ダーク・ファンタジー小説

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BLACK beast
日時: 2020/12/14 22:03
名前: もも (ID: OXQEO.ex)

わんだーらんどは、誰にでも愛されている遊園地だった。
ある事件が起こる前までは、、、。

「おかあさぁん、アイス落っことしちゃったぁっ」
そう言ったのは桜坂百華。姉妹の妹だった。
泣きじゃくる妹だったが、
「私が買ってくるから。お母さん寝てるから静かにね」
そう言ったのは桜坂梅。姉だ。
「うん…」
鼻をすすりながら百華は言うと、母親が寝てるベンチにちょこんと座った。
「あっ、寝ちゃったわ」
お母さんは姉が見当たらなくなるのと同時に跳ね起きた。
桜坂愛理。母親だ。
愛理はきょろきょろ周りを見渡すと、百華に聞いた。
「お姉ちゃんは?」
愛理はそう聞くと、百華は
「アイス買いに行ってる」
小さい声で私の。と言いながら。
「あら、そうなのね」
百華は頷くとちょっと笑う。
ドコーン!!!
後ろのジェットコースターから爆発音が聞こえる。
「百華!?危ないっ!」
愛理は百華を探すと、すぐさま抱えて非常用の建物に入り込んだ。
愛理は中のぎゅうぎゅう詰めになったベンチに座り、肩を落とす。
百華は愛理の隙をついて、外を覗く。
ジェットコースターからはけたたましく炎が燃え盛り、灰がこちらまで来るほどだ。
百華はお母さんにバレるまいとそそくさと覗くのをやめ、お母さんの側に座った。
ギギギ…
誰かドアを開け、顔を覗かせる。
その顔…というより全てが犬だった。
空中に浮いていて、なにやら不思議だった。
犬はドアを開け放ち、ニヤニヤと笑いながら去っていった。
その犬は爆弾を持っていて、どんどんジェットコースターに引火する。
ついに建物にも火をつけ始め、逃げ場がなくなったとたん、車が来たことがわかった。
車から出た男達は、銃を構え、犬を撃ち抜く。
犬は一瞬ひるむだけで、何も効いていなかった。
トンッ
百華は誰かに押され、外に出た。
百華はお姉ちゃんが向かっていた、アイス屋に向かい走った。
お姉ちゃんは、黒焦げになって死んでいた。
戻ってくると、突然目の前に火の塊が落ちてきた。
百華はお姉ちゃんが死んでしまい、心がなくなったかのように、進んで火の塊に近づいた。
ジュワァァァァァァァ…
百華は身体が熱くないことを不思議に思い、振り返ると…
なんと、あの犬がいた。
「お前には母ちゃんがいるだろぉ。人生を諦めるんじゃねぇ。俺はもうじき死ぬ。アレの償いだ。」
そして犬はジェットコースターや火の海の建物を指す。
百華は犬に感謝をした。
心を戻してくれたことを。
お礼を言う前に、犬はひんやりとして、喋らなくなった…


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