ダーク・ファンタジー小説

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イノチ
日時: 2022/05/02 17:38
名前: なみ (ID: POLw2QpT)

『今日の総合の時間は、地震が来たときどうすればいいか考えていきます』
担任の宮田先生が言った。
(総合の時間って地味にヒマなんだよなあ、、)
でもこれでまるまる1時間つぶれてくれるならいいか、と思っている自分がいた。
宮田先生『じゃあ、今から一つのビデオ流してくので、見終わったらどう思ったか聞かせてね』
そういって先生はマウスをクリックした。

ビデオが始まった。
内容は次にくるであろうと予測される大地震についてだった。予測される死者、津波の高さ、崩壊する建物、、それらを表す数字を見て私は言葉を失った。十数年以内にこんなことになるなんて、、。

宮田先生『どうだった?』
生徒が口々に『怖かった』『気持ち悪かった』など感想を述べている中、一人、こんなことを言う人がいた。クラスメイトの田寄たよりくんだった。
田寄『面白そう』
私は驚いて田寄くんの方をみた。田寄くんは続けた。
田寄『だってあんなに揺れてんだぜ?わりと楽しそう、、ってか地震でヤバくなったらどっかよじ登ればよくね?w』
先生はえ~?wって顔をしていた。みんなは笑っていた。私には笑えなかった。
正直ありえないと思った。あんなに人が死ぬと予測されていて、もしかしたら自分も関わって来るかもしれないのに楽しそう?しかもよじ登る?コイツ正気か?
私はものすごく腹が立ったが、授業妨害になると思って何も言わなかった。

宮田先生『じゃあ、こういう災害から、どうしたら身を守れると思う?』
宮田先生にそういわれてみんな考えはじめた。身を守る、、か。あんな地震なら机のしたに隠れるだけじゃだめだろうな、、。
(う~ん、、)
私たちがウンウンうなっていると、宮田先生がちょっと笑って言った。
宮田先生『みんなはさ、家族とどこに避難するとか話し合ったりしたことない?』
それを聞いてハッとした。そうか!避難場所を話し合っておけば、一人の時も大丈夫かも、、!!私が頭の上に💡を浮かべていると、こんな声が聞こえてきた。
『いや、そもそも話し合う必要がない』
そう口を開いたのは尾竹さんだった。クラスの中心的な子で明るいんだけど、人をしたに見るような時があったり、感情の起伏が読めなかったりするときがあったり、、、私は少し苦手だった。
私は田寄くんのことといい、頭に来ていた。話し合う必要がないって、、どういうことだ?
私と同じことを思ったのか宮田先生か口を開いた。
宮田先生『いやいや、、どういうこと?話し合う必要ないって、、』 
それを聞いた尾竹さんは、茶髪を人差し指でくるくるしていった。
尾竹さん『だって死ねばいいじゃん』
もう我慢の限界だった。手で勢いよく机を叩く。
バンッ!!!
みんなが一斉に私をみた。
私『いいかげんにしろよ!!命をなんだと思ってんの!!?さっきから地震を、命を軽く見たり、死ねばいいだのなんだの、、っ!!!なんなんだよぉ!!!』
私は自分でも何を言ってるのかわからなくなっていた。ただ、怒りという感情にすべて任せていた。
私『実際に知ってる人が死なないと命の大切さがわかんないの!?お母さんが命懸けで生んでくれたこの命、、なんでそんな軽んじるの!??どうしてみんな笑うの!?なんでなんで?私にはわからない!!命って重いよ!!!死ぬってつらいよ!!!だからっ、、!!』
机に水滴が落ちた。私は泣いていた。みんな、何もいわずに私を見ている。
私『、、ごめんなさい。頭、冷やしてきます』
そういって私は教室を出て、準備室に行った。準備室は誰もいなくて、一人でいるのに十分な場所だからだ。
準備室に入ると私はその場に崩れた。悲しみと後悔と怒りでどうにかなりそうだった。
私『、、っうう、、』

でも本当に理解できなかったのだ。田寄くんの、尾竹さんの発言が。みんながなぜ笑ったのか、先生はなんで何も言わないのか。

私『命って、この世の何よりも尊いものなんじゃないの?』

みんなにとって『命』とは、何なのか。一度真剣に考えてほしいと思う。

Re: イノチ ( No.1 )
日時: 2022/05/02 17:41
名前: なみ (ID: POLw2QpT)

作者から。
ごめんなさい、ダークファンタジーのところに載せてしまいました、、ダークでもファンタジーでもありません!!🙏


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