ダーク・ファンタジー小説

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神様というものは
日時: 2020/10/24 17:40
名前: ルルルル (ID: 6o2LtD0O)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12893

初めましてこんにちはルルルルと申します。閲覧ありがとうございます。

投稿頻度はなるべく開けすぎないようにしますが、2021年の3月ぐらいまでは投稿頻度が少ないかと思われます。
今回初めての投稿作品となりますので最後まで温かい目で読んでいたただけたら幸いです。


  ―――― 重要 ――――

誤字脱字は見つけ次第訂正します。また、表現のあいまいや矛盾、言葉足らずなどもその都度訂正するので文章が超大幅に変わっている可能性がありますがご容赦くださいませ。
どうぞよろしくお願いします。
 







――― 「神様というものは」あらすじ ――――――――――――――――――――――――――


 親友と呼べる人もいない。好きな人もいない、。そんな高校生活を送る2年生の野球部のエース高山瞬(たかやましゅん)は、学校の授業の「自分にとっての神様とは」という質問に答えを出せないでいた。そして、この春転校してきた2年生の美術部の安田裕翔(やすだゆうと)と出会う。自分の居場所。裕翔の病気。瞬は裕翔と付き合っていく上で何を見ていくか。そして「自分にとっての神様」とは一体何なのか――




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Re: 神様というものは ( No.1 )
日時: 2020/10/23 23:16
名前: ルルルル (ID: 6o2LtD0O)

1.



 俺は困った。

 ____________________________________________________________________________________







 学校の道徳の授業。今日のテーマは宗教についてだ。先生が口を開く。

「神様は私たちの心の中に存在します。自分にとって絶対的な存在で、わたしたちを幸せに導いてくださる、と崇められているのです。しかし私たち日本人みたいに宗教に属さない人もとても多いのです。」

神様?戦前の天皇みたいなものなのだろうか。でも戦後からは天皇は神様ではなく人間として生きている。結局、神様ではなかった。神様なんてものは無かった。まあそんなことはいい。とにかく俺は、神様はいないものとして生きている。(神頼みするときは別として)
そういうのを信じる人は宗教とか神様とかそういうのに縛られて生きていくのだろうか?



「先生ぇ~。神様ってホントにいるんですか~?」

前の方から女子の声がした。彼女は、クラスの中でも目立つような人で、リーダー的存在だ。本当に目立つから、学校で彼女のことを知らない人はいないとか。まあ俺には関係のないことだが。

「先生はいると思うよ。でも、キリスト教だとかイスラム教だとか、そういう宗教的なものじゃなくてね、なんていうか、自分個人の中に存在する大切なもの。たとえば、友達とか、好きな人とか、好きなアイドルとか。」

 大切なもの?なるほどここでいう神様っていうのはそういう「王様」とか「崇拝」みたいなニュアンスのものじゃなくていいんだ。

「ふう~ん。じゃあ、先生にとっての神様ってなあに~?まさか…彼氏とか?」
「ちょっと何言ってるの!先生をからかうのはやめなさい!」

クラスにどっと笑いがあふれた。しばらくして笑いがおさまると、先生は話し始めた。

「いいですか?今回宗教のことをやっているけど別に宗教に入れって言ってるわけじゃないの。大切なのは、あなたの中の大切な存在がなにであるかということよ。」

大切な存在…。俺はずっと部活の野球に明け暮れていたから大切な存在が何かなんて考えたこともなかった。そういえば俺には、好きな人なんていない。親友と呼べる人もいない。もちろん家族は大事だが、神様とはなんかちょっと違う気がする。そもそも大切な存在ってなんだ?訳が分からなくなってきた。







  
 









「ちょっと、高山たかやま君?高山瞬たかやましゅん君?聞いてるの?」

先生が俺の名前を呼んでいたみたいだが全く気が付かなかった。俺は時計を見たが、先生が神様についてどうたらこうたら説明してからもう20分も過ぎていて、あと5分ぐらいで授業が終わる。ということは、俺は20分も大切な存在が何なのかをボケボケ考えていたのか。



「あ、すいません。ちょっと考え事してました。」
「はぁ、ちゃんと聞いてなさい。もう一回言うわよ。あなたにとって神様とは何ですか?」
「え………。」

俺の心臓がドクンと響いた。
なんで?なんで俺に聞くの?そんな神様を信じない奴にお前の神様は何だと聞いてもどうしようもないだろ?

なんて答えればいいのやら、俺は焦った。


「・・・わからない…で……す・・・。」
「わからない?なんでもいいのよ、友達でも、好きな女優さんとか、ペットとかでも。」
「…………………………わかりません……。」


案の定、周りがひそひそと話し始めた。よく聞こえないけど何を言っているかは検討がつく。

俺は別にぼっちではない。むしろ、目立つか目立たないかで言えば目立つ方だ。クラスの男子に話しかければちゃんと会話してくれるし、向こうから話しかけてくれることだって普通にある。女子だって挨拶ぐらいはしてくれる。だからテキトーにそいつらが神様だって答えればいいはずなのに俺の中の何かがダメだと訴えている。


本当にわからない。神様が何なのか…。






ひそひそ声はだんだん大きくなる。普段よく俺と話す男子が心配そうにこちらを見つめてくる。
なんでもいいんだよと斜め前の女子が俺にこそっと教えてくる。

鼓動が速くなるのが分かる。一回一回が重い。これはまずいぞ。



どうすればいい。






「えっ、あのえっと……」


 
なんて答える?




「えっと…自分にとっての神様は……」







どうする、俺































「もういいわ。ごめんなさい。神様の話をしたってよくわからないわよね。この話はもうおしまい。鐘がなるわ。号令お願い。」






キーンコーンカーンコーン






















最悪だ



















俺は起立してうつむいたままそれとなく礼をした。学級委員の号令は耳に入ってこなかった。








Re: 神様というものは ( No.2 )
日時: 2020/10/24 17:43
名前: ルルルル (ID: 6o2LtD0O)

いつもの学校にいつものように来て、いつものようにクラスのやつらとしゃべって、いつものように授業を受ける……はずだった…。なのになんだったんだよ、さっきの俺。先生にもクラスにもすごく悪目立ちしていたじゃないか。まるで…
「『ザ・陰キャ』って感じだったぞ、お前。」
「うわっ、びっくりした~。」

こいつは同じクラスの男子、三田だ。部活は違うけど何かとよくしゃべる。
それにしても本当にびっくりした。

「高山、さっきどうしちゃったんだよ。なんか具合でも悪かったのか?」
「いや、別にそんなんじゃねぇーけど…。」
「高山があんなふうになるの初めて見たわ。大丈夫か?」

俺も初めてだよとか思っていると、向こうの方から3,4人の男子グループがけらけら笑いながらやってきた。

「おい高山。お前さっきヤバかったぞ。」
「いったいどうしたっていうんだよ。」
「神様はここにいるクラスのみんなですって、テキトーに言って流せばよかったのになあ。」
「めっちゃおどおどしてたぞ。お前『陰キャ』にでもなったのかよ。」

男子グループはそう言うと、俺の返事も聞かずにぎゃはははと大笑いしながらどこかへ行ってしまった。

「なんだあいつら。ただおちょくっただけじゃねぇか。気にすんなよ高山。多分あいつら本気で言っ
 てるわけじゃないと思うけど。」
「ああ、気にしてねぇぜ。ありがとうな。」

気にしないわけねえだろー!!あーもうほんっとに最悪だよ!「陰キャ」って言われちまったぜ。三田にも。グループの奴らにも。自分でも「陰キャ」みたいだな…って思ったよ?でもわざわざそういうこと言わなくていいじゃんかよ。本気で言ってない?なら最初から言うな!これでも一応傷ついてんだぞ!俺意外と豆腐メンタルなんだぞ!まあ、百歩譲って心配してくれた三田は許す。でも、さっきのグループは何なんだよ。三田の言う通りただおちょくっただけじゃねえか。ていうか「陰キャ」とか「陽キャ」っていったい何なんだよ。そういうの誰が決めたんだよ。

目立つとか目立たないとか、見た目とか、趣味がどういうのかってだけでそいつのキャラが決まる。そしてそのキャラがスクールカーストの位置づけに大きく影響する。そんなのおかしい。そもそもスクールカーストがあること自体がおかしい。
人のことも良く知らないのに、見た目やその人の趣味だけで人を見下すっていうのはひどすぎる。そんな奴がもし、俺は陽キャだぜなんてほざいていたらなおさら腹が立つ。「本当の陽キャ」ってのは誰と話しても態度が変わらずに明るく話せるやつのことじゃねえのか?それに俺は「陰キャ」とか「陽キャ」とかっていう言葉の響きが大嫌いだ。特に「キャ」の部分がなんだか気持ち悪くて大嫌いだー!

俺は自分の頭の中で火山を大噴火させていた。それだけじゃおさまりきらなかったので眉間にしわを寄せてみた。さっきの授業の時の焦りや恥ずかしさよりも今は怒りの方が圧倒的に勝っている。

ついに俺はチッと舌打ちまでしてしまった。

「おいおい高山、やっぱりお前怒ってるのか?」
「ああいや、そんなことない。大丈夫だ。」

ああ、めちゃくちゃ怒ってるよ。でもあのグループに対してじゃあない。いや、もちろん腹は立った。ただそれ以上にこの不平等で憎たらしいスクールカーストを作り上げた何かに俺は怒っている。



「あ、そういえば再来週の土曜日は体育祭だな。」

ん?体育祭…。そうか、もうそんな時期か。確かに言われてみればもう10月だ。

「お前、足が速いんだからそこでお前の力見せつけりゃいいじゃん!そうすればさっきの授業の時に張られたレル
 がはがれるだろ。まあお前はもともと目立つ方だったし大丈夫。あ、もう帰りのHR始まる。じゃあな。」
「おう。サンキューな。」
「頑張れよ。」

そういって三田は、自分の席に戻っていった。





体育祭か…。



「はぁ…。」



さっきの授業と言い、「陰キャ」といい、アンラッキーが続いてるな…。

「いやな予感がする…。」




いや、ダメだ!しっかりしろ俺!この体育祭を全力で楽しんで見せようじゃないか!





頑張れ俺!







つづく


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