ダーク・ファンタジー小説

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閉鎖都市 #探索者の檻
日時: 2025/08/29 09:02
名前: 和泉椛 (ID: Id2v7qO.)

あの日から俺たちの危険な探検が始まった。
明日、いや、1秒後すら生きているか予想できないような都市で。

一章 一話
       
俺は一応、"元"奴隷だ。もともとは国名すらわからないところの奴隷だった。今は……去年閉鎖された都市の調査隊としてここにいる。閉鎖された理由は……ウイルス。
突如この都市で起こり、瞬く間に広まった。だが、
他の県や街には広まらないという、とても謎が深いウイルスだ。奴隷の俺は、つい五分前に、「ウィルスの正体や治し方が分かればとなりにある都市に報告しろ、それまではここで調査員として生活し、都市から出るな」と命令されてこの都市に放り込まれ、今に至る。
奴隷生活ではなく、調査員としての生活だから、元奴隷というわけだ。

「しかしさすがウイルス都市。空気が汚ぇ…」
人間だけが消滅したかのように、そこら辺に食べ物や飲み物のゴミが散らばっている。ふと、空のペットボトルが足元に転がってきた。「…?」
転がってきた方向に向かってみると、横たわる女性の体があった。遺体だと思っていたが、よく見るとかすかに肩が上下している。起こしてみると、あっさりと起きた。
「何?……まだ寝てたいの………に…」
女性はびっくりした顔をし、「人間!?」と叫んだ。
「に、ににに人間!この都市にいたなんて!!まさかあなた、生存者!?」
「いや、俺は調査員で……」
「え、調査員!?私も!!」
女性も調査員だったらしい。
「私、三谷李花!リカって呼んでー!あなたの名前は?」
勝手に俺の手を掴んでブンブン振りながら女性……リカは言った。
「俺は、坂原零…」
「レイくんね!よろしくーっ!!」
これからの調査活動が不安になってきた。

Re: 閉鎖都市 #探索者の檻 ( No.1 )
日時: 2025/08/29 09:37
名前: 和泉椛 (ID: Id2v7qO.)

一章 二話

リカは汚れた調査服を着ていた。顔も少し泥か何かで汚れている。
「ねぇ、レイくんいつからこの都市にいるの?」
「6分前くらい。」
「じゃあ新規さんだねー!私の家に案内してあげる!おいでー!」
手を引かれる。そのまま十分ほど歩いてついた場所は…
廃墟。
「廃墟…?」
「そう!ここが私のお家!」
中に入ると、ゴミやほこりでいっぱいだった。
「どうどう?」
「俺のいたところよりは広いかも」
「でしょー!」
リカは笑顔を見せたあと、数秒して、
「でも、住みにくくて…足の踏み場ないし、ほこりまみれだし、たまに鼠とかでるし…」
チラチラとこっちを見ながら申し訳なさそうにそう言った。
俺は小さめのため息をついた。
「一緒に片付ける…?」
俺がそう言うとリカは、心底嬉しそうに
「うん!」
元気に返事をした。

「そういえば、水は出るの?」
確認していなかったな、と思いリカに問う。
「出るよー!電気、ガスも通ってる!」
意外とそこはしっかりしていた。
「そう。まずゴミを片付けようか。このままじゃ動けない。」
俺がその辺のゴミをいくつか広い、適当に袋に放り込むと、
「あ、だめ!分別して!」
叱られた。
「ブンベツ…?何それ」
「分別は、例えば缶は缶だけ、紙とかの燃えるものは燃えるものだけって分けて捨てること!」
「そんなのあるんだ…」
「ん~じゃあ、私は燃えるゴミと燃えないゴミやるから、レイくんは缶とプラスチックやって。プラスチックは、多分ペットボトルとラベルしかないから。あ、ペットボトルのキャップは外して違う袋に入れて。」
ゴミを捨てるって難しいな。


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