ダーク・ファンタジー小説
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- 喧嘩上等!
- 日時: 2023/06/25 18:39
- 名前: 真帆 (ID: WM7Y0.d5)
第1話「出会い」
この世の中は強いものが勝ち、弱いものが負ける。単純な世界だ。
僕はこの世の中の弱い方の人間。
小さい頃に両親を亡くし、今では一人暮らしだ。
今日も僕は歯を磨き、身支度をし、学校に行く。
何もない。モノクロな世界だ。
僕の名前は木下翼。なんの特技もない、ただの高校二年生。
でも、最近は厄介なことにヤンキーが増えている。
僕のような弱い人間はさらに生きづらくなった世界だ。
あーあ、僕も強い方の人間になれたら.....なんてね。
「そろそろ学校に行かなきゃ。」
僕は身支度を整え家を出た。
すると....
「おい。そこのガキ、金出せよ」
え?もしかして僕.....?
「す、すみません...今、お金持ってないんです.....」
よかった...僕じゃない......
「そんなこと言わずによぉ。ちょっと飛んでみろって。」
「そ、そんな......」
今の世の中はヤンキーが爆発的に増えている。
警察も手をつけられず、僕のような弱い人間がどんどん被害にあっていく。
この世の中は理不尽だよな....
僕のような弱い人間は強い人間から見下され、ずっと弱いままなんだ。
そんなことを考えながら歩いていると、学校に着いた。
「おはよ〜!」
「おはよう。」
学年関係なく生徒がいる廊下はいつも色々な話が飛びあっている。
「翼〜!おはよ!!相変わらず静かだなぁ....」
僕の後ろから話しかけてきたのは幼馴染の金城真
真は明るくて、みんなからの人気者だ。
こんな僕に幼馴染だと言って今でも話しかけてくるのが不思議だ。
「ああ、おはよう。」
僕が淡々と挨拶を返すと
「なんだよ〜....相変わらずそっけないなぁ....少しくらい明るくなれって!」
僕には一生無理なお願いだな。
弱い人間は弱いまま生きる。それと反対に、強い人間は強く生きる。
これは社会が決めている、絶対ルールだ。
これに逆らおうとしても、もちろん、無理な話。
「おっ!真じゃん!おっはー!」
いつの間にか真の周りには友達が集まっていた。
「じゃあな、真」
僕は真にそういい、その場を去った。
教室に着き、僕はいつも通り準備をし、静かに本を読む。
それが僕の朝のルーティーンだ。だが、今日はそうはいかなかった。
「すまん。翼。これ、職員室まで持って言ってくれないか?」
と、先生に荷物を渡された。
「ああ、いいですよ。」
これくらいはしょうがない。
だが、僕が職員室へ向かう途中、厄介な事件に巻き込まれてしまった。
「おい。金出せって言ってんだよ。聞こえねーのか?」
ちっ、学校でもヤンキーがいるのかよ。
「ご、ごめんなさい。今、お金持ってないんです。」
僕は巻き込まれると面倒なのでその場を通り過ぎようとした瞬間
「あ!晴じゃん!もう、どこ言ってたんだよ〜」
まじか......カツアゲされそうになっていた子に話しかけられてしまった。
「すみません、人違いです。」
と言い、その場を去ろうとすると
「合わせて。」
とその子に言われてしまった。厄介なことに巻き込まれたぞ......
「はぁ!?てめぇ、なんだよ。こいつの友達か?ちょうどいい、お前も金出しやがれ。」
「そう言われましても......」
くそ、早く僕はこの荷物を届けて、本の続きを読む予定だったのに......
「すみません!俺たち、先生に呼ばれてるんです!」
と僕を巻き込んだ子がいい、僕の手を引いてその場を走り去った。
「ご、ごめん!初めましてなのに.....」
まったくだ。こっちは迷惑かかってんだよ。
「俺の名前は、槙島穂高っていいます。」
と、その子は急に名前を言い出した。仲良くしようってか?無理なお願いだな。
「君は?」
「名乗るほどのものじゃないので」
と僕は言い、職員室へ向かおうとすると
「教えて。君の名前。いつか絶対この恩、返すから。」
とまっすぐな目で僕を見つめてきた。.......しょうがない。
「.....木下翼。」
「そっか、翼くんって言うんだ。さっきはありがとう」
とその子は僕に笑顔を向けてきた。
さっきは泣きそうになってたくせに......
「じゃあ、俺、そろそろ行くね!ばいばい!翼くん!」
僕はこのことは仲良く慣れない。この時はそう、思っていた。
だけど、この少年が僕の人生を大きく変える人物になることを僕はまだ知らない。
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ども、初めてまして。真帆と言います。
この話全然内容まとまってないですよね.....
ごちゃごちゃになった方、申し訳ございません.......
最後まで読んでくれてありがとうございました!
次も良ければ読んでください!
- Re: 喧嘩上等! ( No.3 )
- 日時: 2023/07/23 14:23
- 名前: 真帆 (ID: WM7Y0.d5)
第2話「槙島穂高」
ー穂高目線ですー
ピピピピピピピ
今日も無神経な音が俺を眠りから覚ます。
「穂高ー?朝ごはんできてるわよー」
「今行く。」
俺は最近、父親を亡くした。
ヤンキーに殺られたんだ。
だから最近は母さんがよく、俺の世話を焼く。
別に大丈夫だっての.........
俺の家族はいたって平凡だ。お金に困っているわけでもなく、金持ちでもない。
どこにでもある、普通の家庭だ。
「穂高ー?朝ごはん、冷めちゃうわよー」
「分かってる。」
俺は朝ごはんを食べ、学校へ行く支度をした。
「行ってきます。」
そういい、俺は家を出た。
「ヤンキーか......」
一時期はなろうとした時もあった。
ただ、父親が殺されて、ヤンキーになったら、なんだか、負ける気がするからやめた。
少し歩くと、翼くんがいた。
「おーい。翼くん!」
そう俺が呼ぶと
「げっ、穂高かよ.....」
俺を見た瞬間翼くんが嫌そうな顔をした。
そんなに嫌がらなくても........
「おはよう。翼くん」
「ああ......」
そっけないなぁ......
「てか、ずっとお前に聞きたかったことがあるんだけどさ」
珍しく翼くんが話し出す。
「なに?」
と、俺が聞き返すと
「お前、何年生?」
え?同い年じゃないっけ?
まぁいいや。どうせ同級生でも、見たことないだけでしょ
「一年生だけど....?」
そう俺が言うと
「やっぱりな.....」
と、翼くんが言う。
ん?同い年でしょ?
「え?翼くんは?」
俺が不思議そうに聞くと
「......二年生」
と、翼くんが言った。
「えぇーーー!?!?」
嘘!?絶対同い年だと思ってたのに.....
一つ年上って......
ん?ちょっと待ってよ。俺、と言うことは先輩に向かってタメで話してたってこと.....?
「ほんっっとうにすみませんでした」
俺は勢いよく頭を下げた。
あちこちから「何してんの?あの子.....」
という声がきこえる。でも、構わない。
「.......別に怒っているわけじゃない。」
と、翼先輩は言う。
「でも......」
「別にいい。お前に何年生かと思われようが僕には関係ない。」
.......翼先輩らしい。
「本当にすみませんでした......」
俺はもう一度謝る。
「もういい。顔を上げろ」
そう言われ俺はおそるおそる顔を上げる。
するとそこには不適な笑みを浮かべた先輩がいた。
「この借りは、いつかきっちり返してもらうからな。」
と、先輩は言う。
まじか.....まぁでも、仕方がない.....
「分かりました....」
そう俺は言い、再び歩き出した先輩を追う。
今はまだ気づいていなかった。
僕たちが「最強」と呼ばれるまでの一ページが始まってたと言うことを。
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最後まで見てくれてありがとうございました。
誤字もあるかもしれないです.....
あと、内容まとまってないですよね.....
ごめんなさい.......
次回は分かりやすくできるように頑張ります!
次もよければ読んでください!
- Re: 喧嘩上等! ( No.4 )
- 日時: 2023/07/20 06:09
- 名前: 真帆 (ID: WM7Y0.d5)
第3話「日常」
ピピピピピピ
もう朝か.....
「ふわぁ.....」
僕は、小さなあくびを漏らす。
朝ごはんを食べ、学校の支度をする。
6:45
まだ、時間があるな....
テレビでも見るか。
僕はテレビをつける。
「ただいまの日本社会は、不良が爆発的に増えており、警察も手に負えなくなってしまっています。今までのヤンキーの被害件数は1000件以上にも登ると言うそうです。」
ちっ、またヤンキーか
こいつらは何をすれば気がすむんだ。
全く僕には理解できない。
今の日本社会は爆発的に不良が増えている。
ただ、これがもう日常になってしまい、僕たちには不良がいることが当たり前だ。
ぼーっとテレビを見ていると
「7:00になりました。」
ニュースアナウンサーがそう告げる。
もう7時か....学校に行かないと......
僕は渋々学校へ向かう。
が、その通り道に不良たちが集まっていた。
まじか....流石に朝からは絡まれたくないな.....
ただ、学校へ行くにはこの道しかない。
しょうがない.....
「ごめんなさい....」
僕は不良たちに謝りながら、不良たちの間を進んで行く。
「なんだー?俺たちに挨拶もなしかー?兄ちゃんよぉ」
まずい....
「こりゃ、躾が必要みたいだなぁ?」
やばい....!殴られる.....
僕はそう思い、とっさに身を縮める。
「あれ?翼先輩じゃないですか!おはようございます!」
......穂高か?
「あれ?どうしたんですか?あ、もしかして、不良に......」
やっと気づいたかこの馬鹿。
「おうおう、こっちの兄ちゃんの、友達か?いいところに来た。
一緒に躾けてやろうじゃねぇかよ」
そうだ....今はこいつと話している暇はない。
「せいぜい、気を失わないようになぁ?w」
と、不良が拳をあげる。
殴られる....!
「やめてください。」
....!穂高の声が聞こえ僕は恐る恐る目を開く。
「.....!!!」
目を開くと、5歳以上年上の不良の渾身の殴りを穂高が片手で押さえていた。
こいつ....何者.....
「舐めんな....!!!」
すかさず不良は蹴りを入れようとする、だが.....
「やめてって、言いましたよね....?」
穂高はそれを軽々かわす。
ゾクッ
.....こいつ、穂高じゃない......
穂高の目には光が宿っていなく、面白いことをしているかのように口の端が上がっていた。
いつものような明るさは全く残っておらず、ただただ、闇に包まれているように感じた。
「やられたら、やり返さなきゃね?w」
と、穂高は言う。
まずい....今不良に絡んだら大変なことになる。
しかも、今の穂高だったら、どうなるのか予想できない。
最悪、殺すてしまう可能性もある。
「◯なないように気をつけてくださーいw」
穂高が拳を振り上げる。
止めなければ...
「穂高!」
僕はとっさに彼を呼ぶ。
今あの中に入っていたら僕自身も危ない。
「っ......」
穂高の手が止まる。
「行くぞ!」
僕は穂高の腕を掴み、その場を離れる。
しばらくすると
「ごめんなさい....」
と、穂高が言った。
「....僕のことを守ろうとしてくれたんだろう?別にお前が謝ることじゃない。」
「.....!先輩!!」
穂高は嬉しそうな顔をし、僕に抱きつく。
「やめろ!!」
「もう、先輩、大好き!!」
穂高はいつも通り、笑顔で、明るく、キラキラ輝いていた。
まぁ....こんな穂高も悪くない.....かもな
- Re: 喧嘩上等! ( No.5 )
- 日時: 2023/07/23 14:20
- 名前: 真帆 (ID: WM7Y0.d5)
第4話 「学校1の不良」
「おはよう」
「おはよ〜!」
「昨日のドラマ見た?」
「見た!めっちゃ面白かったよね!」
いつも通り、昇降口では学年関係なく人が通っていて、いろいろな話が飛びあっている。
僕も教室へ向かおうとすると、
「どけ。如月透様のお通りだ。」
という声が聞こえる。するとみんな一斉に真ん中を避けるように左右に避け始める。
なんだ...?
疑問に思っていると、真ん中から、いかにも悪そうな男の人と、その人の後ろに約20人くらいの人が歩いてきた。
この先頭を歩いているのが如月透か.....
耳にはピアスをしていて、体には傷跡がある。
どうせ、喧嘩をしていたんだろう。
如月透たちが通り過ぎると、みんなまた、それぞれ歩き出した。
「あの人たちって、学校1の不良でしょう?」
「そうそう。怒らせたら何するかわからないから、気をつけないとね。」
....あいつらがこの学校1の不良か......
まぁ、関わらなければ問題ないだろう。
そう、この時の僕は考えていた。
ただ、この数時間後、この考えは甘かったということに気がつくことになる。
ー放課後ー
「ばいばい!」
「また明日ね!」
放課後の昇降口は朝と同じように、人で溢れいる。
「僕も早く家に帰ろう。」
そう呟き、僕も靴を履き、家へ向かう。
するとその途中.....
「おい。ちょっとツラ貸せ。」
くそ。不良に見つかってしまった。
「ごめんなさい。」
僕はそういい、その場を去ろうとする。
ーグラン
視界が揺れる。どうやら、不良に殴られたようだ。
僕は、もろに食らってしまい、よろける。
それをいい事に、不良が殴りかかる。
「ちっ」
思わず、舌打ちをする。
この行為が、余計に相手を煽ったらしく、蹴りも入れられ、僕は意識が朦朧としてきた。
「おい。」
と、どこからか声が聞こえ、ドサ。という音が聞こえる。
僕が恐る恐る目を開けると、その先には如月 透がいて、僕を殴っていた不良は倒れていた。
....助けてくれたのか?でも、なんで.....
僕が不思議に思うと透の方から話しかけてきた。
「お前、俺と同じ学校だろ?」
「はい。そうですけど....」
一体何をする気なんだ。
「お前、俺が朝通った時、少しもビビってなかっただろ?」
朝?ああ、あの時か.....
「そうですけど....」
僕は素直に答える。
「なんでだ?」
「...初めて聞いた名前で、不良だと分からなかったからです」
...僕自身もどう言えばいいのか分からない。
「なんだ。そういうことか。なら教えてやる。俺の名前は如月 透。不良のてっぺんに立つ男だ。」
...不良のてっぺん?僕には理解できないな。
「....助けてくれてありがとうございました。では」
と言い、僕はその場を去ろうとする。
「待て。」
後ろから声をかけられる。
「お前、気に入った。俺の仲間になれ。」
「は?」
何言ってんだ?こいつ。
「お前、名前は?」
...言いたくない。
「言わなかったら?」
と、僕は尋ねる。
「殺す。」
そう、即答される。やっぱりな....
「木下 翼。」
「そうか。お前翼って言うんだな、俺のことは透って呼んでくれ!」
「...仲良くする気は、ないんですけど....」
「まぁまぁ、そんなこと言わずにさ!仲良くしようぜ!」
面倒臭いことになったな....
「じゃあな!翼!!」
「はい。」
そう答えつつも、もう会いたくないと思っている自分がいた。
- Re: 喧嘩上等! ( No.6 )
- 日時: 2023/07/23 16:08
- 名前: 真帆 (ID: WM7Y0.d5)
第5話「事件」
キーンコーンカーンコーン
....やっと長い1日が終わった。
今日も早く帰ろうと、靴を履き、外へ出ようとすると...
「先輩!!」
と、穂高に後ろから声をかけられた。
「なんだ?」
早く帰りたいのに、厄介なことじゃなきゃいいけど。
だが、穂高の顔を見た瞬間、僕はただ事じゃないと分かった。
穂高は泣いていて、その顔は恐怖で引きついていた。
「何があった。」
「あの...今、連絡があったんです....」
泣きながら、穂高が話し始める。
「俺の、母が、不良にっ、殺されたんです」
「は....?」
途切れ途切れ話す穂高。いつもは笑顔なのに、こんなに泣いている姿を見るのは初めてた。
「だから、1つ先輩にお願いがあるんです。」
お願い?どういうことだ...?
「なんだ?言ってみろ。」
僕は、母の病院までついてきてほしい。と言う願いだ思ったが、
穂高が発した言葉は、僕の予想をはるかに超えた。
「俺と一緒に、不良になって下さい。」
「は?何言ってんだ?」
理解できない。こいつの母親は不良に殺られたのに、不良になりたいなんて....
「理由は?」
不思議に思い、僕が問うと、
「復讐、したいんです。俺の母を殺した不良に。」
そう言う穂高の目には光が宿っていなく、闇を感じた。
そして、この言葉は本気と分かった。
「でも、なんで僕が....?」
僕は弱い。なのに僕に一緒に不良になろうと言う意味がわからない、
「頼れる人が、先輩しかいないんです。だから、お願いします。俺と不良になって下さい。」
正直言って、嫌だ。ただ、こんな僕を頼ってくれるのは多分、こいつくらいしかいない。
「....まぁ、お前には返してもらってない借りがあるからな。しょうがない。なってやってもいいが、僕は面倒なことは嫌いだ。そこだけは分かっておけ。」
「先輩....!!」
はぁ。全く面倒になったぞ。
「でも、そうなると仲間が必要になりますね。」
そう穂高が呟く。
「それなら問題ない。いいやつを知ってる。」
そう言い、僕は歩き始める。
「え?いい奴って....先輩、不良の知り合い、いるんですか?」
「まぁな。なりたくてなってるわけじゃないけど。」
少し歩くと、その人を見つけた。
「透さん。」
と、僕が声をかける。
「え?」
後ろから穂高の驚いた声が聞こえる。
「先輩、学校1の不良と友達なんですか?」
「まぁな。」
それより、まずは交渉だ。透さんが仲間に入れてくれるか....
「なんだ?翼じゃねぇか。どうした?」
「あの、僕たちを仲間に入れてくれませんか?」
「ん?いいぞ。」
....へ?まじか。
「翼と、翼の友達か?なら、歓迎してやる。」
そう、これが僕たちが最強と呼ばれる始まりだった。
- Re: 喧嘩上等! ( No.7 )
- 日時: 2023/09/17 15:05
- 名前: 真帆 (ID: pnk09Ew0)
第6話「不良」
「てか、お前いきなりどうしたんだよ。友達も連れて不良になりたいなんて。」
「...こいつが不良になりたいらしから付き合ってやったんです。」
と、僕は穂高を指差す。
「え?!ちょ、翼先輩?!」
「へぇ。こいつが。度胸あんじゃねぇか。w」
そういい、透さんは面白そうに笑みを浮かべる。
「言っておきますけど、こいつ、強いですよ?w」
僕は透さんに向かってそういう。
「は?ちょ!翼先輩?!」
さっきと同様、穂高は慌てた声を出す。
「面白いやつを連れてきたじゃねぇか。翼。」
「感謝してください。透さん」
そう、僕と透さんが話していると....
「まぁまぁ、せっかく仲間が増えたことだし?明るくお祝いといこうじゃないの!」
と、黒髪に赤いメッシュを入れている人が話に割り込んできた。
「...この人は?」
僕は透さんに尋ねる。
「ああ、こいつは俺の仲間の黒川 光。仲良くしてやってくれ。」
「初めまして」
僕はぺこりと頭を下げる。
「おう。よろしくな。翼ちゃん♪俺のことは光って呼んでくれ!あ、光様でもいいぜ?」
黒川 光と名乗る人は俺が今まであってきた人の中で1番明るい人だった。
要するに、僕がいちばん苦手なタイプの人だ。
「そういえば、自己紹介がまだだったな。」
と、透さんが言う。
「そういえば、そうでしたね。」
「なら、俺の仲間から紹介してやる。」
「まずは俺、如月 透だ。いつか不良のてっぺんに立つ男だ。」
「次に黒川 光。俺らのグループでいちばん五月蝿いやつだ。」
「そして右から順に、輝、玲、莉久・・・」
と、透さんの仲間の自己紹介が始まる。
すると...
「ねぇねぇ、翼先輩。俺たちも自己紹介しないといけないですかね?」
と、穂高が僕に小声でそう話しかける。
「まぁ、そうだろうな。」
僕は淡々と答える。
「えぇ?やりたくないんですけどぉ...」
穂高は嫌そうな声を出す。
「やりたくなければやらなければいい。どうなるかは知らんが。」
と、僕は穂高を少し脅すつもりで言う。
「えっ?!嘘!待って。自己紹介、なんて言おう...」
と、僕の言葉は僕が思っていた以上に穂高は間に受けてしまった。
「...だ。よし、次はお前らが自己紹介してくれ。」
僕と穂高が話しているうちに、透さんの仲間の自己紹介が終わっていた。
穂高の方を見ると、全然自己紹介出来なさそうだったので、僕から自己紹介することにした。
「...木下翼。」
と、僕は自分の名前だけを言う。それ以上、言うものがなかったのだ。
「え?嘘!それだけでいいの?!」
今まで一生懸命考えていた穂高はとても驚いていた。
「次、そこのお前。」
透さんが穂高を見る。
「えぇっと、ま、槙島 穂高です!好きな食べ物はオムライスで、えぇっと...」
と、穂高は意味のわからないことを言い出す。
「わはははは。お前、おもしれーな」
光さんが笑いながら穂高にそう言う。
「えぇっと、ありがとう..ございます?」
穂高はなんていうのが正解なのかわからず、戸惑っていた。
「まぁ、とにかく、お前ら、これからよろしくな。」
と、透さんが言う。
「はい!」
と、僕と穂高は声を揃えて言った。
これが僕の不良の人生のスタート地点だった。
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