ダーク・ファンタジー小説

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寒帯の勇者 第七話 ラヴァラ都市
日時: 2024/01/05 13:41
名前: 緑柳零 (ID: ZPOqFm56)

Prologue
ラヴァラ都市は,龍の國中央に位置する最も技術が発達した都市である。
しかし,実際は虎の國という龍の國とは対立関係に置かれる国の都市だ。
その昔,同じ血を引いている龍虎一族らが龍族と虎族に別れた際,土地を巡って起きた「龍虎合戦」に、龍の國が勝利し,虎の國は領地が龍の國の一割にも満たないものになってしまった。
しかし,虎の國に神に最も近い一族「白黒族ひゃっこくぞく」が移住してから,虎の國は強国になっていった。

「・・・・・・んだってさ。」
旅路の途中,ジャーファは隣を歩いているミナッシュに語った。
「至って無駄な知識ね。これからいくところなんて,そこで知識を得ればいいものを・・・・・・。」
「・・・・・・流石はミナッシュ嬢。『どこまでも上から目線だ・・・・・・。』」
『』の部分の意味を込め,ジャーファはつぶやく。
「ふん!」
ミナッシュに伝わったのか,それとも褒められたと思ったのか,彼女は鼻息を吹いた。
「もうそろそろつきますよ。」
「あっそう。」

第七話 ラヴァラ都市
高い建物が立ち並ぶ巨大都市を見るや否や,ジャーファは絶句した。
いままで伝統はランタンが一番明るいのだと思っていたが,そこの街灯は硝子の中に何か光るものが入れられているものだった。
「あれは電気を使って光ってるのよ。まあ,光源が火止まりじゃあ大抵わからないでしょうけど。」
「・・・・・・ミナッシュは、驚かないんだな。」
「気軽に呼び捨てすんな!」
ミナッシュは、大声で叫んだ後、
「ええ,まあ。お父様にしょっちゅう連れてこられてるし。」
「そうなんですね。」
ジャーファは,暗い表情で答えた。

トン,トン,トン・・・・・・。
暗い部屋に,足音が響く。
「どうしたんだ?」
既に部屋の中に入っていた男が,今入ってきた男に尋ねる。
「少年らの侵入が確認されました。」
「ほう。」
男は興味ありげに呟く。
「で,私に何をして欲しいのだ?」
「・・・・・・私からはあまり聞きたく無いのですが・・・・・・テスダ殿はいつ導入なさるのですか?」
「まあ,あと1日が潮時かもな。」
「・・・・・・あの,どうしてあの少年に敵対するのです?通行手形もお持ちですし・・・・・・。」
「何故だろうな?」
男は立ち上がる。
「彼の面影が,かつての裏切り者に似ていてな。」
男は,にこりと満面の笑みを浮かべた。
「待ってろよ,ファーグド。今からお前の子を,あの世に送っていくからな。」
クックックと,男は笑った。
「子供の次は,お前だ。」

【To Be Continued】


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