ダーク・ファンタジー小説
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- そのガラスは多分、赤。
- 日時: 2021/09/02 16:29
- 名前: 都 ◆ukLdzRqWds (ID: 8cbAvaGA)
そのガラスにうつるのは、赤か。緑か。
更新不定期です。
全く書いたことないので未熟者ですが優しい目で見てください。
注意
全く題名は関係ないと思って下さい。
初めから見る方用
>>1-
>>1
>>2
>>3
>>4
- Re: そのガラスは多分、赤。 ( No.1 )
- 日時: 2021/09/02 10:56
- 名前: 都 ◆ukLdzRqWds (ID: 8cbAvaGA)
みんなおおきくなるとかみさまからプレゼントをもらえるんだって。
おおきくても、ちいさくても、かならずひとつもらえるの。
わたしももらいたいな。はやく。
今日、昔から待ちに待った日がきた。
私もこれで1人前になれるんだ。私は何が貰えるんだろう?
1人1人貰える部屋の中に入っていくのを見る度に胸の鼓動が早くなっていくのが分かる。
私の番だ。
・・・・・・少し怖いけど、ううん、かなり怖い。
軽く深呼吸してから扉を開ける。
中にあったのはー・・・・・・
椅子。それも俗に言う「電気椅子」に似たような椅子だ。
つまり私にくれたのは「能力」ではなく「物」だったのか。
・・・・・・その椅子に座ったら貰えるのではないのだろうか?
みんなこの椅子に座って貰うのだろうか?
正直言って不安しかない。でも、勇気を出して要約椅子に座ることが出来た。
なにかの装置の起動音らしき音が聞こえる。
私が、私がすわったから?
立ち上がろうとした。が、腰が固定されているらしく立てない。
突然吐き気に襲われた、しかも目眩がする。身体が痛い。
やっと解放されて、目の前にあった大きなカガミを見て呆然としてしまった。
元は薄い緑色の腰まであるくらいの髪が濃い青色の肩につくくらいの髪に変わっているのだ。
髪だけならまだいいが目も、顔立ちも、体つきも全く違う。
そばかすだらけで右目が黒、左目が濃い緑とそばかすと右目だけ変わってしまっている。
異様にちいさくなった身体に見合わないほどの左腕。
もはや異物に近いような感じだった。
変わってしまった自分をまじまじと見てから気づいた。
そうだ。こんなのこの世界にいていいはずがない。
逃げなければ。この世界から出なければ。
そう思った時にはもうすでに、身体は動いてしまっていた。
何故かすごい足が軽い。これも姿が変わったからなのか。あるいは何かに目覚めたのか。
はっと我に帰って思った
・・・・・・ここはどこだ。
夢中で走っていたので全くここがどこなのか、そもそもどっちに走っていたのかすら分からない。
でも、近くで聞こえる。私を探す声。
「見つけたら必ず捕まえろ」
完全に私はこの世界を敵に回したらしい。
逃げなければ確実に殺されてしまう。
そういえば昔のことを思い出した。
『あの井戸はね、地獄に繋がっているのよ。
子供たちみんなは絶対にはいっちゃダメだからね。
もう絶対帰れないから。』
そうだ、あの井戸なら。
よく目を凝らすと前に大きな井戸が見えた。あれだ。
向こうに向かって一直線に走り出す。
声が聞こえるけど気にしない。
全ての呪いから、解放された気がした
- Re: そのガラスは多分、赤。 ( No.2 )
- 日時: 2021/09/02 11:04
- 名前: 都 ◆ukLdzRqWds (ID: 8cbAvaGA)
気がつくと布団の上で寝ていた。
誰かが運んだのだろうか?
それともー……。ううん、そんなこと考えちゃだめだね。
足音が近づいてくる。とりあえず寝たふりをしてみる。だって起きたってなればなにが起こるかわかんないし。
コツ、コツ。
靴はヒールがあるのかな?いや、革製なのか?
……何故いま大がつくほどピンチなのにそんな余計なことまで考えられるんだ。
がちゃり。と、音がした。
横を向いて薄目を開けていた私でもわかる。
足音の主は今、私のすぐそばにいる。
そして私の顔をのぞきこんでいる。私は額にうっすらと汗がにじんできた。額だけじゃない。手のひらにも、ううん。身体中に。
そして足音の主は一言。
「寝たふりをするほど貴様は弱いのか」
……ああ、ばれたのか。もう諦めよう。そう思い目をあげ上体をゆっくりと起こした。
赤毛のさらさらとしていて腰くらいまである髪が窓からふく風になびいている。
赤いその目で真っ直ぐと見られると小柄ながらも大きく見えてしまう。これが強者とゆう者なのか?
……にしてもこの人、顔が整っている。なんかむかつく。
「ええ。あたしは寝たふりをするほど弱いんです」
やや怒りぎみで言ってしまった。そんな口調で言ったらもうどうなるのかも想像がつくのに。
だが足音の主は想像がつかない一言を言った。
「……そうか」
「えっ?」
以外すぎてつい声が漏れてしまった。
あ、終わった。私の人生、ここで終わったかな。
- Re: そのガラスは多分、赤。 ( No.3 )
- 日時: 2021/09/02 11:14
- 名前: 都 ◆ukLdzRqWds (ID: 8cbAvaGA)
やっぱりどうしても他人に追いつけない。
私は昔からそうだ。みんなに置いてかれる、どこまでも突き放される。
それなら・・・・・・
はっと目が覚める。やけに後味の悪い夢を見た。
ちゅんちゅんと小鳥の囀りが聞こえ、窓からは微かな木漏れ日が差している。なぜだか分からないがこれだけで少し落ち着く。
「はぁ・・・・・・」
あれから数年、出てくるのはため息だけ。あれから人とは必要以上に喋れない。
今日は何をしようか?直ぐに過ぎてしまうこの時間を、どうやったら少しでも楽にいられるだろうか?
・・・・・・そうだ。今日は散歩をしてみよう。
気分転換に、と。思い身支度をすすめる。とは言っても朝食を食べ、歯を磨き衣服を変えるだけだが。
家を出てしばらくあるいたとき、ふっと上を見ると空から何かが降ってくるのが見えた。
あれは人間・・・・・・なのか・・・・・・?
いや、それは考えられない。なら間違いなく天使か。
流石に無視する訳にはいかない・・・・・・面倒だけど助けよう。
上から落ちてきた子を軽々とキャッチする。我ながら上手かった。
とりあえず家で寝かせようと思い、回れ右して家に戻ったのであった。
- Re: そのガラスは多分、赤。 ( No.4 )
- 日時: 2021/09/02 16:29
- 名前: 都 ◆ukLdzRqWds (ID: 8cbAvaGA)
どうしよう。かなりきまずい。
さっき変な事を言ってしまったから。どうしよう・・・・・・まず、なんて言ったらいいのかな?
だめだ、怖すぎてなんも思いつかない。
謎の無言タイムが続いている。
どんなけ考えてもひや汗しか出てこない。
「・・・・・・あっあの!」
「なんだ?」
きょとんとした顔で振り向かれると少し戸惑いが出来てしまう・・・・・・。
ガラス細工でも表現出来なさそうな目。澄んで綺麗な赤色。羨ましい・・・・・・。じゃなくて。
「あの、助けてくれてありがとうございます」
「・・・・・・」
顔を赤らめて反対側を向く。案外弱いのかもしれない。とりあえず悪い人ではなさそう。
さて、これからどうしよう?
- Re: そのガラスは多分、赤。 ( No.5 )
- 日時: 2021/09/08 23:53
- 名前: 都 ◆ukLdzRqWds (ID: 8cbAvaGA)
「・・・・・・お前は私といて不快感を感じないか?」
かれからかなりたった時、急にぽつりと話されるとこちらも困る。
「えっと・・・・・・あの・・・・・・」
「いや、嫌なら別に早くここから出て、帰るってもいいのだぞ・・・・・・?」
どうしよう、断るに断りきれない。ここはもうー・・・・・・
「あの、聞いてください」
これまでのことを話した。なぜ私がここにいるのかも分からなかったがそれまでのことは話した方がいいのかなと思ってしまったから。
彼女は少し悲しそうな顔をみせたりしたが声は出さなかった。ちゃんと聞いてくれた。
「・・・・・・とにかくそちらの事情はわかった。」
その言葉をきいて少し心が晴れたような気がした。ところでさっきの不快感とはなんのことなんだろう。思ってもしょうがない、聞いてみるしかないか・・・・・・
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