ダーク・ファンタジー小説

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お人形
日時: 2024/05/13 19:22
名前: おいしいおとうふ (ID: 3UfV1S5J)

今日もごく普通の一日が始まる。そう思っていた。




隣のクラスの子が突然、魂が抜けたかのようにだらんと椅子に座り、動かなくなっていたそうだ。
僕はただ寝ているだけだと思っていたけど、目を開けたまま自分の力で動けなくなったらしい。
手首を握ったら、手は着せ替え人形みたいに冷たくなっていて、脈がなかった。
アザも虫刺されもホクロもなくなって、日焼けも治った白っぽくて綺麗な肌。くせ毛のない綺麗に整った長い髪。鼻も口も小さくなっている。女子の理想とはこういうことなんだろう。

しばらくすると先生が入ってきた。先生はその子を持ち上げ、どこかへ行ってしまった。


学年の全員が同じ教室に集まり、ただあの子のいなくなった席を見ていた。
それからどのくらい時間が経っただろうか。
まだ先生は戻って来ない。

今日は授業できそうにないねと学級委員長が言って、その日は帰った。



次の日の朝のニュースでは、突然魂が抜けたかのようになってしまう「お人形現象」が報じられていた。これは病気ではなく、謎の組織が仕組んだものだとSNSでは噂されていた。



それが本当だとは誰も分からなかった。



今日も学校へ行く。当たり前だけどあの子は来ない。

水筒を忘れた子が水道水を飲んだらまた同じようにお人形みたいになってしまった。
昨日水道水を飲んだという子は、ちゃんと動いていた。

普通たった一日で水道水が危険なものになる?ありえない話だ。もしかしたら本当に謎の組織が仕組んだものかもしれない。そう思ってしまうほど不思議な現象だった。









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