ダーク・ファンタジー小説
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- 闇より深い暗黒の学校
- 日時: 2021/10/20 14:39
- 名前: 仕事猫 (ID: .cyOEvRH)
闇。それはなんて素晴らしいものなのか。何もかも闇で隠せる。闇の日の夜は静かだ。
五月蝿い世界は好きではない。暗く、闇の中にいるのが好きだ。.......
私の名前は闇倉千晴。漢字に「闇」と「晴」が入っている。暗い場所が苦手な親がつけた名前だ。正直、自分の名前が好きではない。晴という文字はどう考えても明るい。明るい世界は嫌いだ。名前を変えたい。そう思うようになっていた。なんでそう思うようになったのか?それを今から説明しようと思う。 数年前のことだ。「さよなら!千晴ちゃん!」「みんな!」私は両親の都合で引っ越しをした。謎の、暗い世界に。親も私もこんなところに引っ越すなんて拷問のようなことだった。辛い。帰りたい。地元に。そんなことを思っていた。転校した学校は、闇と黒の世界だった。最初はあまり好きになれなかった。でもある日のことだった。〜キンコンカンコン〜「2年D組の闇倉さん、至急、校長室に来て下さい。」私は行ってみた。暇だったので。すると校長は、「あなたは闇の世界が好きではないんですよね?」ズバリ言われてしまった。そう。私は闇の世界が嫌いだ。その日からすべてが変わった。服も文房具も。家も壁も部屋も携帯も。ましてや携帯のホーム画面まで。私は我慢した。どうしてだと思う?それは、盗み聞きしてしまったから。校長のとある言葉を。「フッフッフ。闇の世界を好きになれないものがこの学校にいていいものか。嫌いと言うなら闇倉千晴の家族もろとも殺さなくてはな。ハハッ!」嘘でしょ....だから私は決めた。校則は守らなくては。そうしていくうちに私の心はダークに染まっていった。ある日のことだった。ギラーーーーーーン!何故なのか。日が通らないはずの学校に日光が通ったのだ。久しぶりの太陽の光が気持ちよく、私は伸びをしたのだ。早速、クラスメートのところへ行った。のだが、校舎には誰もいなかった。何故か灰のような匂いがする。すると、隣の教室で塵が舞っていた。その光景に私は驚愕した。人が崩れていっていたのだ。街の人も。その時私は理解した。この世界の人々は皆、ドラキュラだったのだ。私は急いで家に帰った。「千晴!おかえり!」「ママ!パパ!もうこの学校やだ!転校したい!」「ちょうどいいわね。ねぇ、あなた。」「そうだな。ちょうど私たちも引っ越ししようと思っていたんだ。」
「ホントに!」やったぁぁぁぁぁ!わたしは心の底から叫んだ!苦しい日々にも終わりを告げて、地元へ戻った。が、両親が消えていた。私も消えていた。天国の門の前にいた。あの街にいたときに私はドラキュラになっていたのか?状況が理解できない。「ギャアアッ!」突然目の前に現れた男がナイフを首に突きつけてきた。「あなた誰ですか?」「私は地獄の支配人だ。どうだ。共に地獄へ行かないか?」「お断りします!」「じゃあ殺す。」その瞬間、バトルが始まった。私は丸腰。相手は男性でありナイフも持っている。勝ち目がない。その時だった。「やめろ!」「ふぇっ?」「怖がっているじゃないか。この人が。」「いやいや,地獄への勧誘ですが?」「地獄の関係者は天国になんか来ないでくださいよ。さあ、お怪我はありませんか?行きましょう!」「えっ!あっ、待って〰〰」その人は私の手を握って、連れて行った。「では。また会いましょう。」「あっ、あなたは?」「私はこの国の代表です。よろしく。」そう言って彼は去った。何故か私は、無我夢中でおいかけていた。何故だろうか。そうだ、好きなんだ。あの人が。名前も聞けなかった!聞きたい!名前を!「ああっ!」
〜続く〜