ダーク・ファンタジー小説
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- 茜色のパスワード 1夢
- 日時: 2021/03/27 12:10
- 名前: 輪廻 (ID: X6hSb0nX)
茜色のパスワード
1夢
薄暗い教室にただひとり。
俺は窓側の一番後ろの席で眠っていた。
誰かに名前を呼ばれた。
「起きてください。坂倉 聖(サカクラ セイ)君」
俺は眠たいのを必死で堪え顔をあげる。
そこには見掛けない顔の男がいた。
制服が同じなのでこの学校の生徒みたいだ
歳は俺と同じ14ぐらい。
ちなみに俺は坂倉 聖。
霧水中学の2年で小説家を目指している。
「聖君」
男がいう。
「僕の名前は弥生蒼。」
弥生?
うちの学年じゃないな。
心なしか誰かに似てる気がするけど思い出せない。
「用件だけ言うね。君の小説は誰にも見せないで。設定を言うのもダメ。というかもう書かないで。」
俺はすぐさま質問した。
何故だ?
俺は小説家になりたいのに。
話が通じないことにイラついたように言い放った。
「大きな夢を持つのはいいことだよ。でも君のせいで僕のいる未来が大変なことになってんの!」
次の瞬間、弥生の背中に光る矢のようなものが突き刺さった。
血が溢れ出した。
続く
- Re: 茜色のパスワード 1夢 ( No.1 )
- 日時: 2021/12/22 19:45
- 名前: 輪廻 (ID: ItwoYh8q)
1夢 後編
目の前に広がる光景に俺は息をのんだ。
「えっ...」
なんで、何が... もう訳が分からない。
だが、確かにそこには弥生がいて、苦しそうにもがいている。
弥生は振り絞るように言う
も、もう...小説を書くな。せ、世界が...滅んでほしく、ないなら
俺、はもう、この時間に干渉でき...な、い
もう、終わらせ...
そうして弥生は消えた。跡形もなく。
訳が分からない。でも、床の血だまりが先ほどまでの出来事が確かに
現実で起こったことだということを際立たせた。
俺はただそこで立ち尽くした。不意にめまいがした。いや、めまいじゃない世界がゆがんでいく。歪んでもう何も形なんて残っていない。
歪む世界で一人、終わりを待っていた。
- Re: 茜色のパスワード 1夢 ( No.2 )
- 日時: 2021/12/29 17:22
- 名前: 輪廻 (ID: ItwoYh8q)
*ああ
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