!裏切りやがった!そうだ、裏切り対策でグルを四人いたん...
「反対は?」
...誰も手を挙げなかった。
どうして!?どうして誰も手を挙げなかった!?何の為のグルだよ?!
非常に嫌だ。嫌なんだ。私が死ぬ必要なんてこれっぽっちもないのに...
その辺の只、周りに流されている奴らに殺されるだなんて...もう何も見たくはない。
どうして死ぬ事に怯えてながら、周りの笑い声を聞かなければなかったんだろう。
私は目を瞑った。そして...
私はもう何もわからなかった。わかっていたから、わかりたくなかった。
そうだ。私は今...死んだんだ。
私は死んだというのに目を開けられなかった。それは臆病だからだ。私が臆病なのを再確認させないでくれ。
...このディストピアの末にあったのは、私の死だった。
- Re: このディストピアの末に ( No.5 )
- 日時: 2020/10/21 15:57
- 名前: 鶏肉 (ID: 0C/btS2q)
僕はNo.1512。差別対象としてグループの人達の鬱憤を晴らしているものだ。
僕は肉体的なダメージはそれ程ない。だが、その分精神的なダメージをかなり負っている。
周りの人の口が開く事が怖いのだ。
周りの人の目が僕に向く事が怖いんだ。
周りの人の耳が僕の事を聞くことが怖いんだ。
怖い。怖い。怖い。
_____殺したくなる。
そんな時に絶好のチャンスが来た。
きっと僕は死ぬだろう。だけどもしかしたら?上手くいったら?
僕はそのもしかしたらに賭けてみたい。上手くいったらに賭けてみたい。
絶対に殺してやる。周りからどう思われても、絶対に...殺してやる。
そんな時に声をかけられた。
そう、No.481だ。
彼女は罵倒などは、正直全くしていなかったが
誰よりも僕の欠点を知っていたような、そんな気がしたんだ。
知っていたにも関わらず、僕を馬鹿にしたような目を誰よりもしていたような気がしたんだ。
今まではそう憶測で考えていた。だが、彼女が僕に声をかけた時に憶測から、確信へと様変わりしていった。
そう思いたくなかったのに。思ってしまった。
彼女を絶対的に誰よりも必ず殺したくなった。
僕はすぐに怯えたフリをしたんだ。
キレイに騙されてくれたよホント。それで思ったんだ。
「ばーか」
って。
彼女は少なくとも、死にたくなかっただろう。
僕と同じく人を殺したくなっただろう。
そうでなければ人ではない。彼女は悪魔のようだったが、彼女も悪魔でも救いの天使でもない。
"人"なのだ。
無論、僕だって人だ。人だったからこそ、一途期の感情で彼女を殺した。
人だった僕を恨みながら、死んでいてくれ。
_____その一時的な幸福もすぐに時を告げた。
2回目だ。2回目の投票が始まったんだ。
何人かが、次の2回目の投票を予想していたらしく、次の投票があった場合
僕を除いたグループ全員がグルになる。そう言われていたんだ。
当然、僕は知らなかった。
知らないという事がこんなに怖いだなんて、今まで知らなかった。
だから、絶対に僕は死ぬだろう。今更僕にグルは作れない。
僕は...死ぬんだ。死ぬんだ!そう!死ぬんだ!!!
投票結果を発表している最中に、僕は__________
目の前のNo.936の服を引っ張り倒れさせた後、しゃがみ込み
この手を真っ赤な聖水で色づけた。
最初は叫んでいたり、手足をバタバタさせていたりしたが、
顔を狙ってからは、金切り声にも近いような声にもならない醜い鳴き声を静かに鳴き
多少痙攣した後、動かなくなって死んだ。
...彼の腕を見た。切り傷だらけの腕で、見た途端すぐに手を離し投げ、また近づいた後何度も足で踏みつけた。
周りのゴミどもは部屋の端にいたり、
すぐに逃げ出したいのか扉を開こうとするも手が震えて開かないようだ。
誰もNo.936を助け出そうとはしなかった。
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