ダーク・ファンタジー小説

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

傀儡戦記
日時: 2023/01/27 06:25
名前: エゴマハピネス (ID: 0vtjcWjJ)

水は地を潤し、光は夜を照らす。
ごく当たり前のことだが、これら全てには、「魔力」が関わっている。
そして、魔力を使うためには「傀儡」の力が欠かせない。
傀儡がいることで、生活は成り立っていると言っても過言ではない。
傀儡の魔力__いや、精霊は、人々を助けるためにある__とは限らなかった。
荒れ狂う大雨の中、少年は自分の父を呼ぶ__しかし、風によってかき消される。
「さすが、まるで倒れないですな。」
「な、なんで、なんでですかぁ!!」
少年は、父らしき者の側にある家族の死体を見て叫び、喚く。
「なんでって、邪魔だからですよ。」
何が邪魔なのだろうか。何で殺す必要があるのか。意味が分からない。
そもそも死体は家族であって、彼の妻も入っている。
ましてや子__少年の弟も。
「では、私はこれで。」
そう言い、くるりと振り返る。
人を殺した上に、逃げるのか。
少年は見逃さなかった。
「鬼丸!《炎風エンフウ》」
少年は傀儡を召喚した。虚空から現れた、侍のようなそれは、熱風を父に向けて飛ばした__が、何故か彼には効いていなかった。
振り返らずに立ち去る自分の父。
背中のマントは彼の妻が織ってくれた物__彼はそれを背中から剥ぎ取り捨てた。
風に乗って、マントは消える。
しばらくして、父も夜の闇に消えた。
少年は呆然と立つことしか出来なかった。
その少年の名は、傀儡「鬼丸」の使い手__「ユイル」。
**
鳥の_囀@さえず_りが止んでいる。
ルトは、「絶望」という荷物が乗っている背中に、重い荷物を乗せて家を出た。
しかし、その目は__何かを決心した目だった
「行くか__奴を殺しに。」


小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。