ダーク・ファンタジー小説
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- 明日を駆ける猫
- 日時: 2023/07/06 23:04
- 名前: 松村かえで (ID: dY0niJTv)
- 冷やしたような綺麗な鈴の音が鳴る
「ちょっと馳!?」
「ンー 杉原そんな焦んなくってだいじょーぶだって」
“ あ 、 ねこ !! ”
なんて言って にへ と笑う彼には可愛らしい八重歯が見えた。
そんな彼は幽霊だ 。もう私と同じ世にはいない。
理由は自殺だったそうで、なぜかその少年は私の元へと来たのだ
さて、彼がこの世にいれるのはたったの半年間の間だけ。
一緒に犯人をつかまえてみることとしますか。
- Re: 明日を駆ける猫 ( No.1 )
- 日時: 2023/08/26 00:14
- 名前: 松村かえで (ID: OCiCgrL3)
「 え゛、馳? 」
ーーー
ある日突然同じクラスであった馳奏多が亡くなった。理由はもちろん詳しく言われないが馳と親しかった友達によると、家庭内で色々あったらしく耐えられなくなってしまったのかもしれない。ということだ
もちろん彼本人から聞かない限り、本当に自死なのか他殺なのかなんて分からないから深く考えるようなことはしないんだけどね
あまり関わりがなかったとはいえクラス、学校中で好かれていた太陽のような馳の存在が無くなればかなりクラスも落ち着くもので毎日が退屈に感じていたところだ、
それがある日彼は私の目の前に突然現れたのだ。猫のような少しつりあがった瞳に可愛らしい八重歯を見せて、こちらをにこにこと満面の笑みで見ていた。
「 え、馳?え、あんた亡くなったんじゃ 」
すると彼はああ、そうなんだよー、!と意外と深く考えていないのかと思うような声で話してみせた。そのすぐ後彼はこういったのだ
「 おれさ、他殺なんだよね犯人わかんないからなんとも言えないけど、、 杉原おれのことみえるんでしょ? 」
そんなことを聞いてしまい頭がパニックになってしまう。彼は自死で、家庭的な問題に耐え続けたものの壊れてしまった。誰もがそう思っていたし警察も「他殺はありえないかな。」と言っていたから。驚きのあまりぼーっとしてしまっていたのかもういないはずの馳がこちらに手を振り、あれ見えてますー、?などとひとりでなにやら喋っていたのでそれに気が付くと「見えるけど、」と咄嗟に言ってしまった
「助かった。俺の犯人探し、はじめよっか 」
- Re: 明日を駆ける猫 ( No.2 )
- 日時: 2023/08/26 23:27
- 名前: 松村かえで (ID: OCiCgrL3)
「助かった。俺の犯人探し、はじめよっか」
ーーー
「 は、え、どういうこと!?なんで私が、」
いやだって杉原しかおれのことみえてないし。なんてことを彼は当たり前かのように言うが正直理解が追いついていなかったのだ
彼はもう死んでいて普通の人には見えるはずがない。という事は私は普通のではないのかなどと深く考えしすぎてしまっていると彼は何かを説明し始めた 、
彼によると亡くなったのはこの町の中で唯一バスケコートが設置されている公園の付近らしく、毎晩そこで練習していたところいつの日からか誰かにその場所がばれてしまったとのことでなにやら前々からなにかをされていたようだ。おそらく犯人はその人なのだが彼は姿を1度も見た事がなく手がかりがなくて申し訳ないとこちらに謝ってくれた。
とりあえず今日はそこへ向かってみることにしよう、
- Re: 明日を駆ける猫 ( No.3 )
- 日時: 2023/09/14 22:52
- 名前: 松村かえで (ID: RGB9kNzS)
「ね馳さん…?ほんとにこんなとこで練習してたの?」
ーーー
案内された場所は草が生い茂っており非常に暗い闇の中にある公園で、ここが見つかるとは確かに思えないだろう。しかし遊具やらはちゃんとしていてすべり台にブランコなど普通の公園と同じ遊具に加え馳の言っていたバスケコートも綺麗に見える。
「こんなとこで毎日練習してたのね」
「こんなとことか言わないでよおれの大事な練習場所なんだから」
はいはい、とため息をつくと辺りに何か証拠になるようなものが置かれたりしていないか探し始める。草花が邪魔になっていてあまり奥までは進めなかったが特に怪しいものもなくとりあえず空が暗くなっていることを確認し家へ帰ることにした。
「私一人で喋ってる変な人に見えるのかな」
「おれからすると生きてる頃から杉原はちょっと変なやつだったけど」
私は変に思われないよう電源すらついていないスマホを取り出し耳にあてながら彼と他愛もない話ばかりして家に帰った
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