ダーク・ファンタジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- in a magical world【魔法の世界で】
- 日時: 2022/06/18 18:03
- 名前: 睡眠本 (ID: HQL6T6.Y)
この世界は世界が一度滅んだあとの世界
日本やアメリカなどの文化をそのまま受け継いでいるところや
新世界で新しく文化を作り上げている国もある。
そして! 新世界には
“個人魔法”というものが存在する!
様々な人々が生活する中で、今回は
夜月 睡眠を紹介するぞ!
新しくできた世界で少女は
何を思うのだろうか?
- Re: in a magical world【魔法の世界で】 ( No.3 )
- 日時: 2022/06/20 07:15
- 名前: 睡眠本 (ID: HQL6T6.Y)
朝
部屋で着替え、リビングに足を進める。
「おへーちゃん!おふぁよ!」
ご飯を食べながら私に挨拶をする妹。
妹に少しうなずいて私も席に着く。
「…いただきます。」
小さく食べ物たちに感謝を伝え、朝食に箸を近づける。
朝食を食べている途中に弟とお父さんが2階から降りてきた。
弟とお父さんはいつも眠そうにしている。まぁ、私もだけど。
「すみ。ねお。おはよう。」
私の名前と妹の名前を呼びお父さんは朝の挨拶をする。
「パパ!おはよー!」
「…おはよ…。」
私と妹も挨拶をする。
「おはよぅ…。」
弟も挨拶をする。
家族全員が朝食を食べ終わると、お母さんが少し焦ったような声で私に言う。
「すみ。急がなくていいの?今日は心読会場(しんどくかいじょう)にいかないとでしょ?」
「…急いで準備する。」
私もお母さんの言葉で準備を急ぐ。
そう今日は____
私の個人魔法がわかる日。
お母さんたちは1週間くらい前からそわそわしていた。
そこまでなのかな?とは思ったけど、今ではその気持ちがわかる気がする。
だって今の私の心は
すごいわくわくしてるから。
- Re: in a magical world【魔法の世界で】 ( No.4 )
- 日時: 2022/06/18 18:13
- 名前: 睡眠本 (ID: HQL6T6.Y)
心読会場にて
急いできたからか、まだまだ時間があった。
どうしようか、と迷っていると、視線をかんじた。
(誰か私の事みてる?…いやそんなわけ…)
気になったが、ベンチに座ってゆっくりすることにした。
まだ、視線は私を見ている気がする。
にしても、この視線はどこから…?
「あの子、もしかして、夜月家の次期当主?」
「絶対そうだろ!?」
「噂によるとなんでもできる天才って話だぜ!」
「まじか!?」
「一緒にお話を…!」
頭に疑問符を浮かべているとき、誰かが話しかけてきた。
「ねぇ!」
声色的に女の子だと判断する。
聞こえる方に顔を向けると、頭に炎の冠のようなものをかぶっている少女が話けて来た。
「…誰?」
「あ、そっか!私まだ自己紹介してないね!」
その子は一拍置いて話し始めた。
「アタシは暖日 夕(だんひ ゆう)!名前でよく男って勘違いされるけど、女だからそのへんよろしく!よくヒユって呼ばれてるよ!ぜひヒユって呼んでくれると嬉しいな!よろしく!」
マシンガントークをされてびっくりした。
少し驚いたが、冷静になり、私も自己紹介をした。
「…私は夜月 睡眠(よるつき すみ)。よろしく。呼び名は好きにして。」
完結に伝えて無言に戻る。
「いいねぇ。クールだ!アンタみたいなやつ、嫌いじゃないよ!」
なんか気に入られたんだけど。おかしいだろ。
「というか、あたしのことヒユって呼んでくれよ!」
「…ホット」
「…え?いやだから、ヒユって呼んでって。」
「…ホット」
「だから、ヒユって呼ん「ホット」…」
なんとなく、暖日さんの呼び名はホットが良かった。
だって、頭に炎の冠つけてるし。
暖かそうだし。
まじでなんとなくだけど。
「まぁ、いいさ!じゃあ、アンタの呼び名は…そうだな…。」
ホットが悩み始めた。
そんなに悩むか?そのまんますみって呼べばよくないか?
まぁ、呼び名をつけた私が言えたことじゃないけど。
ホットが悩み始めて10分がたった。
あの、あと1分で心読室行かなきゃなんだけど…。
案内人「皆さん!心読室に進んでください!」
ほら、始まった。
…ホットは大丈夫かな?
「…よし決めた!アンタの呼び名は—―!」
「ちょっと聞こえなかった。もう一回言ってくんない?」
「だから、アンタの呼び名は—―」
もう一度聞こうとしたら、人込みで分かれてしまった。
まぁ、こんだけいるならしょうがないか。
早く心読室に行こう。
そのほうが得だし。
私は別れたホットが気になるが、ひとまず心読室に足を進めることにした。
- Re: in a magical world【魔法の世界で】 ( No.5 )
- 日時: 2022/06/18 18:19
- 名前: 睡眠本 (ID: HQL6T6.Y)
心読室
ようやく自分の番が回ってきた。
心読室のドアをノックした。
「…失礼します。」
「あ、どうぞー!」
「あ、すみちゃんじゃない!」
心解士(しんかいし)の女の人が私の名前を知っていることに驚く。
「…?」
「あ、ごめんね!あなたのお母さんの友達なの!ここって呼んで!」
お母さんの友達だったんだ。
「そうなんですね。すみません。勘違いしてました。」
「いやいや、いいのよ!誰だって、知らない人が自分の名前知ってたらびっくりするもの!」
「ま、話はこれくらいにして。」
真面目な顔になったここさんは私の顔見て一言。
「これから、貴方の個人魔法を解読します。」
一拍置いて。
「よろしいですか?」
「はい。」
魔法陣のようなものが浮かび上がってきた。
「…心の中に潜む魔よ。私に教えたまえ…。」
謎の言葉を呟いた。最初の方はわかる言語だったけど、
「*?>{‘#$(’!#=‘@!#$#$”#%$%U')&」
ここら辺では聞かない言語もあった。
何語なんだろ…。
儀式のようなものが終わったのか、真剣な顔から、おだやかな表情に戻る。
「よし!終わったわよ!」
「ありがとうございました。…で、私の個人魔法はなんでしたか?」
「貴方の個人魔法は…」
「夜眠よ!」
・・・?
夜眠(やみん)ってなんだ?
脳をフル回転させたが、わからなかった。
「…あの、夜眠ってなんですか…?」
「説明するわね。夜眠っていうのはね、 夜に相手を好きな時間だけ眠らせることができるの。それで、自分の寝ている分より倍の睡眠時間を相手に眠らせることができるのよ!これが、夜眠っていう個人魔法よ!」
「…なるほど。」
「だけど、珍しいわね。夜眠は貴方で2人目なの。」
「そんなにいないんですか?夜眠ってのは。」
- 緊急事態発生 ( No.6 )
- 日時: 2022/06/18 21:23
- 名前: 睡眠本 (ID: HQL6T6.Y)
ズンッ…
そうここさんに問いかけた途端、一瞬何かがおかしくなった気がした。
放送「緊急事態発生!緊急事態発生!この心読会場に悪使(あくし)が侵入しました!12歳の子は心読室の近くにある、避難室へ避難してください!悪使を見かけた場合、個人魔法は使用せずに避難室にいる案内人、もしくは近くの大人に知らせてください!もう一度繰り返します!」
放送がはいった途端部屋の外が騒がしくなった。
「悪使…!?ここ数年は現れなかったのに…!」
「あの、悪使ってなんですか?」
「悪魔と天使の願いを両方とも聞き入れてしまった危険な人間なの!とにかく、すみちゃんも避難室に行きましょう!」
心読室から出るために扉を開く。
そうすると____
「うわぁ!」
「…!ホット!?」
悪使に捕まったホットが遠くに見えたから。
「な、なんで…」
「すみちゃん!少し下がって!私がやる!」
ここさんが個人魔法を発動させた。
ここさんの個人魔法は、花らしい。
あんまり分からなかったけど。
「フラワー テンダネス!」(花の優しさ!)
ここさんが個人魔法を発動させた。
発動させたと同時に周りに花が咲き誇った。
ホオズキやカルミアなどの花が咲いていた。
どうやら、ここさんの個人魔法は花を咲かせる魔法らしい。
ホオズキやカルミアなどの花の茎が悪使に絡みつき始める。
悪使は焦ることもなく、炎で花を焼き払った。
ここさんが咲かせた花はすべて焼き払われてしまった。
「…う、そ。でしょ…?」
驚いているここさんが視界の隅に入ったが、とりあえずホットを助ける方法を考えた。
ホットは縄で縛られている。縄は普通にどこにでも売ってそうなやつだった。
ホットの個人魔法は何か知らないしな。どうするか…。
…?ホット、なにやってんだ?
長く目を閉じて短い瞬きを2回…!
モールス信号か!
すみ…!伝わってくれ…!
いまアタシは思いついたモールス信号をしてる。
うろ覚えだけど、わかってくれ…!
アタシの個人魔法はー・・ ・・ーー ・ー・・・だ!
- ホットの魔法 ( No.7 )
- 日時: 2022/06/24 23:15
- 名前: 睡眠本 (ID: HQL6T6.Y)
ああ。ー・・ ・・ーー ・ー・・か。
「ホット!縄を焼け!」
ホットに私はそう叫ぶ。
ホットは一瞬とまどったような顔をしたが、すぐに覚悟を決めたような顔で縄を焼き始めた。
ボワァ!
そんな音が聞こえた後、ホットは自由になった。
「すみ!」
「ホット!大丈夫か!?」
少し泣きそうになりながら走ってきたホットを抱きとめる。
「ああ、アタシは無事だよ。ていうか、すみ、口調変わってないかい?」
「今はそれどころじゃないんだ!早く避難室に…」
「おい!女がいねぇぞ!」
「くそ!炎が出たと思ったらいなくなりやがって…。」
「殺してやる!」
悪使の2人が怒っている。
「…す、み。アタシら生きて帰れるのかい…?」
「大丈夫、ホットは死なせないから。」
「アタシはそんなの嫌だよ!アンタと一緒に帰るんだ!」
「…!わかった。それじゃあ、作戦を立てよう。」
「おうよ!」
ホットの元気を取り戻すため。わざと思っていることと違うことを言う。
ホットは予想通り反対してくれた。
まぁ、私も死ぬ気はないけどさ。
さて、作戦を立てるか。
「で、どうする?」
「悪使が2人、それも強そうだ…。さっきは隙があったから、大丈夫だったけど、アタシたちが面向かって戦ったら、確実に生きて帰れない。」
「まあ、奇跡的に生還しても、重症は覚悟だな。」
「そうだねぇ…。どうしたもんか…。」
「…あ。」
「すみ、なんか思い浮かんだのか?」
「ああ、思い浮かんださ。」
ホントに、いい作戦だよ。
無意識に口の端があがってしまう。
「あのな…。」
ホットに説明している間も、口の端があがる。
「なるほどな!それなら、アタシたちにもできる!」
「だろ?それじゃあ。」
「作戦開始だ。」
私の口は無意識に弧を描いていた。
言う通りにしないと、すべてが狂うの。注意しなさい。
Page:1 2