ダーク・ファンタジー小説
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- 腐った世界と綺麗な空 [大会へは参加を希望しません]
- 日時: 2022/01/04 23:24
- 名前: カスミソウ (ID: 665joVJc)
初めに、大会への出場を希望しない経緯についてですが、 実は私は小説を投稿していることを保護者に伝えていません。ですので、何かが引き金になり、バレてしまうと投稿できなくなります。このことから、一位に選んで頂いた場合も賞品を受け取ることはできません。それならば、私以外の方の中から一位を選んで頂いたほうが、いいのではないかという考えに至りました。勝手な考えで申し訳なく思いますが、大会への出場は控えさせていただきます。
ここから下が本文です。
俺の母親も父親も、警察に殺された。
もちろん、警察の人もそれは故意ではなかったと思う。
でもあのとき、犯人よりも父と母を優先してくれていたなら、二人とも助かっていたかもしれない。
しかし、警察は俺達よりも犯人を優先して救助した。
その間に、俺は一酸化炭素中毒で意識を失った。
目が覚めるとそこは病室で、母と父が亡くなったことが知らされた。
あの火災の中で、生き残ったのは俺だけ。
あの店にいた数十人の人は全員、亡くなってしまった。
なんとも言えない複雑な感情を抑えきれず俺は声をあげて泣いた。
あのとき、警察が僕達を優先してくれていたなら、現状は大きく変わっていただろう。
何が国民のためだ。
こんなところにいたら、俺が腐ってしまう。
こんな世界とはオサラバだ。
死。
どこで死ぬか、どう死ぬか。
いつも考えている。
でも結局、いい案は浮かばない。
他人に迷惑をかけずに死にたいが、そんなこと出来っこない。
なんと言っても、ここは腐った世界なのだから。
死のうとしても、素直には死なせてくれない。
なんてうまく出来た世界なのだろう。
こんな世界でも世界共通、空は綺麗だ。
空を見上げて、深呼吸という名の溜息をつく。
今日も、腐った世界の空気を吸いながら、無意味な日々に意味をつけて綺麗な空の下、この世界を生きていく。
