ダーク・ファンタジー小説

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サチコと空
日時: 2021/12/24 14:35
名前: T (ID: G8u5Pa7x)

商店街、見上げる空。
誰かを想う。

Re: サチコと空 ( No.1 )
日時: 2021/12/24 14:51
名前: T (ID: G8u5Pa7x)

1
1995年。久しぶりの晴天は、サチコも明るくした。秋になろうとしている気温が、辺りを暖かくし、草木も歓喜しているようだった。
商店街や一戸建てに挟まれた、大通り。土日休みには人通りも多くなる、一本道だ。小さなその町のことが、サチコは好きだった。都会ほど華やいでいないが、それ以上に大切な事に溢れているように思えた。人の優しさ、温かさ。それを身をもって知っているサチコは、当たり前にこの町を好きにならずにはいられなかった。
涼しい風を受けながら、サチコは帰路を歩いていた。名前も知らない大きな犬がいる一戸建ての前を通ると、いつものように門の隙間からひょいと顔を出してくれた。サチコは優しく微笑んだ。
仕事終わりのささやかな癒しを貰うと、また歩き出す。この街に住んで5年。年々新しい発見と同時に、変わらない物への愛が深まったりしていく。サチコは、本当にこの街に来てよかったと思うことばかりだった。


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