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ダーク・ファンタジー小説
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- 平安朝廷恋愛記〜貴公子が恋したのはー…〜
- 日時: 2024/12/03 21:42
- 名前: 天璋院玉姫 (ID: w/o6P.S0)
孝良は、明るく澄んだ雨上がりの外を見て言った。
「私は、何をして生きたのだろう」
その言葉に、孝良は涙するだけだった…
- 平安朝廷恋愛記〜貴公子が恋したのはー…〜1話初恋 ( No.1 )
- 日時: 2024/12/03 21:54
- 名前: 天璋院玉姫 (ID: w/o6P.S0)
千九郎は簾から一瞬、叔母を見た。
叔母は黒髪で美しく、常に目は伏せていて、とても穏やかだった。
そんな叔母を見ると、千九郎の胸は熱くなった。
千九郎の家、藤木一族は臣籍降下した皇子・孝松親王の三代目だった。
藤木は現在2家あった。
一つは千九郎の藤木菊家。
もう一つは、その叔母・一子の藤木綾家だった。
「母上」
千九郎の母、五子は一子と5つ歳の離れた妹だ。
「なあに?」
「私、叔母上を嫁にします」
「まあ、一子姉様を?」
すると一子は面白そうにコロコロ笑って。
「千九郎の嫁なら恥ずかしくないわ。いつかお嫁にしてね」
一子にはもうとっくに夫がいた。
一子の冗談に、五子も笑う。
(叔母上はなんておおらかなんだ…)
でも千九郎だけが本気にしていた。
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