ダーク・ファンタジー小説

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猫 魅 。#1 魅入られるニンゲン。
日時: 2021/03/25 23:26
名前: ねこるり (ID: JVqy14aC)

___あの日までは、私は普通の人間だった。
あの穴に入る前までは、人間だった。
私の見る世界が、決定的に変わってしまったのは。___

グロ描写があるかもしれないので、気をつけてください。



落ちた。
穴に。
声が出ない。
「___っ!」
今初めて、死を感じた。
こんなに単純なのに。
穴に落ちるなら、アトラクションだって…
でも、私が感じた死はそんなのではない。

世界が変わることによる、死。

チリン。
この一つの音色で、私は記憶を手放した。

シャン…シャンシャン
お祭りのような和の音楽を流している所に、私はいた。
私は自分を確認した。
青い目に、茶色いボブ。
うん、これは自分だ…。
と、思ったのも束の間。
自分の服は、ニット調のベストを着た制服だったのに。
今はすっかり、その足跡も消えていた。
だるーんとした黒いTシャツに、青いスカート。
そして、猫の尻尾、猫の耳。
私は猫になっていた。
他の所を見ても、猫、猫、猫…
でも、人間のように歩くし、人間のように顔がある。
喋る事もできる。
そうして、混乱が解けないまま、足跡が聞こえてきた。
コツコツと足跡を立てて、此方に向かってきたのは
翡翠色の目に、黒色の艶々のロングの髪。
服は赤い着物に大きい花柄の着物。
凄く綺麗で…その人もまた、猫。
「貴方、朱莉あかりね?…大丈夫。貴方は」
「猫に魅入られただけなの。」
猫型の人間が放った言葉は、
この人生を変える言葉だったんだ。



Re: 猫 魅 。#2 殺して欲しいの 。 ( No.1 )
日時: 2021/03/25 23:43
名前: ねこるり (ID: JVqy14aC)

___猫に、魅入られた。
そんな人間は、少ない。
猫型の人間___紅華。
紅華ちゃんの話によると、
ここは猫が住まう世界。
日本の下にある。
猫に魅入られた人は、猫型になるらしい。
紅華ちゃんは、この世界の1番は紅華ちゃんらしい。
私は、猫に魅入られた。
だから、猫型になる。
「ねぇ、日本には帰れる?」
紅華ちゃんは、それを待ってたと言わんばかりに声を弾ませ、
「ふふ、聞いてくれた。嬉しいわ。…貴方は、ニセ猫の世界を知っているかしら?日本の上にある世界。そこが、猫の世界を名乗っているの。
だから…そこの住民を殺して欲しいの。」
紅華ちゃんのトーンが、一気に下がった。
今まで体験したことないプレッシャー。
肯定の言葉を口にしなければ殺される。そんなプレッシャーだった。
ニセ猫。
「わかった、紅華ちゃん。」
私はただ、この言葉しか言えない。
だって…
私には、これを否定する人権すら持っていないんだから。

Re: 猫 魅 。#3 どうして 。 ( No.2 )
日時: 2021/03/25 23:48
名前: ねこるり (ID: JVqy14aC)

「日本に帰るにはね、ニセ猫のとある鍵が必要なの。」
紅華ちゃんは、何も分からない私に色々教えてくれた。
どうやら、ニセ猫の首輪に付いている鍵のどれかが日本に帰る鍵らしい。
にせ

Re: 猫 魅 。#3 どうして 。 ( No.3 )
日時: 2021/03/26 20:14
名前: ねこるり (ID: JVqy14aC)

「日本に帰るにはね、ニセ猫のとある鍵が必要なの。」
紅華ちゃんは、何も分からない私に色々教えてくれた。
どうやら、ニセ猫の首輪に付いている鍵のどれかが日本に帰る鍵らしい。
ニセ猫は、日本の真上。
日本は、その真下。

この話を機に、ニセ猫大量殺戮計画が出来た___。

「ゴメン、紅華ちゃん。私には無理だよ。」

その時、紅華ちゃんが私の無に手を当て、呪文のような長ったらしい言葉を放っていた。
それが終わると同時に、私の意識はどこかへ行った。


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