ダーク・ファンタジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 心は陰キャの陽キャ。夢の異世界転生で何をする?
- 日時: 2025/07/02 23:53
- 名前: 根来 澄 (ID: 9sfDZxH1)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=14158
初めまして。根来 澄と申します。
普段はなろうで小説を投稿しているのですが、ネットの人に「ここもおすすめ!」と言われたので書いてみることにしました。
ちなみになろうと同じ本文です。
あと、今現在僕は受験生ということもあり、あまり時間が取れません。
なので不定期投稿とします。本当に申し訳ありません。
初めての投稿ですので、まだわからないところは山積みですが、温かい目で読んでくれると嬉しいです。
それでは、どうぞお楽しみください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ごめんなさい!」
俺の名前は如月蒼。高校二年生で、端から見たら陽キャだろう。
だが、心は普通の陰キャだ。しかも厨二病という最高に友達ができづらいキャラだ。
まぁここまで頑張ってきて友達を増やしていき、陽キャになったのだが、まだ心は陰キャだ。
なぜこだわるかって?俺なりのプライドだ。
おっと話が逸れた。
最初の「ごめんなさい」は俺の目の前にいる彼女が発した言葉だ。
絶賛罰ゲーム中である。
よくある女子に告って盛大に振られようという罰ゲームだ。
我ながら陽キャらしい罰ゲームだと思う。
だがなんで振られたのかはわからない。
心の中は陰キャだと言っているが、バンドマンのボーカルで、ギターとピアノとサックスが弾けたり吹けたりできる。
あと女子には結構優しく接していたほうだ。
先生に任されて書類を教室から職員室に運ばないといけないとき、俺が声をかけて一緒に持ってあげたり、文化祭の出し物を決める時に女子の声があまり届いていない時に「話聞いてあげようぜ」的な声掛けをしたり、風邪にかかった時に、必要な書類を家まで届けて、ついでにお菓子とかスポドリとかを渡したり、結構優しくしたと思うんだがな。
思い当たる節はこれまで話してきたことはすべて違う子にやってきたってことだけだな。
いや絶対それやん。
そんなことを考える前にこの状況をどうにかしないと。
俺のことを振った彼女は恥ずかしいのかわからないけど顔を赤く染めている。
その裏で俺の友達二人がその光景を見ながらクスクスと笑っている。
「はぁ。」とため息をつきながら俺は言う。
「ごめん。本当は罰ゲームで告ったんだ。」
「…え?」
「テストの点数で俺が負けちゃって…だから、ごめん。殴るなら殴ってk」
ペチン!
へ?
「…私の心を…弄ぶ…なんて…信じられ…ない…!」
そう言って彼女はその場を去った。
あまりしっかりと見えていなかったがその彼女は涙を浮かべていたと思う。
そしてその彼女が去って数秒たった時に友達二人が俺のもとにやってくる。
「お前、盛大に打たれたな!!」
「本当、おもろい!」
「…もうちょっと心配してくんね?」
「心配なんてするかよ!お前が負けたのが悪いんだ!ハハハッ」
「そうそう!蒼が悪いんだよ!ハハハッ」
数分に及んで俺への笑いは止まらなかった。
それだけ面白かったのだろう。
俺の心はズタボロだけどな。まぁいいや。
「早く帰るぞ。そろそろうるせぇ。」
「あぁ。はいはい」
「ごめんごめん笑」
友達とゲーセンに寄り道をしながら家に帰り、ベッドにダイブしてスマホを取り出す。
多分だけど彼女は俺のことを打った時に泣いていた。
だとすれば。
やっぱり。
俺は学校のみんなが投稿できるSNSでこんな投稿を見つけた。
「好きな人が私に告ってきたの。だけど「こんな私じゃ釣り合わない」と思って振ったんだ。その後にその好きな人は「罰ゲームだ」と言ったの。しかもため息を付いて。頭にきて、それと同時に悲しい気持ちも込み上げてきて、その好きな人を殴っちゃった。あぁ、死にたい。」
その投稿しているアカウントは俺が罰ゲームで告った彼女だった。
「いや死にたいは言いすぎだろ。」
そう口に出しながらスマホの電源を切り、寝た。
翌日、昨日の友達といつも通りに学校に行こうとしたが、その友達は風邪で学校に来られないということだった。
「全く、休むならもうちょっとマシな理由考えろよな。」
そう思いながら家を出る。
扉の開いた先にはフードを被った俺より背がちっちゃい人が立っていた。
「…誰ですか?」
その瞬間その人はフードを脱いだ。
俺が罰ゲームで告った彼女だった。
「…蒼くん。…大好き。」
そう言いながら彼女は包丁を俺に向ける。
「…は?」
俺は悟った。
ここで死ぬのだと。
彼女は俺の心臓めがけて包丁を突きつけた。