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ダーク・ファンタジー小説
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入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- そうだね、ファントム
- 日時: 2021/03/10 11:55
- 名前: ハリボテ (ID: DDFnv65F)
初投稿デス。曖昧な部分があるかもデス、すみません…。
楽しめたなら幸いデス。
ある年の ある国の ある都市の
「情」を失った少女と
忘れられた亡霊のおはなし
- Re: そうだね、ファントム ( No.1 )
- 日時: 2021/03/10 12:02
- 名前: ハリボテ (ID: DDFnv65F)
「……………」
(…ままはどこだろう)
(…ぱぱはどこだろう)
幾年前だっただろうか。
ロンドンに移置する、貧困層への差別が激しいある小さな街。
治安も悪く、暴力や犯罪なんて日常茶飯事だ。
そんな街に、少女はいた。
ほとんどの感情を失い、体はやせ細り、髪が地面に付く程伸びていた。
道の隅に、三角座りでいるその少女は、自身の両親を探していた。
…と言っても、動けるような状態ではなかった。
ずっと、ずっと、何も食べていなかったので、今にも倒れて息絶えてしまいそうだった。
真夜中の0時、きっと少女が今死んでしまっても、誰も少女を見(み)もしないだろう。
誰も泣いてくれないだろう。
誰も……
「…………まま」
意識が朦朧(もうろう)として、体がふらつく。
…バタッ)
とうとう、倒れてしまった。体の力が徐々(じょじょ)に無くなり、心臓の鼓動が遅くなる。
ひんやりと冷たいコンクリートの上で、少女は小さく、かすれた声で言った。
「……………………………………………つべたい」
〔 感情 → ‶冷‶ ヲ 手 二 入レテ シマイマシタ 〕
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