ダーク・ファンタジー小説
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- 閏年
- 日時: 2023/01/01 13:54
- 名前: 四宮 玲 (ID: poRKI/G0)
__挨拶_
初めまして四宮玲です。
私の書く第一作目の作品となります『閏年』
時間をかけて書き上げますのでぜひごゆっくりお楽しみください。
長く短く淡い恋。四年に一度姿を現す君との恋。あなたなら耐えられますか?
プロローグ>>1
- prologue&人物紹介 ( No.1 )
- 日時: 2023/01/01 13:52
- 名前: 四宮 玲 (ID: poRKI/G0)
これは四年に一度の閏年にしか出会えない二人の恋のお話。
ふらっと現れては十二時の時計と共に消えてしまう男の子。
潤羽
閏の男の子に恋をしてしまった女の子。
遥
そんな二人の物語_
「 はるかちゃん また遊ぼうね 」
いつかの男の子に私はずっと心を奪われてしまっている。
私の住む地域は田舎の方で子供は少なくほぼ全員がお友達のようだったのだけれど彼は初めて見た子だった。
誰よりもかっこよくてなにより優しかった。
いつだったか忘れてしまったけれどもう昔の寒い冬の日だったと思う。私の手を取ってくれた彼の肌が薄明るい月と星に照らされてふんわりと輝いていた。
まるでどこからか突然訪れた王子様のようだった_
"
- 閏年 ( No.2 )
- 日時: 2023/01/01 14:18
- 名前: 四宮 玲 (ID: poRKI/G0)
【再開】
2/29 (金) 午前4時頃
「‥‥。」
今日もまたうまく眠れなかった。
外では寒そうな雪がちらちらと降っていて鳥が優しくないていた。
トントン
扉を叩く音に驚き肩が軽く上がる。田舎だから朝早い人が多いといえ訪れてくる人というのはかなり少ない。私は黒く長い髪を軽く整えて扉を開けた_
「 はるかちゃん久しぶり 」
扉を開けると色の白くここらへんでは珍しいとても綺麗な顔立ちの男の子が立っていた。
一瞬小さい頃の記憶が鮮明に目の前に見えた
「ぁ‥と‥小さい頃の‥?」
ここまで綺麗な顔立ちの子は珍しい。もちろん記憶に残っていた。もしかして、
期待に心を弾ませて尋ねた
「 あ!覚えててくれたんだ!うれしい 」
そう言って彼は可愛らしく微笑んだ。
いつもなら怖いはずの男の子、というか‥ほぼ知らない人。
君だけは全く怖くなくてでもなぜか泣いてしまった。
多分‥怖いという思いなんかじゃなくてまた会えた会えてよかったその想いで胸がいっぱいだったから。
「 わ‥大丈夫!?ごめんね‥急に、その怖いよね‥ 」
彼は寂しげな顔を見せて苦笑していた。
「ちがう‥その、また会えて嬉しいなって思って‥」
咄嗟にそう言ってしまった。貴方の寂しげな顔なんて見たくなかったから。
またあの頃のように王子様みたいに訪れてきた貴方の笑顔が見たかったから
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