ダーク・ファンタジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 009
- 日時: 2024/10/30 22:45
- 名前: 永海 (ID: qfqCQ4n7)
この物語はフィクションです。
- Re: 009 ( No.1 )
- 日時: 2024/10/31 09:13
- 名前: 永海 (ID: cRTbjk9J)
人物
秤里帆稀
一般男子高校生。
平凡の極みなのだが、ひょんなことから、悪魔やら天使やらが見えるように。
南雲遥宇
俗に言う一軍女子のレッテルを背負った女子高校生。
しかし中身はオカルトオタク。
南雲海漓
遥宇の4つ上の従姉妹。
たぶん陰陽師と自称しているが、分家である陰陽師家系の賀茂南雲家の末裔。
- Re: 009 ( No.2 )
- 日時: 2024/11/02 15:44
- 名前: 永海 (ID: qfqCQ4n7)
プロローグ
「ぐえええ…さみぃぜ 」
10月の朝の冷え込みは異常だった。
特にこの男、秤里帆稀にとっては、それはそれは命の危機を感じる程だった。
12℃。もちろん彼が大袈裟すぎるだけなのだ。
「おん?」
帆稀は地面を見た。正確には、そこに落ちていた本のようなものを見つめていた。
茶色い何も書いていない分厚い表紙に、年季が入っているように見える黄ばんだページ。
「…」
拾おうとしたが手がすり抜ける。実体がないのだろうか?ならここにあるのは?
そんな疑問が頭を駆け巡る。だがそれもつかの間だった。
「うえまぶしっ!?」
突如として眩い真っ白な閃光が視界を覆った。
しかしそれは一瞬で収束した。
「なんだったんだ今の…」
目の前にあったはずの本のような実体のないものは、最初からなかったかのようになくなっていた。
「おっす帆稀」
「うぉあびっくりしたぁ!」
マフラーを巻いて、丈の短いスカートを履いた赤毛の女子。
「なんだ遥宇さんか驚かせないでよ」
「なんだとはなんだ少年」
不満そうに言う彼女は南雲遥宇。
俗に言う一軍女子なのだが、ひょんなことから帆稀と話すようになったのだが_____
「ねえ今夜はいいでしょ?」
「僕まだ死にたくないって。やらないよ絶対」
「お願い!先っちょだけでいいから!」
「アホかあんた!だからそれほんとに死ぬやつだから!都市伝説とかもう勘弁してよ!」
遥宇の本性はオカルトオタクなのだ。
ある時から遥宇の都市伝説検証に付き合わされ、正直帆稀としてはクソ美人な女子と話せる!と舞い上がっていたところに、命の危機すら脅かされるようなことが多く勘弁してほしいと願っていたところだった。
「えーケチー」
「ケチで結構ですよったく」
「で、さっきそこに直立してなにしてたの?」
_____直立?僕はオーバーな動きをして周りからは引かれるレベルの…
「僕はそこに落ちてた本を拾おうと」
「え?帆稀、だって君_____」
______死んでるじゃん。
Page:1