ダーク・ファンタジー小説
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- 楽に死にたい
- 日時: 2021/05/04 09:28
- 名前: 春風 (ID: qs8LIt7f)
- 参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13032
※微グロ注意
「お、お願いです……っ!
……やめてください!やめ……て……」
「あははっ、君面白いね♪どんなに叫んでも
"誰も助けに来ない"のにさ♪」
満月の夜
キラリと光る物を私は振りかぶった。
最初は腕から。
グシャリ
と快い音がなる。
「ああああああああああ」
返り血を浴びるが、私のワンピースは赤黒い色だったのでそれほど目立たなかった。
さ~て、次は何処にしようかな♪
「お願いします……。
どうか……楽に殺してください……。」
弱々しく訴える声が聞こえるが、
私はそれを無視した。
「あっ、そうだ!逃げられないように
足も消しとかないとね♪」
グシャリ
鮮やかな赤色。人それぞれの色。
それを見ると私は興奮してしまう。
「ああああああああああああ」
「ふふっ……あははははははは♪」
堪えていた笑いが思わず吹き出す。
あ~あ、
なんでこんなにいい反応をくれるんだろう!
そ~してそして♪
心臓があるところにナイフを突き付ける。
「もういい、
俺は此処で死ぬ運命だったんだ。」
あ~あ……もう諦めたの?
つまんない……。
つまんないつまんないつまんない。
運命だなんて……カッコつけちゃって。
「でもやっぱり……
もうちょっと楽に死にたかったな……。」
早めの走馬灯でも見ているのだろうか。
ぼーっとしていて動かない。
それに、私が楽に殺す訳無いじゃない。
君達が怯えて、震えて、絶望のような顔をするのが大好きなんだから♪
「君が何も感じないのなら、もういらない。」
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
心臓をナイフが貫通する。
「よし、一仕事お~わり♪」
- Re: 楽に死にたい ( No.1 )
- 日時: 2021/04/29 17:56
- 名前: 春風 (ID: qs8LIt7f)
私のターゲットは、ホームレス・ニート・引きこもり・非リア・ぼっち・元犯罪者……この世の中に飽き飽きしていて、全てが嫌で、誰からも助けてもらえない、
世界から見放された人。
皆から忘れられる寸前の人。
ココロはもう死んでいて、
肉体だけが生きている人。
そんな人を、私は殺している。
いや……助けている。
皆死にたがっているから。
もう、生きている意味がないから。
皆殺してくださいってお願いしてくるのに、赤いキラキラした物を見せると怯える。あんなに殺してって言っていたのに、生かしてくださいって土下座してくる。
でも……その怯える姿がとても愉快で、面白くて、とても哀れに見える。それを見るために、私は殺し続ける……助け続ける……。
そう、私は……何も悪くない。
- Re: 楽に死にたい ( No.2 )
- 日時: 2021/05/02 18:02
- 名前: 春風 (ID: qs8LIt7f)
だから、殺したって気づかれるまでには数ヶ月かかる。
-でも、今回は違った-
1人の男性を殺けた翌日、空き家で全身紅く染まった死体が転がっていたという。頭と胴体、手足はそれぞれバラバラになっていて、それは紛れもなく、私の殺り方だった。警察は他にも死者がいると見て、捜査しているらしい。
このままでは……ばれてしまうのも時間の問題だ。
これからどうしようか……。
でも、何故見つかった?
彼処の空き家は雑草や蔦に覆われて、ドアを開けるのにも苦労したほどだった。勿論、住民は居ない。
その翌日、同じ手口での殺人があった。でもそれは……
私が殺った物ではなかった。
- Re: 楽に死にたい ( No.3 )
- 日時: 2021/05/04 18:24
- 名前: 春風 (ID: qs8LIt7f)
犯行現場は近所の公園のトイレだった。
警察は同一犯だというが、
私はそんな目立った場に放置しない。
成り済ましだろうか……。
ふふっ、ついに私も有名人になったな。
~深夜~
今宵は満月だった。
とてもとても美しい満月。
紅く染まった満月。
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