ダーク・ファンタジー小説

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いつか散る華のごとく
日時: 2023/07/15 09:45
名前: 空猫 (ID: D.emxQSg)

夜華…私は待ち続ける。
あなたが帰ってくる日を。
たとえそれが長い月日であろうとも。

Re: いつか散る華のごとく ( No.1 )
日時: 2023/07/15 09:51
名前: 空猫 (ID: D.emxQSg)

夜華「お嬢様。紅茶でございます」
月楼「ありがとうね、夜華」
私は紅茶を口に運ぶ
月桜「…やっぱり夜華のいれる紅茶は美味しいわね。」
夜華「ありがとうございます」
月桜「ねぇ、夜華。」
夜華「なんでしょうか、お嬢様。」
月桜「…ずっと一緒にいれたらいいわね。」

Re: いつか散る華のごとく ( No.2 )
日時: 2023/07/15 23:27
名前: 空猫 (ID: D.emxQSg)

それは突然やってきた。


ある日夜華が倒れた。
医者に診てもらうと、
「…残念だけど、私にできることはない。残り3ヶ月の命よ…」
月桜「…ねぇ、嘘よね…?」
「…」
私は何も言えなくなった
ただひたすらに突きつけられた現実に、呆然とするしかなかった。

Re: いつか散る華のごとく ( No.3 )
日時: 2023/07/15 23:26
名前: 空猫 (ID: D.emxQSg)

…あれから私は夜華を助けるために手を尽くした。
宗教にも大金を払ったし、ありとあらゆる医者の所に訪れた。
が、世界は残酷だ。

私は夜華が弱っていくのをそばで見つめることしかできなかった。
「…そろそろみたいです。」
私はその言葉を背を向けたまま聞いた。
今にも泣きそうだったから。でも、夜華。あなたが…
「幸せでした」
続けるから…
「う、うっ…」
涙が止まらない。

Re: いつか散る華のごとく ( No.4 )
日時: 2023/07/15 23:34
名前: 空猫 (ID: D.emxQSg)

黒月「…ねぇ、月桜」
「…」
「夜華にね、私達と同じように不老不死になることを勧めたけど断られたって話、したでしょ?」
「…」
「その理由は…」






_あなたが愛してくれたありのままの自分で最後を迎えたかった_



「…ッ!?」
予想外の言葉だった。
そんな理由で…?
涙が溢れ出た…
「…バカッ…」
そんなことで…
死ななくても…ッ!


「私は彼女の願いを否定したくなかったから、薬は飲ませなかった。
それだけよ」
「…」

Re: いつか散る華のごとく ( No.5 )
日時: 2023/07/16 21:36
名前: 空猫 (ID: D.emxQSg)

月桜「…ねぇ、夜華?」
夜華「なんでしょう、お嬢様?」
私は届くはずのない声を発する。
「また、会えたらいいわね。」
「…はい。」


あれから6年__

私はずっとお嬢様を見守っている。
たとえ私のことがお嬢様に見えなくても。
私がそばにいるという事実は誰にもかき消せない。
私のお嬢様への想いは__





永久とわに途切れることはないのだから。


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