ダーク・ファンタジー小説

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僕の人生を終わらせる
日時: 2023/01/14 20:57
名前: Riaゆく (ID: TUeqjs.K)

初投稿
続きは未定

舞台は日本。平凡な生活を送っていた少し厨二病な少年の物語。

本編

あれは、中学生の時だっただろうか。
僕がいつも通り下校していた時、それは突然訪れた。
突如、視界が暗転する。音も何も聞こえない。
意識が朦朧とする。
何だ、何が起きた?
僕がそれを認識する間も無く、僕の意識はなくなった。

それから暫くして、、、僕は目を覚ました。
そして、それと同時に違和感を覚える。
此処は何処だ?
僕は起き上がろうとするが、体が思うように動かない。
まるで自分の体じゃないみたいに。
少しして、周囲から声が聴こえてきた。
だけど、僕はその言葉を認識できなかった。
というのも、どこか聞き馴染みのあるような言葉だったが、その反面未知の世界の言語のようにも聞こえてくるような、そんな言葉だったのだ。
不思議な気持ちだった。
体が熱を帯びていく。
見知らぬ部屋、理解のできない言語、僕はこの状況に、正直なところワクワクしていた。
、、、自分の姿を見るまでは。
近くにあった鏡を覗くと、そこに僕の姿はなく、あったのは一人の赤ん坊の姿だけだった。
何か僕の体に変化があったとは思っていたが、、、まさか赤ちゃんになっていたとは。
僕はその真実に気づいてもなお冷静だった。
その理由はおそらく、僕が昔からその手の小説しか読んでこなかったからだろう。
周りの様子を見るに、どうやら僕はまだ生まれたばかりの赤子らしい。
そこで僕はふと疑問に思った。
僕はなぜ幼児化したんだ?それも生まれたばかりの人間になるなんて。
何者かに某名探偵の幼児化する薬でも飲まされたか、あるいは何かしらの魔法でもかけられたか。
まあ、周囲の人間の様子からしてどちらもありえないだろう。
とすると残された可能性は、、、
「2周目の人生を送っているか、、、だな」
その考えに至るまでに10年以上。
時間がかかりすぎだと思うかもしれないが、赤ちゃんの状態だといかんせん物事を考えられなくなるため仕方のないことなのだ。そう、決して2回目の人生をめちゃくちゃを謳歌していたとかそういう不純な理由ではない!

そして少し時が経ち現在中学3年生。
受験シーズン真っ只中な訳なのだが、、、僕は見てしまった。
かつての人生の僕にそっくりな人間を。
その時点で僕の疑念は確信へと変わった。
今の僕は2周目の人生を生きている。それも、一周目と同じ時間軸で。
つまるところ、僕が2周目の僕だとしたら、あの男はおそらく一周目の僕なのだろう。
僕がその男を見たのは一周目でも2周目でも通っている中学校の前。
一周目の僕の横には、一周目で僕の恋人だったはずの女がいた。
ちなみに、僕はその女のことを今の今まで忘れていたことは言うまでもない。
こういった状況の時、普通の人間だったら元恋人を取り返そうとか、あの男を殺そうとするとか、そういったことを考えるのだろう。
だが、僕は違う。
なぜかって?そんなに気になるのなら教えてやらんでもない。
僕がそういったことをしない理由は二つある。
一つ目は、一周目の僕の人生を乱してしまったり一周目の僕を殺してしまったりした時、十中八九2周目の僕も死ぬからだ。
そうしたら歴史上から僕が完全に消えてしまう。何としてもそれだけは避けねばならない。
そして二つ目、一周目の僕は2周目の僕と同じ結末を辿る可能性が高い。
そしてそれが起こる日を僕は知っている。
つまり、それを防ぐことができる可能性があるということになる。
だったらやることは一つだろ?
一周目の僕を救えば、2周目はなくなり、それと同時に僕の存在が消えてしまうかもしれない。
でも、だからこそ、やりとげなければならないことなんだ。
本当なら2周目の僕存在しなかったかもしれない。
それだったら、たとえ今の僕が消えようが、一周目の僕が幸せでいられるなら構わない。
『ヒーローになりたい』なんて無茶は言わない。
ただ僕は、手の届く限りの幸せを守りたい。
一周目の人生ではできなかった、そんなことをしてみたい。
こうして、僕の人生を守り、僕の人生を終わらせる作戦が始まった。

目標
一周目の僕を守る[New]
2周目の人生の原因を見つけ出す[New]


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