ダーク・ファンタジー小説
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- 喧嘩無双 3話
- 日時: 2023/01/07 22:23
- 名前: ミートスパゲティ (ID: LQINEF0U)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
「仲間が集まったのはいいが…。」
淳平が協力してくれる人を探して30分ほど、皆快い返事をしてくれたが肝心な誘拐された場所がわからない。
「結局華恋はどこにいるんだよ。」
協力してくれると言ってくれた一人、渡辺宗四郎が問いかけてきた。
「それがわかんねぇから今考えてんだろ。」
陽汰が呆れたように言った。
「それはわかってるけどよぉ…。」
宗四郎は喧嘩するのが待ちきれないと言う感じだ。
(どこなんだよ…。)
早く見つけないと何をされるかわからない。
「誰にもバレずに監禁するならあそこしかねぇだろ。」
「あそこ?」
龍心がスマホを操作しながらそう言った。
「ほら、ここ。」
龍心はスマホでマップを開き一つの場所を指さした。
「旧北天満小学校…。」
旧北天満小学校というのはもう10年前ほどに休校した学校であり、今は地元のまつり程度にしか使われていない。
「確かに、そこならあり得るかもな。」
陽汰が地面から立ち上がりそう言った。
「まぁいなくても行って見る価値はあるだろ?」
龍心は俺にそう問いかけてきた。
「そうだな。」
俺は軽く返事をし立ち上がる。
旧北天満小学校は扇小学校から10分もかからない。
誘拐するなら都合のいい場所だ。
「よっし!そうと決まれば早速行くぞ!」
宗樹はみんなより一足先に走り出す。
「あっ、待て!」
それを追いかけるように宗四郎も走り出す。
「俺たちも早く行くぞ。」
龍心にそう言われ、俺も旧北天満小学校に向かい走り出す。
「けどあそこは人通りも多いしどうやって中に入るんだ?」
陽汰が後ろから追いついてきた。
「正門は大通りに面してるけど、周りの石垣は低くて子供でも乗り越えられる。多分そこから入ったんだろ。」
龍心は学年で1、2を争う秀才だ。
それに加えて空手も習っていてまさに文武両道だ。
「けど華恋を誘拐するメリットはなくねぇか?」
俺はずっと気になっていたことを声に出した。
「さぁな。どうせ気に入らなかったかなんかだろ。」
龍心にしてはいつに増しても適当に答える。
だがこのときの長澤の行動が歴史を動かすということはこのとき、誰も思いもしなかった。