ダーク・ファンタジー小説
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- 天津天地開闢神話
- 日時: 2023/01/08 12:44
- 名前: AOI / あきえもん (ID: NQa2PI2Y)
- 参照: https//www.kakiko.cc/aoi
●プロローグ
これは、代々高い戦闘能力をもつ天津家の末裔4兄妹の物語である。
戦慄の世界線。一度は栄えた華の都も滅び、かつての栄光があった、煌びやかだった街に常に徘徊する【恐怖】と戦う人間がいた。各国には数々の組織が結成され、同盟を組み、希望の光を探し求めて、【恐怖】を対象に日々戦っている。一般市民は地球に残された安全地帯で、ほとんどの人類が【恐怖】を知らずに過ごしている。組織に生まれた子供は、その血筋や能力から地球の栄光と人類の存続のため、思想までを支配されて戦う。血筋、陰謀、秘密。天津家の伝説の一端を描いた物語である。
●world Slaughter Coalition【世界殺戮連合】通称:WSC
【こちらコード0207。ゆう兄、聞こえとる?】
『葵ぎゅゅううん(君)聞こえてるおー』
【カートゥーンキャットのクローン資料を回収、全て殺した】
『葵クンがいるAustralia上空にシズの戦闘機がいるから、それで帰っておいで』
【煌兄貴が負傷してる。ボクは軽傷】
『治療班も用意してるから早めに帰ってきて』
【おk】
『報告、天津班任務完了。煌の治療と葵の手当を要請、ただいまAustraliaからJapanに帰国します』
●第一章【キャラ濃厚】
アジア最強と呼ばれる天津家は、現在4人だけが存在している。天津家は組織の中でも絶やしてはならない貴重な血統だと言われるほど、生まれる子供は、戦闘関係の分野において必ず才能があった。末裔として残る4人兄弟は、左記のように組織に登録されている。適当なところもあるという話だが、諸説ある。
長男: 14歳 コード:0328 ゆう兄 洞察力に優れ、上層部でも好評である (あとスイーツが美味い)
長女: 13歳 コード:1105 シズ 恋愛体質。戦闘機の操縦に優れている (治療班と仲良しである)
次男: 12歳 コード:1031 兄貴 運動神経◎。近接攻撃に特化している (超爆睡する優しいヤツ)
次女: 12歳 コード:0107 青鉛筆 性格クソ悪。銃撃・遠距離に特化する (すごくハッキングする)
日本の施設に帰ってきた4兄妹。早速双子は治療班に連行され、結と雫は自室に戻って報告書の整理を行うことになった。
治療班に連れられ、見慣れた医務室へ入る。傷口に染みる消毒液。このWSCの施設内は、皆【恐怖】を対象に戦う仲間だ。治療班、戦闘班、研究班、上層部の4部構成で、世界に人類の栄光の再来と他生物との共存も目指していく事を誓い、身体的・頭脳的・感覚的能力の優れた血統の者たちが集う組織だ。治療班の1人が煌に囁いた。
「貴方達の能力的強さの血統に頼って、強敵相手に戦わせて血を流してるのに、貴方の苦労を知らない人も多い…せめて以来のない日くらい、心の癒える時間をお過ごしください」
そしてラベンダーやローズマリー、ベルガモット、オレンジスイートなどフルーティーな柑橘系のアロマを手渡した。
どれもリラックス効果を得られるアロマで、天津家担当治療班員の彼女は、毎回医務室に行くたびにその時に合ったアロマを手渡してくれるのだ。
自室に戻る途中の廊下を歩いていると、結と雫が歩み寄ってきた。
「スパイ専門訓練校出てから初めての長期出張任務お疲れ様!」
「ただいま、恋愛体質ネキのシズ姉」
「ゆう兄、ご褒美にマカロン作って?」
「―葵クン、後で性癖話でも…♥」
「しゃーない、付き合ってやるか」
煌は爆睡、雫は戦闘機訓練校の後輩達を教える教師の副業のため空港へ。残った葵と結は性癖話を楽しんでいる。
「―で、■■■■の唇がエロくて♥もぉ、ゆーくんヤダぁ。■■■■■■■■で、■■■■■■■■■■■■なの♥」
「ギャー!NG!死ぬ!無理!キモイ!」
「え?今キモイって言ったよね?」
「言ってません」
「いや、言ってたよね?」
「黙れ」
「いやなんでなん」
話にキリをつけて結が葵にマカロンを勧める。苺、マンゴーや栗のような果物のほか、桜や薔薇などの花を使ったフレーバー、宇治抹茶味のマカロンなど様々な種類があり、そのビジュアルは結独特。 生地またはクリームに特定の食材を練り込んで作っているため、鮮やかな色合いに仕上げるだけでなく味の違いも楽しめるのだ。今日結が作ったマカロンは、クリーム部分に花をあしらった華やかなスイーツだった。品のある雰囲気と、鮮やかな生地の色。華やかな色合いと甘酸っぱいフランボアーズの味わいはマカロンの王道だ。中には高級感あふれる色合いに花とカシスの酸味を合わせた大人な味も。上層部にも人気で有名なスイーツづくりの腕前は、まさにミシュラン並みなのだ。
「美味しい。可愛い。そして急に訪れる平和…なのにキャラ崩壊」
「最後のいらんくない?」
結はマカロン、フロランタン、シャルロット、ブリュレなど、フランス系のビジュアルが華麗で優雅な雰囲気を漂わせるスイーツを作るのが得意だ。紅茶をすすりながら、アフタヌーンティーを嗜む時間。その時にばかり性癖話をしてくる。雰囲気が壊れるのは間違いなしだが、それが結の独特な楽しみ方だ。
「戦闘ばかりで血の滴る日々だけど、ゆう兄のおかげで安らぎの一時だった。ありがとなり」
「感謝感謝♪」
「「またいっぱい食べたいな、デリシャッ シャッ シャッ」」
こうして騒ぐ夜である。
※騒いでも煌が起きたことは一度もありません