ダーク・ファンタジー小説
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- [君が亡くなって]
- 日時: 2020/12/21 19:51
- 名前: 水月ほたる (ID: K.LxVVE2)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12956
prologue
5年前の夏。
俺はある女の子に恋をしていた。
が、ある日、その女の子の友達から
電話がかかってきた。
「_が死んだ」
は?
「信じてくれ。嘘じゃない」
そんな…
その子の名を
野川結衣
という。
俺が
初めて好きになった
いわゆる初恋の女の子。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
目次[君が亡くなって]
▶︎初恋は99%叶わない。残りの1%は…
1話 >>01 6話 >>06 11話 >>11
2話 >>02 7話 >>07 12話(長)>>12
3話 >>03 8話 >>08 13話 >>14
4話 >>04 9話 >>09 14話 >>16
5話 >>05 10話 >>10
お知らせ >>13 >>15
🔅 🔆 🔅 🔆 🔅
(水月です。少しずつお話が埋まってきました。
これからも宜しくお願い致します。)
最終更新日:12月21日
スレッド作成日:12月19日🙌🏻
完結目標日:12月25日
〈完結後もその後のお話などを書く予定です〉
それでは、最後になりますが。
ご愛読よろしくお願い致します😊
水月ほたる。
- Re: [君が亡くなって] ( No.7 )
- 日時: 2020/12/20 07:30
- 名前: 水月ほたる (ID: K.LxVVE2)
7話_
あの日から考えるようになった。
医者に自分はなれない。
学力が無い。
なら、
誰かにその願いを叶えて貰えば…
それなら、教師になろう。
俺は決心した。
残りの人生を全て彼女の為に生きる事を。
改めて、
こんにちは
三上裕樹です。
23歳
就職して2年目
理系担当の先生
- Re: [君が亡くなって] ( No.8 )
- 日時: 2020/12/20 07:54
- 名前: 水月ほたる (ID: K.LxVVE2)
8話_
『テスト開始』
ピッ
このタイマーの音と共に
テストは始まる。
数学は50分
理科は生物と細胞がテスト範囲らしい。
こちらは45分。
今回の数学は図形の問題が多く、
計算して長さを求めてから描くものもある。
生徒達が1番嫌っている単元だ。
その中でも1人、将来の夢が医者で
とても頭がいい子がいる。
『残り20分』
「先生。終わりました。」
『解答用紙回収するまで待ってろ』
「はい。」
「翔はやっ」
「すげー。てか終わんねぇ」
「静かにしてよっ」
「あ、ごめん」
『残り5分』
折角だから俺が何故理系の先生になったか話そう。
昔、俺は理系が苦手だった。
その所為で夢を諦めることになったのだが…
だからこそ有利な事が
ピピピッピピピッピピピピ ピッッ
『テスト用紙後ろから前に回して〜』
「うっわ、お前白紙だらけじゃんw」
「だって〜分かんないものはしょうがないだろ」
「痛っ!」
出た。テストやると1人いる。
紙で手を切るやつ。
『よし、次の理科まで10分休憩な
話しても良いが、周りに迷惑かけない様に。
じゃあ休憩いいぞ〜』
「先生」
『どうした?』
「先生は、何で理系を担当しているんですか?」
『あぁそれはな』
こんな質問までするなんて
ほんとに
速水翔は優秀だ。
- Re: [君が亡くなって] ( No.9 )
- 日時: 2020/12/20 08:38
- 名前: 水月ほたる (ID: K.LxVVE2)
9話_
『分かっていると思うが俺は理系が苦手だ』
「はい。」
『理由は単純にみんなに頭が良くなってほしいという事。』
「でも、」
『もう1つ。苦手だから、みんなが間違えるところが分かるんだ。』
「先生。もっと他の理由は…
例えば、あ!
先生になった理由聞かせて下さい。」
『教師になった理由?』
「はい。どうしても気になるんです。
だって、よく僕にこう言いません?
『医者の夢は諦めるな』って。
何でそんなに医者の夢を応援してくれるのか。
先生が医者になればよかったのではないか。
でも、何でならなかったのか。
医者になりたかった理由は、何ですか?」
『はぁ。よく考えたな…
しょうがない。いつか教えてやろう』
「えっ。今教えてくれても良いじゃないですか〜」
『気が乗らないからな〜』
「つまんないです」
キーンコーンカーンコーン
『さぁ、理科始めるぞー
教科書しまえー』
教師になった理由…
『それじゃあ45分間
しっかりやるんだぞ
…スタート』
ピッ
野川結衣。
久しぶりに考えさせられるな…
- Re: [君が亡くなって] ( No.10 )
- 日時: 2020/12/20 09:27
- 名前: 水月ほたる (ID: K.LxVVE2)
10話_
9月13日。
2学期が始まり数週間。
俺の体に異変が起きた。
『何だこれ』
シーツに血が付いている。
どうやら口から出たようだ。
『口切ったのかな』
取り敢えず、学校は休む事にした。
『__はい。すみません。明日には復帰出来るはずです。』
ガチャ
『病院行くか…』
それにしても吐血なんて物騒過ぎる。
何なんだろう。
「これは……三上さん。」
『はい。』
「貴方は白血病です。」
『はい?』
「残念ながら……余命は約半年でしょうか…」
『そんな。俺は教師なんです。先生どうすれば』
「…………ひとつだけ宜しいでしょうか」
『…はい。』
「野川様をご存知でしょうか。」
『野川、結衣?』
- Re: [君が亡くなって] ( No.11 )
- 日時: 2020/12/20 12:31
- 名前: 水月ほたる (ID: K.LxVVE2)
11話_
「野川結衣様です。」
『…知ってます。』
「野川さんからお手紙を頂いております。
あと半年の間に読まれては如何でしょうか。」
『手紙?』
手渡されたのは茶色い封筒。
クレヨンを溶かして上から押さえた様なハンコが押されていて
それで封されている。
その下の方に
*三上裕樹くん*
と書かれている。
一体何の手紙なのか
「一応私も最大限の事を致します。
ですが治る確率は25%です。
確実とは言えないので、残り半年だと思って下さい。」
『…分かりました。』
「お大事に」
残り、半年。
ギリギリ卒業まで持たない。
俺の学校は3月25日が卒業式。
あいつらを見送れない。
しかも、白血病って、結衣ちゃんがかかってた病気だ。
あんな頃からこの苦しみを味わっていたのか。
外に出るととても晴れていた。
何故か死にたくなった。
このまま、自分の存在がスッと消えてしまえば
何もかもが終わる。
その前にやる事は沢山あるがな。