ダーク・ファンタジー小説
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- 光る少女
- 日時: 2022/04/29 16:17
- 名前: なみ (ID: POLw2QpT)
私は光る少女だ。
意味はそのまま。私は、産まれたときから体が光っていた。近所の人には『気持ち悪い』『近寄るな』と言われ、親にすら見せ物にされていた。、、つまり、誰にも必要とされてなかったのだ。
____この世界から、明かりが消えるまで。
・・・
『アルマ!』
そう呼ばれて振り返る。
『、、何?』
『これからちょっと作業するんだよね~、、だからあの、、』
そういって察しろ、とでも言うようにこちらを見てきた。
(ああ、いつものやつか)
『わかった。明かりになるね』
『!!、、助かるよ~!頼りにしてるね~』
私はアルマ、光る少女だ。この世界から明かりが消えてからというもの、私はまるで動くライトだ。今までは散々光る体について言われて来たから、明かりがわりにされるのはいい気がしない。というか正直嫌だ。
明かりとして必要されるんじゃなくて、人として必要として欲しかった。、、普通の友達が欲しい、、
(でも明かりじゃないと私は必要とされないから、、)
そう思いぼんやり歩いていると、どんっ、、っと誰かにぶつかってしまった。
『あっすみませっ、、、』
謝ろうとしたらガッと腕を掴まれた。
(!?怒らせたっ、、?)
それとも、どこかへ連れていかれるのだろうか。これまでにも何度かあったが、逃げれたからよかった。私は身構えたが、相手は私の考えと斜め上のことを言ってきた。
『ねえ!君光る少女だよね!?僕カインっていうんだ!よかったら少し話さない?』
『、、は?』
『あ、ごめん急だったよな』
心底驚いた。今まで私を明かりとして使おうとしていた人は数えられないほどいたが、それ以外で私に興味を示したのはコイツが初めてだった。
『ごめん、嫌ならいいんだ。じゃあ、、』
『待って!!』
『え?』
コイツなら、、カインなら、もしかして友達になれたりするのだろうか。安易かもしれないが、なんとなく、そんな気がした。
『、、少しだけなら』
『!!やった!』
そういってカインは笑った。その笑顔は私より光っていた。