ダーク・ファンタジー小説

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ずっと一緒にいたい
日時: 2022/03/31 21:36
名前: りゅう (ID: H/64igmC)

初めまして、りゅうです。
初心者なので大目に見てくださるとありがたいです。


ずっと一緒にいたい
>>3 >>4


⚠注意⚠
・死ネタです


↓ずっと一緒にいたい
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人、生き物、その他のものも

「ふふっ。それでね、一番多く食べてたの私だったの!すごく美味しかったよ。」
「楽しそうで何より。ケーキバイキングか、いいね。行ってみたいや.....ゲッホゲホゲホ...」
「大丈夫?今日はもう帰るね。」

一人、一つでは、

「昨日からすごく寒いから肩まで布団、被って寝てね。」
「はいはいわかったよ。」

生きれるものも、

「お大事に。また明日来るね。」
「うん、ありがと。」

生きていけない。





西日が眩しく輝くこの部屋で今日のことを思い出した
...あぁ、まただ。
また僕が楽しく人生を送っている想像をしてしまった。
楽しく人生を送れるわけないのに。人生を年齢より早く消費しているのに。
明日があるかなんてわからない身体なのに。
「生きたいなぁ」
誰もいないからそう呟いた

Re: ずっと一緒にいたい ( No.1 )
日時: 2022/01/18 20:42
名前: うずき (ID: hAr.TppX)

皆、平等に生きてほしいネ、、、(ノД`)シクシク

Re: ずっと一緒にいたい ( No.2 )
日時: 2022/01/22 14:22
名前: りゅう (ID: ChGJKnnB)

そうですね〜

Re: ずっと一緒にいたい ( No.3 )
日時: 2022/01/30 13:44
名前: りゅう (ID: ChGJKnnB)

.....。
眩しくて目を開けると視界に彼女の顔が入ってきた。
1か月ぶりに出会う彼女。

「おはよ、貴斗たかと君!」
「...おはよう、ゆきちゃん..」
寝ている僕の顔を覗き込むと「大丈夫?」と一言。
「え、なにが?...うん、大丈夫だよ?」
ついさっきまで寝てただけなのに..何か心配するようなことでもあったのだろうか?
「そっか、なら良かった!」
そう言うとニパッっと笑い近くの椅子に腰を下ろした。
「ゲホッゲホッ..なんかあった?」
「いや〜なんか病人?と思って。貴斗くん全然「しんどい〜辛い〜」とかの弱音吐かないじゃん?」
...そうだろうか?いや、自分が思ってないだけでそうなのかもしれない。
「う〜ん、だけど僕だって人間だからね。弱音は吐くよ?」
「それもそっかぁ」

なんて呑気に喋っていたのに、こんな早くがんが進行するなんて思ってもいなかった。

どれも種類の違う抗がん剤、分子標的治療薬。
副作用と言う忌々しいもののせいで嘔吐、脱毛、色素付着。
なにが原因でこんなに早く進行が進むのか、訪ねても主治医は相変わらず首を振るばかり。
精神的なダメージを受け更にがんの進行が進む。
追い打ちをかけるように彼女に会えないという日々が続いた。
それの繰り返し。

なんの為に生きてるんだろう。

大学院生だから研究をする為?

副作用がしんどい。

就職して両親を安心させる為?

身体が強張る。

彼女と結婚する為。

吐き気がする。

呼吸がしにくい。

立てない。

全身倦怠感が治らない。

嘔吐ばかりしてしまう。


僕は生きてる意味が見いだせなくなった。

Re: ずっと一緒にいたい ( No.4 )
日時: 2022/02/27 14:35
名前: りゅう (ID: ChGJKnnB)

「おはよう御座います。体温計どうぞ。体調はどうですか?」
「おはよう御座います。体調はなんとも...昨日の夜少し腹が痛かったぐらいですかね。」
体温計を脇に挟み、昨日を思い出す。あとなんかあったかな..
「そうでしたか。痛みを緩和させる薬いりますか?」
「いえ、体温36.2度です。」
「はーい、では有難うございました。」

「では今日は、リハビリ室まで歩いていきます。手すりを持ってゆっくりで構いませんので。」
手すりの前まで手を持ってもらいゆっくりと移動する。
がんが進行してから極端に体力が落ちた。このままじゃがんの進行が加速すると言われたので取り敢えず歩いている。慣れてきたら次は病院内の散歩らしい。だけど散歩は当分夢のまた夢だろう。
今ではたかが、100m先のリハビリ室まで行くのも息切れを起こしてしまうのだから。
「ハア...ハアッ...」
「大丈夫ですか?あともう少しなので頑張りましょう!」
「ハアハア..っはい...」足がガクガクしてきた。座りたい...
「鍵開けるの忘れてたのでごめんなさい、ちょっと開けてきますね〜そのまま自分のペースで歩いて来てくださって構いませんので。」
小さくコクッと頷いた。それを見たら少し安心した様に鍵を開けにいった。
「ハアハア...ッハアハア...ハア..」まるで長距離走を走ってるみたいに肺が痛い。冷や汗が止まらない。



............?あれ?なんで天井が見えるんだ?焦点が合わない。グラグラする...



焦った看護師さんの顔も焦点が合わずぼやけて見えた。
佐々木ささきさん⁉大丈夫ですか!」
「...ハアハアッ...だ..大丈夫。大丈夫です。」
倒れたのか、理解が遅れた。

こんな時の対処法を知っているのか、迷わずに僕を抱えこみもう近くまで来ていたリハビリ室内のベットに寝転ばせてもらった。
「ふらっとしてしまったんですね。ちょっと失礼しますね、よっと。」
慣れた手つきで僕の足を曲げ右向きに寝かせた。
「足、しばらくそのままにしておいて下さい。」
「はい....」

今まで倒れたことないのに。そろそろ本当にやばいかもしれない。

Re: ずっと一緒にいたい ( No.5 )
日時: 2024/08/26 00:13
名前: りゅう (ID: Nct0nxVL)

「貴斗くん」
「ごめん、居たの気づかなかった、、、どうしたの?」
「あのね、」

一呼吸おき彼女は言った

「別れたい」

なんでって言う言葉を言いかけて飲み込んだ
、、、僕がこんな体だからだ
会えるのだって1ヶ月のうちに片手で足りる程しか会えてない

「今までありがとう。じゃあね」

僕は家を飛び出した。行くあてもないのにただただ走って走って堤防の上でしゃがんだ。海は濁ってしか見えなかった。遠くから見たら綺麗なのにとか思いながら寝転んだ。
「はあ、、、」
深呼吸をする。あんなに走ったのに不思議としんどくはなかった。

「、、、、、」

楽しくなった。こんなに走っても疲れないのが楽しかった。もっと自分のことを楽しめるのが楽しかった。全部どうでも良くなったのが楽で楽しかった。でも

「、、、うあぁぁぁ!!!」

コケた。白昼堂々いい歳した大人がコケるのが恥ずかしくて顔が上げられなかった。

やっぱ人生うまくいかないことの方が多いよな
こんなコケただけなのに。大袈裟に考えてんじゃねえよ。
誰も居ないのに笑い声が聞こえる。

「だあぁぁ!!、、、あ?」

音が聞こえる。波の音に混ざって木琴みたいな綺麗な音。階段を上る音。
音に吸い寄せられるようにふらふらと歩いたらいつまで見ても飽きない僕の大切な人が居た。

「!?なにやってんの!!ゆきちゃん!!」

潤んだ瞳をこちらに向け大きな声で言い返した
「そっちが、、、!!、あんたがっ!私のことを振るからでしょ!!!もう嫌だ!!」
「ちょっと待って、!僕は振られた側でしょ、、なんで、?おかしくない?」
「おかしくない!」

待ってってば!言いたいけど声が出ない。
あの子を抱きしめたいのに体が動かない。
嫌だ!!嫌だ嫌だ!早く動けよ!!!


遠くで雨の音がする。


「、、、ぁ、、。」
何時もの病室の天井。
、、、寝てたのか。


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