ダーク・ファンタジー小説

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イマジナリー・レコード(2)
日時: 2023/03/12 18:38
名前: ten (ID: zMOZw82G)

複数の研究室を備えた大型実験施設が見えますか?
壁は白く塗られ、床はライトグレーです。 背景には、青、緑、黄色のさまざまな色の試験管とビーカーの棚が見えます。 天井にはあたたかな光を放つ蛍光灯けいこうとうが点在し、 部屋の中央には、大きな顕微鏡けんびきょうが複数のシャーレに囲まれています。 白衣を着た人が近くに立ち、顕微鏡でサンプルや薬物を調べています。

*今回は短編となっています。
( ⚡ ) 奇数の巻は長編、偶数の巻は短編という構成になっています。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ―――― ヴゥーッ ヴゥーーッ。
〈 使用生物と薬物の決定について 〉

 ・使用生物は、イトカイ・ロムア大佐の案に決定した。
 ・使用生物は、イヌ、猫、カラス。理由、予算等は各端末に添付てんぷしてある  
 ので確認を頼む。
 ・使用薬物は、ラン・サエサキ中佐の案に決定した。
 ・使用薬物は、E-19、T-20、U-31、そして新薬のL-152。L-152の効き目、
 理由、予算等を各端末に送信しておいたので、メッセージで確認頼む。
                                                】

「え、俺の入ってんじゃん。ラッキー。」

 「会議も終わったし、もう一回資料に目通しておくか」
〈作戦実行は今日から3ヶ月後、6月20日とする〉
(6月の後半となると梅雨だよな・・・。司令部もおそらく住民が雨で家にいる時を狙って作戦を実行するってことだよな。いや待てよ・・・?猫っていうと水、苦手だよな。スイミングキャットとも呼ばれているターキッシュ・バンとかなら雨も苦手な方ではないと聞いたことがある。知性もあり賢いし、非常に活発らしいな。よし、司令部にはも猫の種類をターキッシュ・バンへ変更することを検討してもらおう。)

 「イトカイ・ロムアです。司令部の準備担当者に代わってください。」
「了解。」
「はい。担当者です。用件をどうぞ。」
「6月と言ったら梅雨なので、おそらく雨が降ると考えられ、雨となると住民も外出する機会が少なくなるだろう。ここまでは司令部の目算通りになるだろう。しかし、猫は水が苦手な種がほとんど。水がある程度苦手ではないターキャッシュ・バン、通称スイミングキャットへの変更を検討していただきたい。」
「了解。意見ありがとう。では。」
(準備担当との電話は相変わらず硬いが、しょうがない。)
当たり前となったこの短い電話を少し寂しそうにしつつ、もう一度作業に取り掛かり始める。

 ―――― ヴゥーッ ヴゥーーッ。
「あれ?また?誰かからメッセージ?誰だろうね?」

〈 祝 〉

新着メッセージ       ◽   _   ×

ロンシー・ササキ

lonsy.saski@bly.com

イトカイ・ロムア様
平素より大変お世話になっております。
現場で使用する生物で草案が採用されたと聞いております。おめでとうございます。
今後も共に引き続き全力で取り組きましょう。
本当におめでとうございます。
                      by ロンシー・ササキ


「あいつ。かしこまっちゃって。」
しかし、男の心の中は今、幸福と喜びで満ち溢れていた。


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