ダーク・ファンタジー小説
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- 喧嘩無双 2話
- 日時: 2023/01/06 22:45
- 名前: ミートスパゲティ (ID: LQINEF0U)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
教室につくと何やらザワザワしていた。
「なんかあったのか?」
龍心は親友の宗樹にそう問いかける。
「よしおのやつがうちの5年に喧嘩売ったらしいぞ。」
宗樹はうんざりした様子で言った。
よしおというのは長澤の下の名前である。
「あ、そういや教室通学中にも他校のやつに喧嘩売ったぞ。」
「あいつらは族にでも憧れたんだろ。」
宗樹がそう言った。
ーーキーンコーンカーンコーンーー
「それでは、授業を始めますよ。」
そう言い先生が教室に入ってきた。
「やべっ。急いで座んねぇと。」
ガタガタとみんなが一斉に椅子を引き席についた。
「ふぅ…。やっと学校終わったぜ…。」
教室もいつもと同じように幼馴染の陽汰と帰っている。
「あっ!知ってるか?よしおのやつうちの生徒全員ボコすとか言ってるらしいぞ。」
陽汰が思いだしたように言った。
「もう勝手にしてくれ…。こっちはいい迷惑だってのに…。」
朝から夕方までずっと喧嘩の話で気分が悪くなりそうだ。
「拓海!」
大声で後ろから名前を呼ばれる。
驚いて振り向くとそこにはクラスメイトの淳平がいた。
「そんなに焦って、どうしたんだよ。」
とても息が荒れている。
おそらく走ってきたのだろう。
「華恋が、長澤の奴らに連れて行かれてたんだ!」
「は?」
華恋というのは陽汰と同じく俺の幼馴染で向こうがどう思っているのかは分からないが唯一俺が想いを寄せてる女子であった。
「からかうのも大概にしろよ。」
「ほんとだって!!」
淳平がムキになっていう。
その表情はとても嘘をついているようには見えなかった。
「で、長澤の奴らはどこにいんだ?相手の数は?」
横から陽汰が口を挟む。
「どこに行ったのかは分からねぇけど、確か30人くらいで華恋のこと囲んでた気がする…。」
「30人か…。」
30人というのはうちの学校の人クラス分に値する。
喧嘩をするのはできるだけ避けたいが、もしここで何もせず待っていたらまた大切なものを失ってしまう。
「3人で行っても勝ち目ねぇよな…。」
例え一人がいくら強くても数には勝てない。
「俺、誰か一緒に来てくれねぇか聞いてみる!」
そう言い、淳平がスマホを取り出し、他のやつにラインを送っている。
真っ先に既読がついたのは龍心だった。
『もしもし。聞こえるか?』
「ああ、聞こえる。」
龍心は電話をかけてきたようだ。
『喧嘩してくれるやつってどういうことだ?』
「華恋がよしおの奴らに連れ去られたんだよ!」
『そういうことなら仕方ねぇ。他のやつにも事情は説明しとくわ。』
そういい電話を切られた。
「あっという間にみんな集まっちゃうんじゃないの?」
淳平はそう言いニヤついた。
ここから俺たちの喧嘩は始まった。