ダーク・ファンタジー小説

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魔女狩り(2話)
日時: 2024/06/29 18:59
名前: 彗星ペン (ID: gzQIXahG)

「ふぁぁ~…」
今日も特に何もなかったな…「はぁ」とため息をついて僕はノートにシャーペンを走らせた。
僕はアニメに出てくるようなイケメンでもなければ、超能力もない。
どうせずっとこの地球で、ずっと同じような時を過ごしていくんだ。
赤ペンで自分の書いた解答に丸をつけていって、僕はノートを閉じた。
誰もいない、夕焼け色に染まった教室をしばらく見つめた後、教室を出た。
「魔法とか使えたらいいのにな。」
廊下を歩いている途中、僕はポツリと呟いていた。…今が放課後でよかったぁ…
確かに僕はごく普通の人間だ。そんなファンタジーな事は起こらない。
でも、今の生活にどこか…‪”‬‪不自然”‬な感じがしたんだ。
「…コンビニでも寄るか」
今考えていることをかき消すため、僕は学校からコンビニに突っ走った。
「お会計は15000円です。」
15000円…よし! 僕は店員さんに15000円を渡した…けど、
「あと500円、足りません。」
「えっ?」
ど…どうして?今出したじゃん…
会計画面を見てみると、やっぱり15000円だった。
「500円…いちま…いちえんだま…いちまんごせん…」
店員さんは壊れたおもちゃの様につぶやく…その時、店員さんは僕の財布を奪った。
「お、おい!」
財布を取り返そうと手を伸ばすと、近くの商品棚を整理していた店員さんが僕を掴んで動けなくした。
そして、僕の首を絞めた。
「か、返せ…!!」
息ができない…死ぬ…!!!!
そう思っていた時、突然体にものすごい衝撃が当たった。
燃える商品棚、血まみれの店員さん達…それに、燃える店…もしかして…店が…爆発したの…?
体が…動かない…頭が…痛い…
「…わ、すごーい。ほら、見なよナイト。」
足の方から声がして、僕は絞り出すような声を出した。
「誰…だ…」
すると、ザッザッと歩く音と共に、魔女がかぶるような帽子をかぶった少女が僕を見下ろした。
何か言っているようだが、どこからか聞こえる、砂嵐のような雑音で聞こえない。
そして突然、少女は僕の目に触った。
あれ、痛く…ない?!どうして?!それに、体も動かせる…!
「大丈夫か?お前。」
そう少女は僕に手を差し伸べてくれた。僕はその手を掴んで立ち上がる。
が、そこにはさっき見ていた景色と全く別の景色になっていた。
綺麗に星が輝く夜空は灰色の空に、見慣れた住宅街は乾燥した地面に建つ、高層ビルになっていた。
「信じたくないけど…君がやったの?」
僕はそう少女に訊くと、少女は疑うような顔で口を開いた。
「何言ってるの?ずっとこの景色だよ?」
「…えっ?」


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