ダーク・ファンタジー小説
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- 死の華が咲く時に1
- 日時: 2021/10/29 18:56
- 名前: 絵馬猫 (ID: X6hSb0nX)
死の華が咲く時に 【1クール分】
目次
1話 >>2
こんにちは。著者の絵馬猫です!
今回から1クール分のお話を書こうと思います。長すぎると飽きちゃうので1クール分です。
まぁ無理なく投稿しようと思うのでよろしくお願いします。
世界観
この世界の一つのパラレルワールド。
言語などは同じだが、文化、風習などは大きく異なる。
登場人物
御河 葉月 (ミカワ ハヅキ)
14歳 女性 5/23日生まれ
黒髪ポニーテール メガネ着用
真面目 優等生になろうとしている
友達と話すことが好き
まあまあ頭良い
バカは嫌いだが、面白いバカは好き
家族を嫌っている
座右の銘は無い
怖い物好き
合唱団所属
本とドラマが大好き
アイドルは苦手
黒羽 銘 (クロバメイ)
14歳 男。
葉月の前に現れた謎の男。
黒いローブを羽織る不審者。
目に朱い華が咲く。
- Re: 死の華が咲く時に1 ( No.1 )
- 日時: 2021/10/28 17:36
- 名前: 絵馬猫 (ID: X6hSb0nX)
死の華が咲く時に
ー人間が死ぬ時、その人の片目には綺麗な蒼い華が咲く。華の根はじわじわと広がり、体を貫いた時その人は死ぬ。
華を抜くことはできない。華が咲いたら死から逃げられない。運命に逆らうことは不可能。人々は死を受け入れた。ー
1話
日の差さない部屋の中。私は目を覚ます。
もうこの生活にも慣れてしまった。
朝起きて、着替えて、顔を洗って、ご飯食べて、部屋へ戻る。
手慣れた手つきでパソコンを起動。通話アプリを開く。マイクをセット、画面の背景を変える。
画面からは学校のみんなの顔がよく見える。
私は学校へ行かない。いつもリモート。
私は半年前から学校へ行けてない。
半年前のあの日に起きた体の変化。
私の右眼に咲いた蒼い花。
あの日、私は運命が確定した。
親は少しでも進行を減らすため日に当たらない、
水をあまり取らないを徹底させた。
学校ではそれができないからと行けなくなった。
私は親が嫌いだ。私の意思関係なしに物事を決めつける。
残った人生、友達といたいのに。
太陽の光なんてもう半年も浴びてない。
生きてれるのが不思議だ。
もう死んでるのと同じ生活なのに。
その時、涼しい風が頰に触れた。
そして漂う、良い華の香り。
私が振り返ると
窓が開いていた。
そして窓の前には…1人の青年がいた。
左眼に朱い華が咲いている青年が。
つづく
- Re: 死の華が咲く時に1 ( No.2 )
- 日時: 2021/10/28 18:17
- 名前: 絵馬猫 (ID: X6hSb0nX)
死の華が咲く時に 2話
ー朱い華が咲く者は死を超越した存在となる。唯一、蒼い華を抜くことのできる存在。しかしそれにも代償がいる。己の命。朱い華と蒼い花は命の重さで繋がっている。ー
その青年は体を隠すほどの黒いローブを羽織っていた。
"だ、誰…出てって…"
私は震える声で告げる。
青年と私は目が合う。
彼の目はしっかりと生きる意志のこもったっていた。
青年はそっと口を開いた。
"俺は黒羽。眼に朱い華を持つ。大丈夫だ。お前に危害を加える君なんてない。
むしろ、お前を救いに来た。
俺はお前を治せる。俺について来い。
信じないなら来なくて良い。"
凛としていてしっかりとした声。
黒羽の言葉は私の胸に響いた。
彼についてくことで何か変わる?
そんなことはない。
でも、一度見た希望を諦めることなんてできない。
私は彼についてく。窓から出る。
久しぶりに浴びる日光。
眩しい。
仰ぎ見る空は光が満ち溢れていた。
彼は商店街の路地裏から小さなカフェにたどり着いた。
おしゃれな小さなカフェ。温かみのある色。
彼はその中に入りマスターに挨拶をした。
マスターはよく漫画とかに出てくるみたいな優しい人だった。
そしてその眼には白い華が咲いていた。
そしてそのカフェにいる人には全員に共通するところがあった。
全員の眼に華が咲いている。
カラフルな華。
彼はこのカフェについて説明してくれた。
"このカフェには目に華が咲いた人が集まるんだ。俺が紹介した人もいる。眼に華が咲いた人用のカフェだ"
このカフェに居ると心地が良い。
私は彼に質問した。
あなたは何故私のことに気がついたの?
なんでここの人の眼の華はカラフルなの?
彼はちょっと考えるような動作をしていたがこう返してくれた。
"花には色ごとに花言葉があるだろ。この華は綬色華って言うんだ。有名なのが青と赤だけってだけで白だったり、紫だったりするんだ。
正確にはここで華の色を変えてるんだけどな。色素を入れ替えて、死の能力がある蒼い華から違う色に変えるんだ。これでお前を救える。
朱い華の能力は青い花を自分の命と引き換えに抜くことができる。そして蒼い華の持ち主を見つけれる能力。これでお前を見つけた"
わかりやすいように言葉を探して、ゆっくり話してくれた。
彼は"他にも知りたいことがあったら言ってくれよ。まぁまぁ後で詳しく説明するよ。とりあえずマスターのコーヒーでも飲めばいい。まだ完璧に理解したわけじゃないだろ。急がなくていい。自分のスピードで理解してくれていい"
やっぱり彼は優しい人間だ。
私は冷たく凍った心が徐々に熱を手に入れるのを感じた。
続く
- Re: 死の華が咲く時に1 ( No.3 )
- 日時: 2021/10/29 19:37
- 名前: 絵馬猫 (ID: X6hSb0nX)
死の華が咲く時に1
ー1つ異色の華がある。全ての祖であり、破壊神にもなりうる。全ての人の命を操る。真の意味での死の華。死の華が咲く時はー
3話
彼はちょっと待ってろと言うとそそくさと小部屋に入っていった。
このカフェは茶色の木材の床、温かみのあるオレンジ色のライト、壁はレンガを意識したデザイン。
テーブル席は4人用と2人用が二つずつ。
カウンターの席は四つ。
小部屋が一つとトイレ。
隠れ家のような店だけど意外に広い。
そして、ここに居る人全員がこの暖かい雰囲気を作り出している。
落ち着く。
彼が戻ってくるまで話しませんか?
マスターがお話に誘ってくれたから少し話すことにしよう。
マスターはいつからこのお店を運営してるんですか?とか、
好きなことは?なんて、
当たり障りのない会話。
でもそれが忘れていた人の温もりを思い出させてくれた。
ふふ。元気になったようで良かったです。
この白い華には心を読んだり、幸せを運ぶ力があるんです。
私は最初からこの色だったんですよ。
たまに居るみたいです。素の色が蒼じゃない人。私もこの力を知るまで怖かったです。人を不幸にするんじゃないかって。
でも、今は好きです。
思いやりを届けてくれるから。
そこまで言うと、ちょっと喋り過ぎちゃいましたねと苦笑いを浮かべた。
そしてマスターは一つの本を持って戻ってきた。
茶色の表紙に華の絵と綬色華と書かれている。
この本は綬色華の全てが描かれているらしい。彼は、このページを見てくれと指さした。
そこには華の色と能力について書かれていた。
ー蒼ー
その人に死をもたらす。
生を超越した死の概念以外の何者にもとらわぬ心を持つ。心を凍らせることができる。心を失う者は、死も等しくなる。
朱の色とは対立関係となる。
ー朱ー
朱い華が咲く者は死を超越した存在となる。唯一、蒼い華を抜くことのできる存在。しかしそれにも代償がいる。己の命。朱い華と蒼い花は命の重さで繋がっている。
ー白ー
幸運と幸せをもたらす、心を読むことができる力を持つ。
負の感情を打ち消すことの出来る華。
しかし、負の感情に支配された時、華の色は果てしない黑となる。
ー黑ー
この華を持つ者は全ての祖であり、破壊神にもなりうる。全ての人の命を操る。真の意味での死の華。
命を創造し、破壊する。
心を持たぬ、最強とも呼べる。全てを超越した、神と等しい力を得る。
彼曰く、他にも色はあるが重要なのはこの四色。後は時間がある時に、だそうだ。
黑イ華。
何か嫌な予感がする。
その気持ちを抱えながら、私はコーヒーを啜った。
- Re: 死の華が咲く時に1 ( No.4 )
- 日時: 2021/10/30 11:07
- 名前: 絵馬猫 (ID: X6hSb0nX)
死の華が咲く時に4話
マスターはそっと本を戻した。
それと同じぐらいに彼はノートパソコンを持って部屋から出てきた。
彼は待たせた。といい、後起動済みのパソコンを開き、一つの画面を見せてくれた。
名簿みたいなものが映し出される画面。
"これは眼に華を持つ人たちの名簿だ。もともと持っていた華の色と、華が咲いた日、その人の名前、状況などを記録した名簿。お前のことも教えて欲しい。"
私はしっかりとした口調で言う。
私は、御河 葉月(ミカワ ハヅキ)。
14歳です。華が咲いたのは5月23日。
私の誕生日。
彼は素早くパソコンに打ち込んでいく。
書き途中
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