ダーク・ファンタジー小説
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- 心霊の廃校
- 日時: 2024/12/01 09:38
- 名前: バズ (ID: fGppk.V/)
今から12年前に、このような出来事が起きた。
駿人(しゅんと:当時小5)「最近、学校で山奥にある廃校がすごく話題になっている。どうやらそこでは、60年前に今は廃線になった機関車が突っ込み、17人もの人が死んで、その霊が毎回現れるらしいんだ。」
萌花(もか:当時小3)「え、ほんとに??お兄ちゃんと一緒に廃校に行ってみたい。」
駿人「え?俺と?まじか。心霊系俺めっちゃ苦手なんだけどな・・・。しょうがない。ここは兄として行ってやるしかないか・・・。」
次の祝日
駿人「ここが廃校か・・・。この世のものとは思えない怖そうな空気だな・・・。」
萌花「今から行こうよ。お兄ちゃんが前だよ。」
駿人「俺が前か・・・。ずいぶん怖そうだなこの廃校。得体のしれない何かが絶対いるって。」
萌花「なんか怖くなってきたよ。一回戻ろうかな・・・。」
駿人「そうだな。一回戻ろう。・・・ん?あそこ・・・もしかしたら幽霊?やばい、急いで逃げるぞ。俺が抱えてあげるから、ここから出るぞ。」
萌花「お兄ちゃん、まだいるよ・・・。」
駿人「まじか・・・。」
萌花「ん?なんか変な音が聞こえない?」
駿人「確かに。今は壊れて鳴らないはずのスピーカーから何か聞こえる。」
スピーカー「か、え、れ。早く帰れ。」
駿人「やばい。幽霊が怒っている。分かった。もう帰ります。なので、やめてください。」
駿人「そういうと、幽霊は放送を止め、追ってこなくなった。もう大丈夫だな。逃げ切った。」
萌花「ああ、よかった。怖いからもう家に帰ろうよ。」
駿人「そうだな。・・・ん?でもよく考えたら、幽霊って死んだ人の魂だよな。機関車が突っ込んで死んだ人たちを勝手に悪に例えるのってちょっとひどい気がする。萌花、今すぐに廃校に戻ってあの人たちに謝りに行こう。」
萌花「え?なんでまた怖い思いをしに行くの?」
駿人「幸せに暮らせたはずの子供たちが勝手に幽霊扱いされているなんて、酷いと思わないか?本当は今日も元気に暮らせたはずの人たちだ。悪として扱ったことを謝りに行こう。」
萌花「うん、確かにそうだね。私も、謝りに行こう。」
この霊への素晴らしい対応には、市長などがたたえ、以降は遊び半分で行くことが禁じられ、被害者への慰霊の場所として、12年たった今でも有名になっていった。