ダーク・ファンタジー小説
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入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- とある全裸の男
- 日時: 2023/11/05 14:57
- 名前: オコボ ◆TVCSPRoRFE (ID: /XK1VBbn)
どうも。おくればせながら、ご挨拶を
一旦完結させました
大会出場を辞退します。よろしくお願いいたします。
▼△▼△▼閲覧数100越えました▼△▼△▼
いつも拙作をお読みくださる皆様のおかげです
ありがとうございます
いっき読み>>1-
目次
1日目>>1
1日目 道>>2
1日目 村>>3
2日目 覚醒>>5
2日目 吟味>>6
2日目 行先>>7
2日目 洞窟探検>>8
2日目 洞窟の主>>9
2日目 全裸からの卒業?>>10
更新履歴
2023.10.28 「2日目 全裸からの卒業?」up 閲覧数108
2023.10.27 一部番外削除,「2日目 洞窟探検」「2日目 洞窟の主」up 閲覧数102
2023.10.23 「極光の天使」up 閲覧数88
2023.10.22 「2日目 行先」up 閲覧数79
2023.10.20 「2日目 吟味」up 閲覧数64
2023.10.20 「2日目 覚醒」up 閲覧数56
2023.10.19 「1日目 村」「見習魔術師の手習い」up 閲覧数48
2023.10.18 「1日目 道」up 閲覧数17
2023.10.17 「1日目」up
- 1日目 ( No.1 )
- 日時: 2023/10/22 21:58
- 名前: オコボ ◆TVCSPRoRFE (ID: jo2UR50i)
目覚めると、そこは草原であった
肌寒さを感じ… というか全裸だ
…。
暫く呆然とたたずむ
体を登ってくるアリを払って
立ち上がり辺りを見渡す。
幾つもの丘の向こうのに
なんとも牧歌的な
構造物の連なりが目に入る。
村であろうか?
というか寒い
尻の土を払う。
払ったつもりだが
虫が這う感触があるので再度払う
背中にもいるので
払おうとするが届かない。
…。
あきらめて辺りを見渡す
視点が高くなったので
より遠くまで見渡せる。
よく観察すると
丘が奇妙な気がする
草丈はこの場と同じものが
続いているとしたのならば
叢が暗いのだ。
「深い」というか…。
穴だろうか?
穴だとすれば
丘中、穴だらけだ。
非常に高い密度で分布している
大きさや深さははわからない
あれほどの数があるなら
視認できる範囲にあるはずだが。
よく見ると、15m程先だろうか。
やや左前方に直径3m、50cm程の
深さの緩やかな窪みがある
全体に分布しているのだろうか
窪みの草はまばらで
石がごろごろしている。
野生動物が関与した地形
というには多すぎる。
首が疲れて、ふと顔を上げると
前方の草が不自然に途切れている
背中を気にしながら
近づいて確認すると
どうやら道のようだ。
枯れた草が道と交差するように
一定間隔で濃淡を描いている。
露出した地面は粘土質で
やや黄みがかっていて
湿り気を帯びている。
水が流れる過程で
枝や葉などを巻き込んで
自然のダムが作られる
それがこのような模様を生むのだ
それにしても綺麗な模様だ。
少しくらい歪でもいいはずだが
無数にあるランダムに
こういったものが紛れてるのが
自然か。
ふと、
道を外れた草の根元に
白く丸いものが目に入った。
直径10cm弱の発砲スチロールの玉だろうか。
軽くつついてみるが、地面に引っ付いて転がらない。
ああ。これは、キノコだ。
「オニフスベ」
というキノコによく似ている。
発生したての小さいものを
食用にできるらしいが、
好んで試そうとは思はない。
なんでも、名前の判明している
キノコの種類は
キノコ全体からすればごく一部で
大多数は
「よくわからない」
キノコであるらしい。
つまり、食用可能な
「オニフスベ」
によく似た毒を持つ
未知のキノコである可能性もある
と考えて。
自分としては、素人としては手を出すことを控えるべきと考える。
なので、
眺めて愛でるだけにとどめる。
Yes,キノコ No touch
というわけだ。
ザァァァァァァァァァ…
そのとき、草が一斉にざわめいた
風が吹き始めたのだ。
そして
太陽が傾き
日が暮れつつあることに気づいた
なじみのない匂いを感じる。
益体もないことを思案するうちに
すっかり時間が過ぎてしまった
…さて、村を目指すしかないが。
この恰好のまま訪れることに
非常に強い抵抗感を感じる
背中を掻きながら
そんな不安を覚えるのだった
そして
私のキンタマーニが
「キュッ」
となるのであった。
- 1日目 道 ( No.2 )
- 日時: 2023/10/22 22:01
- 名前: オコボ ◆TVCSPRoRFE (ID: jo2UR50i)
村に向かう道は未舗装路であり
尖った石が多く非常に難儀である
この分では遠からず
足の裏は血まみれになってしまうかもしれない。
さて、前述した穴であるが。
緩やかな窪みは
実は少数で
最小は幅1mで 深さは視認できるもので約5m以上<2階相当>もある穴が随所に見受けられた。
もし暗くなってから
動き始めた場合落下の危険が大きくなったことだろう。
何故穴だらけなのか謎である。
人の仕業だろうか?
穴の壁面を観察しても
何か道具の痕跡がみられず。
作業に使った道具が置き去りにされていたりもしなかった。
土を掘るわけだから、大量の容積をいずれかに運び去らなければ
捨てられた土砂が積みあがった小山があってしかるべきだし。
運び去ったなら
轍がみられるはずである。
が、見当たらない。
非常に不可解な地形である。
いったいどんな過程で
出来上がっていったのだろうか
謎である。
そんな平原を通る道は
丘の斜面などお構いなしで。
アップダウンを避けるように
曲がりくねった道ができるはず
素直に直進していて。
穴を中途半端に埋めて無理やり
道を通し、激しく上り下りを
繰り返す形になっている。
斜度のある道では雨水の通道が
面を深く切り裂きとがった
岩が露出している場所などもある
村の人間は補修しないのだろうか
1時間程歩いて
すっかり日が沈んでしまった。
しかし、町はまだ遠く
あと1時間はかかりそうだ。
村は、少々小高い丘の上にあり。
視界が高くなったせいで辺りを
見渡すことができた。
暗いから、見えないだろうと思われるだろうが。そんなことはない
月が非常に大きいのだ。
昼のように明るく遠くまで見える
丘の上から見渡すと 森が見えた
登ってきた方角と逆の方向には、
森が広がっていたのだ。
おそらく、町と逆側は
丘が視界を遮り見えなかったのだ
そして森の向こう側川と
その先に大きな海か湖が見える。
水平線の向こうで
全体像はうかがえない。
湖であるとすれば、非常に巨大だ
半径5kmはかたいか?
地球であればの話、そもそも。
なぜ、自分は全裸であの場所にいたのか全く思い出せない。
ここは地球なのだろうか。
月が巨大すぎる。
視野角5度位? とにかくでかい。
目の前にこぶしを作り
逆の手でこぶしを重ね。
最初のこぶしを、さらに重ねる
といったことを20回繰り返すと
真後ろを向く。
つまり
こぶしは9度に相当するわけだがそのこぶしの半分ほどもあるのだ
おっと、忘れていたが。
月は、進行方向。
つまり町の方向から登りつつある
であるので町の西で目覚めたのだ
いや、
もし自転の向きが逆である場合は
東になるのだろうか。
まあ、
太陽の登る方角を東としておこう
ところで、
月の公転が地球の自転より
短い周期である場合
太陽の登る方角と逆から登るのか
ううむ。まぁ、保留の流れで。
町の手前2km位か
ハエがやたらたかってくるようになった。
それと、異様なにおいを感じた。
なんというか。
独特なにおいだ。
丘を登ると臭いが変わった
さらに近づくと
糞尿のにおいが混じってきた
村の衛生環境について、かなり。
嫌な予感がする。
村に近づくにつれて
だんだん詳細な様子が
わかるようになった。
あばら家のような、貧相な家屋や
テントといって差支えないようなものなどである。
スラム、というか。
これが標準なのだろうか。
村は丘の上にあり
そこから汚水が流れてきており。
それを避けるように
入り組んだ道が出来上がっていた
雨が降る度流れが変わるのだろう
土質はきめ細かい。
乾燥していたら舞い上がりそうだ
汚川の側で衝撃的なものを目にしてしまった。
はじめは人とは認識できなかった
黒い袋が道端に放置されているのかと誤解したが、その実は。
黒い人が、汚物に顔を突っ込んで俯せに倒れているのだ。
よく見ると、骨ばった腹部側面がうごめいていて…。
ふいに、遠くから
女性の悲鳴が聞こえた。
それ以上は
見ないように足早に通り過ぎる。
体が震える。
ハエがうるさい。
前方のバラック小屋で
うごめく者が目に入る。
足を止めて
しばらく様子をうかがう。
口の中に、ハエが入り咳き込む。
無意識に呼吸が早くなり
口を開けていたせいだ。
じっとりとした嫌な汗。
目に、ハエが飛び込んでくる。
また、悲鳴。
ただ立っているだけなのに
強い疲労感をおぼえる。
座り込みたい衝動に駆られるが
身動きをとることに抵抗感を感じ躊躇ってしまう。
それが余計疲労感を助長させた。
- 1日目 村 ( No.3 )
- 日時: 2023/10/22 22:04
- 名前: オコボ ◆TVCSPRoRFE (ID: jo2UR50i)
最悪だ。
穴に落ちた。
足元の注意が疎かになっていた。
月は地平線より登ったばかりで
穴の中まで照らしはしないため。
縦穴の中は非常に暗い。
汚水が溜まって、臭いがきつい。
冷たさで
体力が刻一刻と奪われていく。
直径は1m弱なので
足を踏ん張れば上がれそうだ。
へとへとになりながらも
無事脱出。
暫くその場で座り込む。
なんとなく、このまま
村へ向かうのはためらわれたため
村を中心に回り込んで
様子をうかがうことにしたのだが
小柄な男が
村の方向からこちらへやってくる
ズタボロの身なりで
探るような様子で話しかけてきた
「*********」
まったく
しゃべっている言葉がわからない
一切理解できない。
まったくリアクションを返さない様子に辟易したのか
男はそのまま踵を返して
村へ去っていった。
なんとなく、嫌な予感がして
村の入り口の建物から見えない位置まで垂直に走った
そして、
身を隠しつつ様子をうかがうために穴に飛び込んだのだが
あいにく先客がいたようだ。
暗くてわからないが、
甲高い鳴き声とともに
動物が右腕にかみついてきた
勘だけで、動物をつかむ
どうやら首をつかんだようだ
大きさは腕で抱えられるサイズ
大きさの割に力が強く
引きはがせない
壁に押し付けて
喉と思われる部分を圧迫すると
やがて力を失い、動かなくなった
息を整える。
確認よりも村の様子を観察する。
村に変化はなさそうだ
しかし、私のいた位置に数人の
人影があることに気づいた。
3人の男だろうか
周りの穴を確認しているようだ
明らかに、私を探している
30分ほどうろついた後
村へ引き返していった
息を落ち着かせて考える。
回り込んで村を観察するか
それとも、村から離れるか
私は村から距離をとることにした
移動は夜が明けてからがいいか?
いくら満月が明るくとも
叢の穴を見過ごす危険がある
しかし
闇に紛れられるという利点もある
それに、先ほどから
空腹を感じ始めている
早く行動を
起こしたほうがいいだろう
私はこのまま移動することにした
と、その前に
動物を確認しなくては
穴の上部は、斜面にあって
村から見えずらい場所を選び
動物を月光にかざす1kgはあるか
はたして、動物は蝙蝠であった
巨大な蝙蝠だ。
羽を広げれば2m以上はあるだろう
私は、血まみれの体を
難儀しながら淵まで引き上げると
蝙蝠を抱えながら
身を低くして村から離れた。
しばらく歩き
丘の陰で村が見えなくなると
ふと、疑問が芽生えた
蝙蝠は縦穴にいるのだろうかと。
私は、コウモリをしげしげと
眺めた
別に蝙蝠に造形が深いわけもなく
観察したところで
何もわからなかった
そもそも、蝙蝠自体目にしたことなど一度として無い
区別などつきようも無いのだ
蝙蝠と思い込んでいるだけで
実際は、蝙蝠によく似た別物なのかもしれない。
いや、そもそも。私が倒したのは本当にこのコウモリなのか?
別の存在を殺めたあと、たまたま
穴の底で死んでいたコウモリを
担いできただけなのかもしれない
まぁ、今更確認しに戻るつもりもないのだが…。
私は、コウモリ[仮]を再び
担ぎなおして
歩みを進めるとこにした。
町の北1kmほどで 水場を見つける
泉が湧き出ているようだ。
私は、コウモリを食べるため火おこしを試みることにした。
泉のそばの枯れ枝を拾った
適当な木の板が無いので
木の皮で試してみるが無論失敗。
早々にあきらめて
生で食べてみることにした。
コウモリのモモにかじりつく。
生臭い。
えずきながら咀嚼する。
口直しに、
泉のそばの灌木の葉をつまむ。
ニガイ。
枝先の比較的新しい葉を試す
苦さは少ないものの、量が少なく
また口の中に細かい繊維が残って
不快だ
とりあえず、
泉の水を飲めるだけ飲んで出発。
月がだいぶ高くなってきた。
そろそろ、深夜か
不思議と眠気はそれほど感じない
が。先ほどから
胃に違和感を感じている。
泉の水が原因だろうか、
比較的源泉に近い位置で
飲んだのだが
大した違いはなかったらしい。
便意は感じるが、出そうにない。
村の北西あたりだろうか
だいぶ離れられたと思う
この辺一帯は
さらに凹凸の激しい岩場で
傾き始めた月の影になって
気を付けないと
足を滑らせてしまいそうだ
足裏の痛みに気を取られていると
案の定、足を滑らせてしまう
腰と太腿左の二の腕と腕の外側を
すりむく
落ち着ける場所を見つけて休もう
そう考えて辺りをうかがいながら
岩場を進む。
まったく学習しない男で
またもや、転ぶ
いや、今度はそんな生易しいものではなかった
暗がりにあったと思った足場が
無かったのだ。
視界が180度反転する。
- 見習魔術師(アプレンティス)の手習い ( No.4 )
- 日時: 2023/10/22 23:07
- 名前: オコボ ◆TVCSPRoRFE (ID: jo2UR50i)
目の前を、奴隷商の使いっぱしり3バカトリオが横切っていく
獲物に逃げられたらしい。
私は、魔術師ギルドに所属する
見習魔術師の
オルコシ・セルピコだ
笑うな
炊き出し?
いいや、
格安で食事を振る舞う。屋台だ
塩味しかしない芋のスープを
捨て値で振る舞っている様子を
後ろで眺めているところだ。
芋なのだが味が一切しないし
栄養も一切ない。
腹は満たせても
やせ衰えていく一方
悪質な貧困ビジネスというわけだ
実は≪食料作成≫の魔法の練習台
石を主に食料に変化させているので一部のミネラルだけは過剰に
接種できる
取り続けると
魔石[結石]が体内に出来てしまう
上位魔法
≪保存≫
の前提魔法で
習得のためにある程度の習熟が
必須となるためなのだ
≪保存≫は
ポーションの品質保持に必須の
前提魔法で
さらに上位の
≪不朽≫
により付加価値の高い
最上位ポーションの
作成が可能となる
<蛇足ながら、魔石とは非常に
漠然とした定義で
生物の体内に生じる石や
硬質化した腫瘍などを
まとめて魔石と称すこともあれば
一部の宝石を差すこともある
ようは
「希少でなんだか神秘的な雰囲気の石っぽいもの」
のことである
何故そんな漠然とした認識なのかそれは、魔石であれば素材を選ばずに
ポーションの原料となってしまうからだ
かといって、そこらへんの石をが素材にできるわけでもない
そして、素材の質とポーションの質に因果関係は無い
ところで≪神託≫という系統魔法がある
これも魔石を使用する派生魔法があり
やはり魔石の素材を区別しないのだ>
悪人然と見えるかもしれないが
それは、勘違いだ。
私が行っていると
明示したわけではない。
さて、言葉遊びはほどほどにして戻らないと
さぼっていることがばれてしまう
- 2日目 覚醒 ( No.5 )
- 日時: 2023/10/22 22:08
- 名前: オコボ ◆TVCSPRoRFE (ID: jo2UR50i)
ひどく気分が悪く
頭に激痛を感じる。
自分は岩の隙間に逆さにはまっているらしい。
そして
岩の隙間から太陽がまぶしく覗く
半日近く気を失っていたようだ。
逆さになった体を慎重に動かして
隙間から這い出る
眩暈がして、吐き気を感じる
頭にはこぶが出来ていて
乾いた血の跡が剥がれ落ちる
瘤の周辺の血は触らないでおこう
まずい、寒気を感じる。
熱もありそうだ
手ごろな杖にできそうな
枝を見つけたので補助にしながら岩場を歩く。
よく考えれば、近くにそんな都合よく落ちているわけもないのだがいまはそんなことに気を回す余裕など失っていた。
頭が内側からガンガンと痛む
意識がもうろうとして
足元がおぼつかず
遅々として進まない
ふと 耳障りな声? を聞いた。
音のするほうへ警戒しながら
様子を伺うと
緑色の肌の腹の出た小柄な人影が3人
ゴブリン
その単語が頭に浮かんだ。
気づかれないように ゆっくりと岩陰に身を隠す。
馬鹿馬鹿しいなにがゴブリンだ
げんなりとする気分を感じながら
息を落ち着かせることに務める
しかし
これからいったいどうすべきか。
村に入るのは危険。
だからと言って、
文明の恩恵にあずかれない
というのは、まずい。
特に今の状態では
死亡リスクを意識せざるを得ない
ダメだ、考えがまとまらない。
喉が渇く。
じりじりと、
日差しに焼かれている感覚。
本格的にまずいかもしれない。
いや、「かもしれない」ではなく
端的にまずい。非常に
というか、さっきから
まずいの堂々巡りだな…
というか、ふと気づいた。
血の匂いが野生動物を引き寄せるのでは、と。
一か八か村を目指すべきだな
というか、血の匂いが野生動物を引き寄せるなら
村の前にあった死体が食い荒らされていないのは何故なのか
さらに、私がここに至るまでさんざん血の匂いをまき散らしていた
肉食獣を誘引して襲われていてもおかしくなかった。
肉食獣が村を避けてる?
なんで?
というか、というか祭りだな
やばい。テンションがオカシイ。
と、ゴブリン達の様子が
慌ただしいことに気づいた。
見つかった?
いや、そんな雰囲気ではない
ふと、私を挟んで反対方向に大勢の気配を感じた
物陰からでは見えないが村から人がやってきたのかもしれない
ゴブリンたちが隠れている場所を横切って集団へ突貫していく様子がちらっと見えた。
ゴブリンの装備は貧弱だ
まず基本ZAENRA。
仲間か
そして、申し訳程度のこん棒
石斧、先を尖らせた木の棒
集団の装備はわからないが確実にコレよりはマシであろう
ほどなく
戦闘? が開始されたようだ
が、鎧袖一触。一瞬で終わった。
どうする
顔を見せるか?
しかし、
荒事を生業としている連中だ。
ろくなことにならない
そんな予感を強く感じる。
「***」
「あ。」
岩陰を覗き込んだ男と目が合った
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