ダーク・ファンタジー小説

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不思議な境界線
日時: 2022/01/26 19:08
名前: フシギ (ID: yYOy5xHl)

ーーーこんなことを聞いたことはないだろうか。ソレを絶対に見てはいけない。絶対に聞いてはいけない。
あるいは、"絶対に超えてはいけない。"
これは、超えてはいけない境界線を超えてしまった話。

ーーーーーーーーーーこの話は、どうかどうか内密に。

第一幕「きさらぎ駅」1話「少女の歌」 ( No.1 )
日時: 2022/01/29 13:04
名前: フシギ (ID: yYOy5xHl)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13172

カンカンカンカン………

踏切の音が聞こえ、やがて夜汽車が走ってくる。少女は一人、暗い駅の中、歌を歌っていた。

[誰もいないこの駅で、誰を待ち続けるのか。二度と出れない、この駅の中、もうすぐ夜汽車が来る]


それは、少し笑いながら

それは、少し悲しそうに

最後の歌詞を口にした。



ーーーーーーーーーー[次は誰が私になるのか。]

第一幕「きさらぎ駅」2話「男の記憶」 ( No.2 )
日時: 2022/01/30 12:56
名前: フシギ (ID: yYOy5xHl)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

朝、光を浴びながら瞑想をする。気分転換には丁度いいものだ。それに、集中力もーーー。

ピンポーン

[…はぁ…。]

たった今、集中力がきれた。

[すいませーん。厄神さーん。]

もう一度溜息を吐き、玄関に向かう。
戸をガラガラと開けると、一人の男が立っていた。

[いやぁ、ちょっとお話がありましーーー。]

[ヒビカセ。]

キーン、と耳鳴りがして男はその場で固まる。
僕の能力の一つ。"ヒビカセ"。その人の記憶や秘密を音として聞くことができる。
特定のことを聞くほか、無意識に思っていることを聞く、などもできる。

ヤクガミエムハタンジュン ジョウシハクソ

[無意識に思っていることはこれぐらいか。にしても、馬鹿そうだな。秘密は…]

絶対に言ってはいけない。絶対に言ってはいけない。絶対に言ってはいけない。絶対に言ってはいけない。絶対に言ってはいけない。絶対に言ってはいけない。

[なんだ…それほど知られたくない秘密なのか?まぁ、記憶を聞けば大体分かるがな。]

突然ノイズが聞こえ始める。

娘が…同級生を…線路に…突き落とした…
その日から、毎■、■日。同じ、夢■見る。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
?/%###・*○==:々\\^|,

[ッ!まるで何かに取り憑かれたかのようだ…。娘が同級生を突き落とした…?
その日から…毎日、同じ夢を見る…。夢の内容が聞き取れないな。…ん?まだ続きがーーー。]

あなたのせいでこの人は 駅の中で殺された

はっきりと声が聞こえる。しかし…。

[…違う。記憶じゃ無い。たった今……。]

人気小説家の 厄神 得無 先生? 駄目だよ このことを 誰かに 話したら 
駅で 活造り えぐり出し 挽き肉 どれか 選ばせ ます

自分のことを…知られている…?

[これ…は…本当に…?]

有名な話、きさらぎ駅の話と、猿夢の話。しかし、これら全て…創作だったはず。

[アガッ、グァァア!!!]

突然、男が白目を向いて、口から血を出して、目からも血が出てくる。

[な…に。これは、どうなって…。]

そして……こちらを向く。

[待っていますよ 先生?]

バタッ……

男が倒れ、ピクリとも動かなくなる。
急いで携帯を持ち救急車に連絡をする。ふと、男を見ると、さっきまで血が出ていたはずなのに。血が消えていた。
苦しそうな顔をして…そう、それこそ…今から殺されるような、


"恐怖を伺える顔"をしていた。

第一幕「きさらぎ駅」3話「訪問」 ( No.3 )
日時: 2022/02/05 22:01
名前: フシギ (ID: yYOy5xHl)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

あの後、すぐに救急を呼び、男は緊急搬送された。

[…一体、何が起きているんだ…?]

活造り えぐり出し 挽き肉 どれか 選ばせ ます

あの声が、まだ頭に残っている。感情のこもっていない男の声。
だが…。

[ク…クク…面白い…。この流れだと、僕は…そうだな、寝て、猿夢を見る。とかかな…?]

…決して僕は、このことで頭が壊れたわけではない。もっともっと、昔から
頭が壊れているだけなんだ。そうだな、あの事件から…

ピンポーン

[誰だ…?人が思い出に浸っているところなのに…。]

今は夜の21時。何かを頼んだ覚えはない。誰か分からないが、とりあえず戸を開ける。

[え、えっと…厄神さん…ですか…?]

そこに立っていたのは、一人の女性だった。

[…帰れ。]

[ちょ!ちょっと!!]

戸を閉めようとするが…

[あの!猿夢!猿夢の話!!]

[…なるほど。いいだろう。]

ここから、奇妙な物語が始まる。


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