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ダーク・ファンタジー小説
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- 光を忘れた
- 日時: 2021/06/22 11:08
- 名前: やは (ID: aGWihbK0)
「僕の前にはいつも、不自由という光を忘れた壁があった。」
−−−とある自殺した少年の遺書から
- Re: 光を忘れた ( No.1 )
- 日時: 2021/06/22 11:48
- 名前: やは (ID: yfE3tgI1)
乾いた金属音が響く。
またらしい。すかさず僕は避ける。毎度毎度この道を通るたびに物取りに襲われるのではやはり切りがない。今回の案件が終わったら二度と通らないようにしよう。物取りの男が振りかざしてきた鉄パイプを片手で受け止め、振り払う。そして一目散に逃げた。今通っていた細い路地裏の道を抜けると、町の大通りに出る。見えてきた。この町の首相官邸だ。
ん?まださっきの物取りが追ってきている。しつこいな。と思った時だった。さっきの物取りと思わしき集団がこちらに銃を向け、発砲してきたのだ。マジか。この町では一般市民の銃の所持は認められていないはずだ。てことは僕が物取りだと思っていた集団は、僕を殺しにきた軍の犬だったのか。
まずい。あまり体力を削りたくなかったが、ここであれを使うしかない。
「発動!コスト86爆撃!」
その瞬間、稲妻が走る。
「やばい逃げろ!」
もう遅い。軍の犬たちは稲妻から巻き起こる爆発に吸い込まれていく。
さあ、もう心配ない。あとは首相官邸を爆破するだけだ。
僕は息を吸い込んだ。
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