ダーク・ファンタジー小説
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- ずっと見てるからね
- 日時: 2025/07/27 19:33
- 名前: 限界オタクちゃん (ID: uoVGc0lB)
【人物紹介】
由香:平凡な女子中学生 薫の幼馴染
薫 :愛重めの女子中学生 由香の幼馴染で由香が好き(恋愛の方)
凛華:いじめっ子。由香をいじめてる。薫が好き(恋愛の方)
モブ:そんなに重要な役割はない
「由香ー!どこなのー?」薫の声が聞こえる。あぁ。助けて。薫。ここだよ。ここにいるよ。
「またぁ?薫ってば!」凛華が舌打ちをして、取り巻きに指図する。「は、はい」取り巻き達が、薫を探しに行った。「ふんっ。薫って本当に由香のことが好きなのね」「⋯」「なんとか言ったらどうなのよ!」私に関係ない話なのに⋯。つくづく思う。私は、二人に振り回されて。凛華にいじめられて。なんて最悪な人生なんだろ。「私は、薫のことなんか好きじゃないですから」「はー?生意気。ムカつくったら!」理不尽な理由で、私の髪を引っ張る凛華。「ぷつぷつ」と音がする。「はんっ。汚い笑」お前が抜いたんだろうが。と思いながらも、私は凛華を睨みつける。「その顔。ムカつく。薫は、なんであんたみたいな人を好きになったのよ」こっちが聞きたい。なんでよ。本当に。なにがしたいの?「由香っ!」薫が私の名前を呼ぶ。「薫。なんd」私が言い終わる前に凛華が叫んだ。「はぁ?なんで!?あいつら⋯」凛華は怒りに震えている。「凛華ちゃん⋯。どういうことなの?」薫が、一歩歩み寄る。「⋯あいつらは」薫は、ハッとしたように後ろを指さした。「気絶してるみたーい。でも、死んでないから!」背筋がゾワゾワした。「凛華ちゃん。あなたの気持ちは受け止められない。私の好きな人をいじめるんだもーん」薫は、そう言って凛華に頭突した。「はっ?」凛華はその場でバタリと倒れた。「由香!大丈夫?」私は、首を縦に振った。「そっかー!なら、いいや!」薫はにっこり笑った。「えっと⋯」困惑する私を前に、薫は続けた。「これからは、一生見てるからね。また、誰かに奪われたら困っちゃーう♡」真っ黒い笑顔を向ける薫。その姿は、幼い頃から見てきた薫ではなかった。「由香。いこう」「う、うん⋯」あぁ。これからどうなってしまうのだろうか。私は、気絶している凛華とその取り巻きを避けながら、薫の手に引かれていくのだった⋯。