PR
ダーク・ファンタジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 紅薔薇の花
- 日時: 2021/01/04 22:01
- 名前: もも (ID: AQILp0xC)
「アルトーーーーっ!」
元気の良い声が後ろから聞こえてくる。
「はいはい、リリ。なに?」
俺はにこりと笑いながら返す。
「これ!飴あげる!」
そうするとリリは、青色の包み紙に包んである飴を差し出した。
「!ありがとう。リリ。嬉しいよ。」
俺はリリがくれた飴を口に放り込む。
「ん、これはソーダ味だね。」
リリの方を向いて言うと、リリが
「そー!アルト、ソーダとかラムネとか好きでしょ?」
リリはにっこりと笑うと向こう側へ走っていった。
「…そっか」
自室に戻ると、自室に吊り下がっている女性に話しかける。
「お誕生日おめでとう。サナ」
どす黒い笑みを浮かべ、肉を削いだ。
「サナは俺の事、大好きだったんでしょ?」
にこりと笑うと、腕の肉をもっと削いだ。
15枚くらい削ぐと、また話し始めた。
「でも、俺にはリリがいる。新しい子だよ。」
「誰よりも誰よりも愛してる。かつて一番愛してた君よりも…」
そういうと、腕の肉で作ったコサージュを胸ポケットに入れ、もう一度言う。
「お誕生日おめでとう、サナ」
PR