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ダーク・ファンタジー小説
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- ここはアンダーグラウンド
- 日時: 2022/11/10 20:56
- 名前: モモズ (ID: T3oqfZAk)
ここはアンダーグラウンド。
ー研究レポート
・第一被験者:ディーヴィ
- Re: ここはアンダーグラウンド ( No.1 )
- 日時: 2022/11/10 21:25
- 名前: モモズ (ID: T3oqfZAk)
「おはよォ~、お目覚めましたよ~」
今日も一日が始まった。
月に一度に配給される固形栄養食を貪りながら、さっさとローブに着替え、外へ飛び出る。
外は相変わらずの曇り空だ。
ここは工業地帯であるが故か、常に煙が立ち込めている。
いつものことだが視界が狭い。喉を貫くような異臭もとても耐え難い。
そうこうしている内に、俺の勤務先へと辿り着いた。
ここは所謂『ダム』のような場所。『上』から零れ落ちる水を塞き止め、その水を専用の機器を用いて『ろ過』し、そのまま工場へとその水を送り届ける作業を淡々と行っていた。
工場に運ばれた水が何に使われるか?
そんなことには興味がない。
何故か、って?
「っぴょーい!!!今日は念願の給料日!!!」
「明日は休み取って~、朝から晩まで遊び明かすぞ!!」
「ったく…お前が羨ましいよ、お気楽で…」
背後から、誰かが語りかけた。
彼の名は「モノロス」。
俺の同期で、俺に比べるとイケてない方だろう。
「へいへいモノロっち~、まーた給料日延長だって~?」
「はあ…またやらかしてなあ…」
「これでほぼ半年分延長じゃんか、こりゃ大変だなあ」
と、嘲笑うかのように彼を罵った。
…いつもの光景だ。
「るる~るるるる~」
はしゃぎながら、札束を抱えて駆け足で帰宅する。
そして…。
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