ダーク・ファンタジー小説
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- 世話人形と貴族達
- 日時: 2025/12/09 22:03
- 名前: 匿名×2 (ID: NSUxBWjR)
ナターシャside
朝起きたら、とても狭い部屋のベッドに横たわっていた。、、、、どこだろう?
ふと、ベッドの隣にある小机を見ると、手紙が置いてあった。封を切って中身を読んでみると、こう書いてあった。
ナターシャ様へ.
貴女は貴族達に仕える世話人形に選ばれました。
貴女は貴女の主人である、ルージス様のお世話をしなければなりません。
部屋に説明書が置いてあるので是非役立ててください。
それでは貴方が良い世話人形になることをお祈りいたします。
上級貴族のローズより。
そうだ、思い出した!私はルージス様の身の回りのお掃除をする世話人形になったんだった。
(どんな人なんでしょう。あ、そこに参考資料が、、、!)
資料に載っている写真を見てみると、、、とても綺麗な女の子が写っていた。
金髪に青い瞳。透き通った綺麗な白い肌に、つやつやな唇。
ハーフアップをしていて、雪の結晶のアクセサリーをつけている。まるで人形みたい。
【資料1.】
性格,
とても賢くて繊細。論理的で注意深い。
上手く家事が出来てないと怒る。好きな物は読書。
(、、、、読書が好きなんですね!)
チリンチリン
「あっ!ルージス様がお目覚めになった!」ドタドタドタ
ガチャッ「ルージス様おはようございます!カーテンを開けますね!」シャッ
「、、、おはよう」
「、、、、、、貴方が私の"世話人形"?」
「はい!ナターシャと申します!日々お掃除や家事を頑張ります!」
「、、、ナターシャ?私が名前を決めてあげる」
「えっ」
(説明書には【貴族が世話人形の名前を変えるのはその世話人形を気に入った時だけである。大体の人形が名前を変えてもらうが。】って!)
「そうね、、、名前。」
「ワクワクドキドキ(* >ω<)」
どんな名前を付けて貰えるのでしょうか、、、!
「、、、そうね。アナジス、何てどうかしら?」
「、、わあ!とっても可愛い名前です!私はルージス様に仕える世話人形アナジスです!」
「あら、気に入ってくれたなら良かった。」
ルージス様はフェイスベールをつけているから、どんな"表情"をしているかわからないけど、きっと今微笑んだと思う!
「どうしたの?こっちを見て。」
「あわわ、、、、何でもないです!」
「早く家事を終わらせてよね」
「?はい!」
「一緒にお勉強しなきゃ」
「!はいっ!」
ルージスside
朝起きたら茶髪ロングで、薄桜色の目の女の子が私に挨拶をしてきた。
「ルージス様おはようございます!カーテンを開けますね!」
「、、おはよう」
元気な世話人形ね。どうしてそんなに元気なのかしら。
「、、、、、、貴方が私の世話人形?」
「はい!ナターシャと申します!日々お掃除や家事を頑張ります!」
ナターシャ?しっくり来ない名前ね。
「、、、ナターシャ?私が名前を決めてあげる」
「えっ」
何がいいかしら。派手な名前じゃない名前がいいわね。
「そうね、、、名前。」
「ワクワクドキドキ(* >ω<)」
「、、、そうね。アナジス、何てどうかしら?」
「わあ!とっても可愛い名前です!私はルージス様に仕える世話人形アナジスです!」
「あら、気に入ってくれたなら良かった。」
、、、、きっとフェイスベールで顔が見えないから見ようとしてるのね。
「どうしたの?こっちを見て。」
「あわわ、、、、何でもないです!」
「早く家事を終わらせてよね」
「?はい!」
「一緒にお勉強しなきゃ」
「!はいっ!」
アナジスside
よーし!今日からルージス様の為に、家事を頑張るぞ!
エイ、エイ、おーー!
1話fin
おまけ:豆知識①
シークレットハウスに住む貴族達は、それぞれ階級が決まっていて、下から順に、
新人、初級貴族、下級貴族、中級貴族、上級貴族、超・上級貴族、シークレットハウスの主の側近、秘書、シークレットハウスの王と王女となっている。
キャラクタープロフィール第一弾
ルージス
アナジスが仕えている貴族様。
好きな物 読書、紅茶、アナジス。
嫌いな物 うるさい、シークレットハウスのルール
誕生日 11月3日 階級 新人
能力 未開花 身長 156cm
年齢 14 フェイスベールの色 蘇芳色
容姿 金髪に青い瞳。透き通った綺麗な白い肌に、つやつやな唇。
ハーフアップをしていて、雪の結晶のアクセサリーをつけている。
性格 とても賢くて繊細。論理的で注意深い。上手く家事が出来てないと怒る。
アナジス
ルージスに仕えている世話人形。
好きな物 ルージス 甘いもの
嫌いな物 苦い物
誕生日 8月17日 階級 新人
能力 未開花 身長 153
年齢 14 フェイスベールの色 虹色(和色)
容姿 茶髪に薄桜色の目。白い肌にそばかす。
性格 鈍感だが、家事はちゃんとこなせる。明るくて裏表がない。誰にでも平等に接するが、空気を読むのが苦手。
- 世話人形と貴族達#7 ( No.6 )
- 日時: 2025/10/08 22:06
- 名前: 匿名×2 (ID: NSUxBWjR)
ガーベラside
あ、雨。
ふと、窓の外を見ると雨が降っている。
窓が開きっぱなしだ。
「ちょっと、窓を閉めてきますね。」
彼女を見る。
、、、、、、何で、こうなってしまったんだろうな。
昔はもうちょっと元気だった。
これほどに体も弱くなった。
窓の外を見る。
自分の気持ちが、、、、天気に表れている。
ガーベラの能力は天候操作。
どんな天候にもできる。ほぼほぼ常時発動型だから、今この瞬間も発動している。
何より、無意識に感情で天候を操作している時がたまにある。
悲しいとき、寂しいとき、無力感があるとき、虚しいときは雨や曇り。または、豪雨。
嬉しい、楽しい、晴れ晴れとした気持ちの時は晴れや、虹。
怒っている、絶望した、、、、などの時は雷。または、雷雨。
空っぽなとき、特に何も感じないとき、喪失感があるときは雪。
今降っているのは雨。
まるで私のドス黒い気持ちを空が表しているようだ。
「ガリーナ様、、、、、、」
寝てしまった主人を見つめる。
会議や仕事が無い日はいつもこんな感じである。
疲れているのか、、それとも、ただ単に寝たいだけなのか。それは分からない。
朝起きて、少ししたら寝ている。
能力の影響だろうか。、、、彼女は生まれつき血液の量が多い。落葉は血液に混ざっている。
つまり、彼女はもっとも落葉が多い存在として館の中では大切に扱われている。
ガリーナ様は血液を寄付しに、医療科の所に行く。
週に何回とかは特に決まっていなくて、呼ばれたときに行くそうだ。
この前心配して声を掛けたが、、、
『何馬鹿な事を言ってるのです?私のような貴族は責務を全うしなければいけないの。館が優先でしょう?』
と、返されてしまった。
確かに、そうだ。
規則書にも書いてある。
『館に貢献する事』、、、、と。
「、、、、、、、」
、、、ガリーナ様の能力は天地操作。
私の能力と名前は似ているが、全く違うものである。
天候と、植物を操れる。、、、、まぁ、天候に関しては私と同じようなものだ。
植物は有毒性のものしか操れない。
ガリーナside
いつも迷惑ばかり掛けてしまう。そんな自分が嫌いだ。
ガーベラの時間を奪ってまで世話して貰っている。
、、、、、、何でだろう。
本当なら、、、、、、本当なら、、、、
今頃私はイザベラや、シェリー、メアリーと遊んでいたのかな、、。
自室のベッドに囚われずに外で散歩してたのかな、、、。
「ガリーナ様、、、ガリーナ様、、、?!」
「ガリーナ様!!!いい加減にこれ、止めてください!」
驚いて、我に返る。
「あ、気づきました?!さっきから様子おかしかったですよ?!」
「え、、、」
「取り敢えず、外見てください!貴方の能力ですよっ!私じゃ止められません!」
こんなことに、、、、。
外は大嵐だ。雨と風と雷が凄い。
責任をもって止めないと。
キッと空を睨み付けると、一瞬で晴れになる。
「ハァ、、、疲れた。」
この通り、嵐を止めるのは結構疲れるのだ。
ガーベラside
「お疲れ様です。、、、、重湯でもお作りしましょうか?」
「、、、、お願いするわ。」
大抵の貴族達は雑用人形が作ったご飯を食べているが、ガリーナ様を含めた数人は違う。
ガリーナ様は体が弱い。そうなると、食べられるものも制限されてくるので、私が慎重に作らなければならない。
とにかく手際よく、安全で美味しいご飯を作るのが今の私の仕事だ。
数分後。
「出来ましたよ。」
「ありがとう。」
少し、手と声が震えている。
こういうときは大抵一人にした方が良い。
「、、ガリーナ様、この後掃除があるので失礼致します。」
「わかったわ。」
一礼して、部屋から出る。
掃除なんて無い。ガリーナ様が落ち着くまで何して待って居ようか。
部屋の前をうろうろしていると、同じ側近の仲間に会った。
「あ、ガリーナ!やっほ~!」
シェアリーだ。続いて、ベル、メアが部屋から出てくる。まるで示し合わせたように。
「ねぇ、これって偶然だよね?」
「えぇ。」
シェアリーとベルの会話を聞いてクスリと笑う、メアと私。
「ねね、皆何してたの?ていうか、何で部屋から出てきたの?貴族様は?」
シェアリーの質問にメアが最初に答える。
「メアリー様、一人で居たいんですって。それで、廊下に閉め出されちゃって。」
「あら、、、」
「でも、よくあることだから気にしないで、ベル。、、、、シェアリーは?」
「怒らせちゃった!」
「「「、、、、」」」
一同が黙る。しばらくしてから、ベルが口を開く。貴族様に似て、こう言うときは一番最初に口を開く。
「よくそんな軽々しく言えるわね、、。」
「、、、、何か、花瓶割ったら怒られちゃった。ガリーナは?」
「体調と気分が優れないようだから、一人きりになってのびのび出来るように、部屋から出てきた。」
「そっちはそっちで、大変そう、、、。最後はベルね。」
「昨日夜遅くまで仕事をやってたみたいで。疲れて寝てしまったわ。、、、、さっきの嵐はガリーナ様の、、、?」
「そう。」
「やっぱりかぁ、、、!」
「メアリー様、『またガリーナ?体調、気分が優れないのかしら、、?』って心配してたよ。」
暖かい気持ちが込み上げてくる。
ガリーナ様も、聞いたら安心するだろうか。
「戻ったら伝えておく。」
短めに返事をする。すると、ベルがクスッと笑う。
「何か?」
「いや、いつも通りツンツンしてるな~、、、、って。」
「いつも通り、って、、、、」
「ねえ!明日さ、暇だったらお茶でもしようよ!」
賛同の声が上がる。
「じゃあ、明日は何か持っていかないとね。」
「確かに。」
その時、コンコンとシェアリーの部屋のドアから音がする。
「、、、!、、戻らないと!また明日ね!」
部屋の中に入る、シェアリー。
「私もそろそろ戻るわ。」
部屋まで戻っていく、ベル。
「私温室行かないと。また明日ね、ガーベラ。ガリーナ様、よくなると良いね。」
早口で、少し赤くなりながらそう言って駆け出す、メア。
意外とツンデレ(?)なのだ。
「えぇ。また明日。」
部屋に戻る。
、、、、重湯は完食している。少し嬉しくなる、ガーベラである。
「良かった、、、。さっきよりも、顔色が良くなってる。」
寝ているが、さっきよりも顔色が良くなっていて、一安心だ。
ベッドの脇に居ると、ガリーナがうっすら目を開ける。
「、、、ガーベラ?」
「ガリーナ様、おはようございます。」
「、、、?どうしたの?何か良い事でもあった?」
少し驚く。それから、やっぱりお見通しなんだな、と思ってさっきの出来事を話す。
「じゃあ、明日が楽しみね?」
「はい、、、!後、メアが言っていたのですが、メアリー様がガリーナ様の体調を心配してくれてたらしいですよ。」
「何故、、、あ、天候ね?先程は雨が酷かったものね。」
「そうだと思います。、、、まぁ、ほぼ常時発動型なので、仕方ないと思いますよ。」
「そうかしら、、?」
「えぇ。」
数分間他愛もない会話をしていると、ガリーナが眠そうにあくびをする。
「疲れてますね、、、。さぁ、お喋りは終わりにして少し寝ましょう?」
「疲れてない、、、、」
「いえ、そんなこと無いと思います。ほら、寝てください。」[彼女を安心させる為に優しく、微笑む]
「、、、、、、わかった。」[渋々と言った様子で、返事をする。]
「それでは、おやすみなさい。」
「、、、、、、おやすみ。」
秘書や側近はそれこそ、掃除なんてしないが、他の階級と比べて仕事が多いのだ。
寝る時間なんて、あまり無い。それを知っているのに、何故皆が側近・秘書を目指すのかと言うと、
色々と利点があるからだ。
例えば、、、
・服の種類が多い。
・服を自分でデザインしに行ける。
↳今までは決まったデザインの服しか着れなかった。
・ご飯が美味しい、または豪華。
・部屋の設備が豪華。
・他の階級とは違って自由に館を回れる。
・人形と貴族達が所属する、色々な組織[偵察舞台や、戦闘舞台、援護舞台など、、、]の陣頭よりも上の地位、
"星"になれる。
・組織とは又違う、◯◯科などの"先導者"になる事が出来る。[医療科や、整備科、研究科など、、、、]
・能力の使用に関する制限が無い。
、、、、、、、などだ。
主人が眠ったのを見ると、自分の部屋に戻り、明日のスケジュールを確認する。
一通り確認し終わった後、先程の仲間達との会話を思い出して、顔が綻ぶ。
「明日、楽しみだな、、、。」
声に出して言ってみると、もっと明日が楽しみになる。
「早く明日になあれ。」
翌日、ガーベラ、メア、ベル、シェアリーは楽しくお茶をしたようだ。
晴れ渡る空の下、秋風が吹く庭でお菓子を沢山持ち寄ったんだとか。
そして、楽しそうにかけっこしたりする姿を見た下の階級の者が居たそうだ。
その様子はまるで、自由に羽ばたく鳥やふわりふわりと舞う、蝶のようだったそうだ。
#7fin
~お知らせ~
こんにちは~!匿名×2です!
『世話人形と貴族達』を読んでくださりありがとうございます!
さて、近頃番外編を本編とは別で書こうかと思います!
今回、出てこなかったガーベラ、メア、ベル、シェアリーのティータイム(お茶会)の話だったり、
アナジスや、その他の同期の話だったり、、、、
番外編も本編も沢山投稿していくので是非!読んでみてください!
それでは!
- Re: 世話人形と貴族達#8 ( No.7 )
- 日時: 2025/11/02 13:56
- 名前: 匿名×2 (ID: eR9v1L6x)
前置き
試験編スタートです!
本編ではまだ出ていないキャラ達が出てきます!
お楽しみに!
~試験前日~
「アナジスちょっと来てくれないかしら?」
「はい!何でしょうか?」
「明日、私達の初めての試験でしょう?」
「そうですね、、!」
やる気満々のアナジスを見てクスッと微笑む。
「その事で、一つ良い話があるの。」
「???」
(アナジスの心:良い話、、?明日に備えて私のご飯全部あげる、、とか、、?、、、、駄目駄目!貴族様のご飯を
食べるなんて!流石に、図々しいよ!)
「本棚に薄汚れた本があったんだけど、歴代の試験について書かれていて。まだ、お昼だし今から読んでも遅くないとは思うの。でも、これだけ分厚い本だったら、今回必要無い情報があると思うの。だから、アナジスに部屋の掃除をしてもらってる間に私がまとめておこうと思うんだけど、、、、どう?」
「それでいきましょう!私はルージス様ほど、頭は良くないので、、、、」
あはは、と笑うアナジス。
「わかったわ。こっちは任せて頂戴。」
ルージスside
アナジスが掃除をしている間に情報をまとめてるけど、、、情報量が多すぎる。
「~♪~♪」
鼻歌、、、。内心可愛いと思う、ルージス。
「あっ!すみません、煩かったですよね、、、」
「良いのよ。それで仕事が捗るなら。」
No said
~グレイシー&グレイスの部屋~
「グレイス!ちょっとこっちに来て!」
「はい」
ちょっと微笑みながらグレイシー(貴族)に近づく、グレース(世話人形)。
「何でしょうか、グレイシー様。」
「この服!見て!とっても可愛いでしょう?」
「そうですね~」
ニコニコしながら、グレイシーの話を聞く、グレース。
「ちょっと着てみてよ、グレース!」
「え」
「良いから!」
そう、世話人形が上等な服を着るのはよっぽどの事が無い限り、館では禁止されている。
ルールは守らないと、厳しく罰せられる。そして、罰は毎回一人一人違う物で『簡単だった』と言う人や、部屋に引きこもってしまう人もいる。
「、、、、、どうでしょう?」
「あぁ、、!とても綺麗、、!私の人形として当然!あぁ、、、本当に綺麗だわ、、、!」
「ありがとうございます。」
「ちょっとターンしてみて?後ろも見せて頂戴!」
言われた通り後ろも見せる。
「やっぱり、綺麗だわ、、、!白い肌が良いわね、、!」
ふと、何かを思い出すグレース。
「グレイシー様。」
「なぁに?」
「確か、試験が終わった後、ダンスパーティーがあった気がします。」
「あら、そうなの、、?!なら、尚更受からないとね、試験!まぁ、私とグレースなら絶対受かるわよ!」
「そうですね。」
ニッコリと微笑む、グレース。
「その表情!とっても可愛いわよ!そう!」
「いえ、グレイシー様の方が綺麗ですよ。」
「えー?!じゃあ、グレースは可愛いで、渡士は綺麗ね!」
「ですね。」
ニコニコする。
「さぁ、もっと色々な服を着てみて!!必ず合格して良い暮らしと地位と素敵な人を見つけるのよ!」
リース&リタとリアーナ&リラの部屋
「もーいいかい!」
「もう良いよ!」
現在、リースとリアーナとリタとリラでかくれんぼをしているようだ。双子なのでとても部屋が広いため、二人(四人)が良く遊ぶのは、かくれんぼとなったのである。
後、リアーナとリースが古い遊びが好きなので、よくかごめかごめや花いちもんめ、だるまさんが転んだ等をして毎日遊んでいるのである。
「どこだー?すぐに見つけるからね、、、、、!」
今の鬼はリースの世話人形、リタである。
「え、何処、、?あ!クローゼット!」
ガチャっとクローゼットを開ける。
「ぁ、、、、!」
「見つけた!リアーナ様とリラ見っけ!」
「後は、リースだけね!」
「全員で探そうよ!」
と、リラが言ったとき、寝室にあるベッドからお腹が鳴る音がした。
それを聞いたとたん、ドタドタと寝室に移動する、三人。
「「「見つけた!」」」
「み、見つかったぁ、、、、」
「それよりさ、お腹すいたの?リース。」
「あ、うん。」
「じゃあ、何かお菓子取りに行こうよ!」
「そうしよう!」
~イシュメル&イシャナの部屋~
「ギャーーー?!虫っ?!虫があっ!」
「お任せくださいっ!ここは俺が、、、、、ああぁーーーー?!やっぱ怖いぃ?!」
「お前人形なんだからどうにかしろよ!?」
「無理ですよ?!こっちに来てるうぅっ?!」
現在、虫と対峙している、イシュメルとイシャナである。
二人とも極度の虫嫌いなので直接退治するなんて到底無理なのだ。
「イシュメル様ァ!目を!目を覚まして下さぁい!」
ついに、気絶してしまった。、、、、、普通はここまでならない。虫嫌いでも。きっと二人はこの館一番の
虫嫌いだろう。虫が近づくのを感じてバッと起き上がる。
「ざ、雑用人形だ!雑用人形を呼んでこいっ!!俺のことは良いから!」
「イシュメル様ァ!行ってきます!?」
でなんだかんだ、虫を退治してもらう。
「へ、平和が訪れたぞ、イシャナ、、、、、!!」
「そうですね、、!あの雑用人形よくやりますね、、!?」
「そうだな、、、!、、もうこの話は終わりだ!」
「そうしましょう、、!」
「虫の事を考えると吐き気がする、、!」
「さて!虫のことは置いておいて、明日の、、、、、試験!!??明日!試験!ですよ!?!?」
「嘘ッ!?忘れてた?!どうするッ!」
「今から出来ることだけやっときましょうっ!?!」
「そうだな!?!」
貴族も人形も揃いも揃って間が抜けている、二人である。果たして二人は無事試験に合格出来るのだろうか。
~ニージェア&ニーシェの部屋~
ただひたすら無言で、見つめ合う二人。
しばらくすると、ニージェアが音をあげる。能力を使う練習をしていたのだ。
「もう、無理、、、、」
「難しい、ですね。」
ちょっとぎこちない二人。まだ出会って数日しかしていないからだろう。
他の同期達は大体、二週間前くらいに世話人形が来たのだが、二人の場合、色々な都合があって合流したのが六日前なのだ。なので、主人との絆を試すような試験になると、結構不利なのである。だが、二人は能力に恵まれた。
「テレパシーなんて、使うことあるのでしょうか、、、」
そう、エスパーである。体が弱いニージェアはテレパシーと浮遊が使える。ニーシェは念力、悪夢が使える。
「えっと、、」
「、、、、、」
やっぱり空気が気まずくなる。
「こ、今度は私が使ってみるので、見ててくれますか?」
「うん。」
「ね、念力、、、!」
ぎゅっと目を瞑って本に手をかざす。
すると、、5cmくらい本が動いた。
「う、動いた、、、!」
「、、、、、動いたね!」
「「やったぁ、、!」」
ピョンとジャンプしてからハイタッチする、二人。
「あ、、、すみません、、!」
「楽しかった。」
パアアとニーシェの顔が明るくなる。
そしてもう一回ハイタッチをする、二人。少しずつ距離が短くなってしている。
これなら試験も心配無いだろう。
アグネーゼ&アグネスの部屋
一方アグネーゼは優雅にダンスの練習をしていた。
「アグネス。ここはもっと優雅にのびのびと踊るんだ。」
「はい」
「そう。そんな感じだ。後は、、もう少し動きにキレがあっても良いんじゃないか?」
「はい、試してみます。」
なんだかんだで数十分後。
優雅なティータイムを始める、二人。
「さっきのダンス、良く出来ていたぞ。」
「ありがとうございます。」
「この調子でいけば、試験はきっと俺が一番で合格するだろう!」
「そうですね!」
「いいか?アグネス。ただ合格するんじゃない。一番を目指すんだ。わかったな?」
「えぇ。勿論ですよ。きっと同期も対したことない奴らでしょう。」
「あぁ、、!アグネス、、!俺達は絶対に合格するぞ、、!」
チリンチリン,,チリンチリン,,
その時に明らかに場違いな音が鳴った。
「何だ?」
「ちょっと見てきますね。」
ガチャリとドアを開けると愛くるしい顔をしたシマエナガがちょこんと廊下に立っていた。
「?なんだよ。」
返事が無いのでちょっとイラつくアグネス。
「俺は今、アグネーゼ様と試験のための準備をしているんだ!用件があるならさっさと―――」
突然ピョンと飛んだかと思うと。
不思議な音色で鳴き始める、シマエナガ。
「なんだよ、、!」
それは次第に人の声となっていき、、、
『ねぇ、貴方アグネーゼの世話人形だよね?』
「だったらなんだ!」
『足音がドタドタ煩いのよ!これじゃあ私、グレースのメイクに集中できないわ!』
「ハア?!こっちは試験のための準備をしているんだ!それに比べてお前はただのメイク!化粧ぐらい我慢しろよ!」
『あーあ。貴族様相手にそんな態度とって良いのかなー?』
「えっ?は、、え?!貴族、、?!す、すみません!!」
「アグネスー?何してるんだ?」
「あっ?!」
最終的にはアグネーゼも来てしまった。
『アグネーゼ?もしかしてっ!』
「あぁ。」
『あのねっ今、私の人形で着せ替えしてるの!とても楽しいわ!』
「良かったな。」
何か良い感じなってる、、と思ったアグネスは静かに部屋に戻ることにした。
ジャック&ジャクスの部屋
「なあ、、明日だな。準備は出来たか?」
「はぁ?逆に準備してないとかあるんですか?」
「い、いや、、、」
完全に立場が逆転してしまっている二人である。
「準備してないんだな。じゃあ今から準備しろ。明日だぞ?」
「ハイッ!」
世話人形のジャクスに指示されて、準備をするジャクス。
これではどちらが貴族なのか示しがつかない。
「はぁ、、、、、、困るんですよ。貴方、貴族ですよね?俺は世話人形なんだけど。」
「、、、、、、、ごめん。」
「愚図愚図しないでさっさと準備!」
「ハイッ!わかりました!」
数分も経たないうちに準備を終える、ジャック。
「ふーん、、やれば出来るじゃん。」
「はぁ、、、はぁ、、、」
、、、、、、、確かに準備をしたのはジャックなのだ。だが。
「やめてくれ、、能力で俺を操るのは、、」
「じゃあ、解いてあげますよ。」
パチンとジャクスが指を鳴らした途端、崩れ落ちるジャック。
「う、、、、俺は貴族、なんだぞ、、、こんなことしたら、お前は処分される、ぞ、、?」
「じゃあ、ジャック。お前が貴族らしくすれば良いだけだよな?」
「、、、、、、、」
「返事くらいしろよ。」
ズイッとジャックの顔を覗き込む。
綺麗なジャクス空色の目が、ジャックの灰青色の目を見る。
まぁ、二人とも美形なのだが、、圧倒的にジャクスの方が綺麗な顔立ちなのである。
「っ、、!」
「、、、、、、、」
まぁ、イケメンに見つめられてドキドキしない人など居ないだろう。
「ハイッ!俺、頑張ります!」
もうすっかり虜になっている。
「だから、あんたが俺に敬語使ったら意味無いだろ。」
そういうが、その間にテキパキ明日の準備をしている。
「、、、、、、、終わってなかったのか?」
「今はジャクス様のを!」
「立場が、、、」
本人は気づいてないようだが、これも彼の能力の一つなのである。
、、、、、、、本人は気づいてないようだが。
ケイ&ケイシーの部屋
「あぁ、、、!ケイシー!明日は遂に試験だ、、、、、!」
「そうですね。」
二人ともいつも通りである。
「ヤバい、、!心臓が爆発しそうだ!」
「そんなこと無いのでご安心を。」
「もー!ちょっとは俺の事心配してくれても良いんじゃないのっ?」
「十分心配してますよ。」
「嘘だ、、、!!」
「さて、明日の準備をしなくては。」
「ちょ、、、無視するなよ、、、!?さすがに傷ついたんだけど?!」
「えー、、ナイフは念のためにポケットに入れておきましょうか。」
「え?!あの、、、?!」
「そうですね、、、ケイ様はすぐにお腹を空かせるので、パンでも持っていてはどうでしょうか?」
「え、ちょ、、、、、、」
「後は、、一応薬と絆創膏。、、、一応虫眼鏡と懐中時計も持って行きましょう。」
「あの、、、、」
「はぁ、、なんですか?」
「あのね、俺一応貴族だよ?!貴方の主人だよ?!」
「、、、早く用件を言ってください。」
「、、、、、、、無視しないで、って事!」
「何だそんなことですか。もっと頭が悪くなったのかと、心配しました。」
「そんなこと?!頭は悪くないよ?!本当に心配してる?!」
まぁ、イシュメルとイシャナ並みにツッコミ所満載の会話である。
「取り敢えず、ケイ様はパンと絆創膏、包帯を持っておいてください。」
「何で、、?」
「すぐにお腹を空かせるのと、すぐに怪我するからですよ。」
ハア、、と溜め息をつくケイシー。
「え、さすがに傷ついたんだけど。」
「すみません。」
「さっきからそれ本当に謝ってる?」
「いいえ。」
「え、ええ?!即答ッ」
「さあ、早く。明日着る服を選びますよ。」
「え、ちょ、待っ!」
なんだかんだ、仲良いので心配する必要は無いだろう。
、、、、、、、今はちょっとよそよそしい、ケイシーだが。
????side
「んふふッ!明日、新人の試験ねッ!楽しみッ!」
「そうだなァ、、、、、。」
「死なないと良いねッ!」
「無理だろ。」
「確かにッ!」
楽しそうに会話する男女にまた一人男が近づいてくる。
「何故無理なんですか、、?」
「んふふッ!そういう"仕組み"なのよ!」
「仕組み、、?」
「そうだぜ。"必ず"一人は落ちるような仕組みになっているんだ。」
「え、、そうなんですか、、?」
「そうなのッ!だから、私達は時も三人死んじゃったよねッ!悲しいッ!」
悲しそうな顔をする。
「そうだなァ。、、、、、、、お前、仕事は?」
「今休憩なので会いに来たんです。」
「もうすぐ終わるだろ。」
「、、、、、、、」
明らかに悲しそうな顔をする、男の子。
「そうだッ!明日の新人の試験、一緒に三人で見ましょうよッ!」
「良いなァ。そうしよう。」
「良いんですか?」
「良いよッ!」
「勿論だ。」
「やった、、!」
「ほら、もうすぐ休憩終わるんじゃないッ?」
「ぁ、、!本当だ!それでは先輩方また明日ッ!」
「じゃあなァ」
果たして九人(十八人)のペアは試験で合格できるのだろうか。
#8fin
- Re: 世話人形と貴族達#9 ( No.8 )
- 日時: 2025/11/05 06:15
- 名前: 匿名×2 (ID: NSUxBWjR)
No side
ゴーンゴーン
時計台の鐘の音が鳴る。まるで、後少しで試験が始まることを表しているかのようだ。
今回試験に出るペア達は部屋を出て広間に向かっている。
ここで、ルージス(アナジス)とアグネーゼ(アグネス)が合流する。
互いに話したことが無いのでピリッとした空気になる。
「、、、、名前は何と言う?」
ピリッとした空気の中でアグネーゼが先に口を開く。
四人共フェイスベールを被っている為、あまり表情が見えない。
「ルージスよ。こっちはアナジス。、、、、そちらは?」
あれ、何か無愛想?だな、とアナジスは思う。
「アグネーゼだ。で、こっちがアグネス。」
「そう。宜しく。」
「あぁ、宜しくな。」
互いに宜しくとは言っているが、仲良くする気が無いことがひしひしと伝わってくる。
互いの主人の迫力にたじろぐ、人形二人。
「、、ところで、試験は何をすよと思う?」
今度はルージスから話し掛ける。
「、、実技じゃないか?ほら、ダンスとか作法とか。」
「そうね。」
「ルージス、君は何を準備したんだ?」
「私?そんなに出来てないわ。忙しくて。アグネーゼは?」
「俺もあまり、、、」
「そうなの?今日試験だけど。」
「いや、準備したが、、」
「そう。」
完全にペースを持っていかれている、アグネーゼだ。
反対にどんどん質問する、ルージス。
そんな二人を緊張した面持ちで見つめる、人形。
完全に腹の探り合いである。
と、そこにイシュメルとイシャナと、、、ケイとケイシーが合流した。
互いによそよそしい感じだ。
だが、ケイがアナジスに気づくとパッと駆け寄り声を掛ける。
「あ!ケイシー!この子?」
「ケイ様、そちらは、、!」
「宜しくな!」
ブンブン手を振って、"ルージス"と握手をする。
「そちらは、"貴族様"の方です!」
「エ?!」
どうやら、ケイシーからアナジスの事を聞いていたそうなのだが、
"アナジス"の主人である"ルージス"と勘違いしたらしい。
「別に良いのよ。」
ルージスが口を開く。
何となく気まずい空気のなか、広間に到着する。
「着いたわね。」
ガチャンと扉を開く。
「あ、これで全員揃ったんじゃない?」
グレイスが声を掛ける。
その声に、ニージェアがコクリと頷く。
二人とも、いや、全員フェイスベールを被っている為、容姿がわからない。
「あら、やっと揃ったのね。」
奥から女性の声がする。
その場に居た全員が振り返る。
「それでは、試験を始める。試験管のメアリーと、メアよ。」
試験管の登場に空気がピリッとする。
アナジスside
「さぁ、名前確認してくから名前呼ばれたら返事してね。」
ついに、、ついに、試験が始まりました!(※厳密にはまだ始まってません。)
「アグネーゼ、アグネス。あ、名前呼ばれたら取って良いからね、フェイスベール。」
「「はい」」
名前を呼ばれた男の子二人がフェイスベールを取る。
キリッとした顔立ちで、二人とも金髪だ。
だが、貴族様の方は淡い水色であるのに対し、深い緑色だ。
「次、アナジス、ルージス。」
「はい/はいっ」
ぁ、声が変になっちゃった。
取り敢えず、フェイスベールを取ろう。
チラリと横を見ると、ルージス様はもうフェイスベールを取っている。
急いでフェイスベールを取る。
「次、イシュメル、イシャナ」
「「はい」」
「次、、、、、」
という感じに、点呼が進んでいき、、、
「最後、リアーナ、リラ」
「「はーい!」」
それは突然始まる。
「はーい、それじゃあ貴族の子達、こっちおいで~」
「?」
疑問を頭の中に浮かべながらなんの抵抗も無く、メアリーの所に行く、貴族達。
次の瞬間。グワンと空間が歪んだかと思うと、、。その歪んだ空間に貴族様達が吸い込まれるようにして入ってしまった。
「えっ?」
ニーシェが小さな悲鳴のような声をあげる。
「アグネーゼ様?!」
「ケイ様?!」
残った、メアリーの世話人形、メアが言う。
「スタート。」
その場にいる全員の頭に?マークが浮かぶ。
「何突っ立ってんのよ!試験開始だって言ってんだけど。」
「え?!」
私達が驚いていると、グレイシーが歪みの中に入っていく。
「グレイシー?!」
「この場にいる全員が能力開花後だと私"達"は知らされている。武器は己の体と能力と知識のみ!
さあ!自分の主人を助けに行きな!」
メアの説明に全員(グレイシー以外)が合点のいった顔をする。
「協力してもいいし、他人の邪魔しても良い!とにかく試験に合格すること!」
「おお!絶対助けるぞ!」
イシャナが威勢良く叫ぶと、歪みの中に飛び込む。
それに続いて、ニーシェ、ケイシー、アナジス、リタ、リラ、アグネス、ジャクスが入っていく。
歪みの中は異世界、異空間、と言ったところだろうか。
アナジスの前には巨大な迷路があった。
「皆さん!協力して、、、え?」
横を見るが、誰も居ない。
「まさか、、」
『『分断された?!?!?!』』
「どうしよう、、、。」
ちょっと大変だ。
「、、、、でも、やらないと、、。今助けに行くので待っててくださいね、、!」
グレイシーside
一方、グレイシーはと言うと、、
底が見えない空間に落っこちていた。
「、、、」
(もし、このままだと地面が見えたとき、私は着地出来ずに転落死してしまう。)
下から大きな木や植物がいくつも伸びている。まるで、自分が小さくなったようだ。
「っ、、」
そこら辺の枝を掴もうとするが、中々掴めない。
「っと、、」
やっとの事で大木の枝に掴まる。
「これは、、」
これまた厄介だ。縦横無尽に広がる謎の空間。
これでは探すのに時間が掛かってしまう。
(取り敢えず、木を上ろう、、、、。、、、、あれ。)
「、、、、そう言えば、試験って制限時間あるっけ、、、」
事前に配られていた紙の内容を思い出す。
確か、、、3日だった。
「、、、、3日か。」
そう。この試験はあまりにも新人階級が受けるには、難易度が高すぎるので制限時間は3日となっている。
(※ちなみに"今日を含めずに"3日なので、結構時間があるように思える。)
(早くしないと。グレイス様が言っていた。)
『ただゴールするなんてつまらないっ!一位でゴールするよ!』
『承知いたしました。』
(と、約束してしまったし。でも、他の参加者より早く入ったから余裕はある。)
なんやかんやで、一時間後。やっと大木の頂上に着く。
「はー、、、疲れた。ちょっと休もう、、」
イシャナside
なんでっ、、!
「何でお前が居るんだあぁぁ?!」
「知らない。」
「せっかくだから協力しないか?!」
「そうさせてもらう!」
現在二人は、グレイシーと同じように落ちている。
だが、グレイシーとはちょっと違い、縦横無尽に広がる大きな建物なかを落っこちている。
建物といっても城みたいだ。
「ケイシー!お前の能力はなんだい?!俺は爆破だ!」
「俺は!時間操術!さすがにこの吹き抜けも永遠じゃ無いと思うんだ!
このままだと、俺達はグシャッと落ちて転落死!!」
「?!」
確かに?!
「どーしよう?!?!」
ジタバタ手足を動かす。何も変わらないというのに。
「落ち着け!!良い考えがある!」
「何だ?!」
「それはな、お前の爆破で着地時の痛みを和らげ、着地後俺の時間操術の巻き戻しを使い、
怪我した部分だけを巻き戻すんだ!どうだ?!」
「賛成だ!!だが、最初から着地してお前の能力を使えば良いんじゃないか?!」
「それをすると、体力が削られるから!無理だ!巻き戻しは結構体力使うんだよ!!」
「わかった!それで行こ──「地面が見えたぞ!」
「カウントダウンするから、0になったら爆破しろ!」
「了解!!」
「3!」
だんだん地面が近づいてくる。
「2!」
やっぱり怖くね?!?!
「1!」
あぁー?!?!落ちるぅーー!!??
「0!!」
BOOOOOOOOM !!!!!!!!
ボーン!!という音と共に地面から後数センチだったのが数メートルに変わる。
「え、後はこのまま落ちるの?!」
「ああ!」
「え?!痛いじゃん!!」
「大丈夫!俺が何とかするから!」
後数センチ。
「わああああああぁぁぁ?!?!」
ゼロ。
「いっ、、、たくない、、?」
いや、落ちたときほんの一瞬だけど、痛みを感じた。
だけど、それを瞬時に巻き戻した、、?!
「やったな!イシャナ!成功だ!」
「そ、そうだな!」
(この男、ヤバイ、、!!)
ソレにしても、何故か手慣れているように感じたのは気のせいだろうか。
「な、なぁ、、」
「、、、、何だ?」
「何か、、手慣れてないか?」
「あー、、、受けたことあるからな、試験。」
「え?!じゃ、じゃあ、、、先輩?!」
「あー、、いや、この前まで雑用人形だったから、、」
「そーなの?!」
エ、先輩じゃん、、!?
雑用人形だった、って事は館にいる時間が俺達よりかは多い、、ってコト?!
つまり、俺達より遥かに強い?!
それに加えて何だ?!この顔?!ビジュ良すぎだろ?!
ヤバい!俺、ケイシーの事好きになったかも?!?!(※今後恋仲に発展する予定は全くありません。)
「先輩!いや、ケイシー様!俺、一生涯着いていきます!!」
「、、?わかった、、?」
これを機にケイシーファンクラブが出来るのは、また別の話。
「ケイシー様!次は!何処に行きますか?!」
「取り敢えず、城内を探そうか。」
「はいっ!」
その頃、、、、
(怖いっ!)
ニーシェは、、ちょっと近寄りがたい、アグネスと一緒に居た。
場所はなんとアナジスも居る、巨大迷路である。
(うぅ、、よりによって何でこの人、、?せめて、、せめて、ジャクスさんとか、リタさんとか、、、。
この人怖いし、、、!雰囲気が!イラッとしたら物壊してそう、、!(偏見))
「、、、なぁ、協力して探そうぜ。」
「はいっっ?!」
(エ、協力?!協力とかいう概念がこの人にあるのっ?無さそうなのに?!(偏見))
困ったように、顔をしかめるアグネス。
「、、、怖い?」
「(*º-º)*。_。)*º-º)*。_。)」
ブンブンと首を立てにふって頷く、ニーシェ。
さらに顔をしかめるアグネス。
「そんなに怖いかよ。、、、俺、なんかしたか?」
「(>< )三( ><)(>< )三( ><)ブンブン」
今度は横に首をふる。
「そーかよ。、、、、、、良かった。」
ホッとしたような顔をする。
(意外と、、優しい顔?!、、こんな表情するの?!?!)
「ほら、行くぞ。主人が待っているんだ。」
「?!?!」
そっと手を差し出してくる、アグネス。
「いやだって、怖いんだろ?手ぇ繋いだら怖くないじゃん。それに何かあったら守れるだろ?」
(紳士的、、、だと?!)
すっと手を繋ぐ。
、、、恋仲とかいう雰囲気よりかは、兄妹に近いものを感じる。
「何処にいるんだろうな」
「(・-・ = ・-・)キョロキョロ」
アグネスside
「(・-・ = ・-・)キョロキョロ」
、、、猫みたいだな。全く喋らないし。
でも、表情は豊かだよなぁ、、、何か妹みたいだ。
「あ、、?」
「!Σ(°-°;)!」
突然開けた場所に着く。
そこには、、
「ニージェア様?!」
かろうじて枝に掴まっている、ニージェア様の姿があった。
地面から結構高さがある。枝もいつまで持つか分からない。
しかも、だ。ニージェア様の下には茨が広がっている。
「›( ›>ᯅ<)'」
ニーシェはと言うと、、涙目になっている。
「、、、泣くなって。、、、泣いても何ともならないぞ。」
「、、、うん。助けて見せます、、!( •̀ •́ゞ)キリッ」
(というか助ける!)
ちょっと心の声がうるさいニーシェだった。
#9fin
- Re: 世話人形と貴族達#10 ( No.9 )
- 日時: 2025/11/27 18:28
- 名前: 匿名×2 (ID: NSUxBWjR)
???said
「んふふッ!早速始まったわねッ楽しみで昨日は寝れなかったわッ!」
「だなァ、、、、、、今回も今回で凄い事するなァ、、、メアリー様はよォ、、、、」
「にしてもッ遅くないッ?レイゼンッ何してるのかしらッ」
「同期と一緒に居るんじゃないかァ?」
「何それッ約束と違うじゃないのッ」
怒ったような声で返事をする、女。
対して冷静に返す男。
「仕方ないだろう。最後の同期だぞ。しかも女。良い感じだぞォ?彼奴等ァ、、、、、、」
「えぇッ初耳ッ!何で教えてくれないのッ?」
「何度も言ってるぞ、、?」
「えぇッ?!もっと初耳ッ!」
「はぁ、、はぁ、、すみません、遅れました、先輩方、、!」
「良いのよ別にッ例の女の子とはどうなのッ?聞かせて頂戴ッ?」
「えっ?!何でその話を?!」
レイゼンの顔に衝撃が走る。
「、、、すまないなァ俺が話した。」
「ちょっと先輩?!約束と違うじゃないですかっ!」
「でもなァ、、、、?」
ニヤッと笑って目を合わせる二人。
「んふふッ遅れてきた罰としてちょっとくらい教えてくれても良いんじゃないのッ?」
「からかわないでくださいっ先輩方っ!」
顔を赤くして怒る男の子と楽しそうに笑う男女。
「それよりもッ!もう、始まってるよッ?第一ラウンドッ!」
「え?だ、第一ラウンド、、?去年は無かったですよね?」
「変えたらしいぞォ、、、、、、」
「そうそうッ!何か今回人数多いから厳しくするッてさッ!」
そう。例年までは第一ラウンドもなにも無かったのだ。
主人と一緒にゴールを探してたどり着く、それでクリアだったのだが、、、
「何か今回の子達、弱そうッ、、」
「偏見は良くないが、、、まァそんな気もしなくはないなァ、、、能力の使い方が分かってない。」
「、、、、、、、?」
「ほら、さっきの爆発の奴。あんなの無茶苦茶だぞ?あれを実戦で使ったら、、、」
「ふふッ仲間も巻き込んじゃいそうッ!」
「あ、、、!確かに、、、」
「でしょうッ?あ、一番最初に飛び込んだ子、何か見つけたっぽいよッ!」
グレイシーsaid
「グレイス様!何処にいらっしゃるんですか?、、、コンパスはここを指してる、、、でも、グレイス様が居ない、、、。、、!」
「グレイス様!私の声が聞こえるのなら、貴女様の能力を使ってください!」
パチパチ、、、と音がしたかと思うと、、奥の方に黒煙が上がっていた。
「えっ、、、そっち、、?」
急いで黒煙の方に近づく。が、、、、グレイスが居ない。
「何故、、、」
明らかに黒煙はここから上がっていた。あれ、、?
、、、黒煙が、、、止まっている?!何かあった、、?!
取り敢えず隠れる、、、、、否、グレイス様を先に、、
(、、まとまらない、、)
、、、、冷静に。
おかしい、、、黒煙はここから上がっていた。否、、違うかった、、?そういう風に見える仕掛け、、?
「わからない、、」
取り敢えずそこら辺を歩くグレイシー。、、、、、すると、、、ドンッ
「いっ、、、、?!」
何か、、壁らしきものにぶつかる。
「壁、、、?壁、、ここだけ、壁。おかしい、、まさか、この中に、、、」
、、、無言で構えの姿勢を取ると、右手から冷気がフワリと漂う。
(きっと素の力では私には開けられない。なら、能力で、、、。)
右手を振り上げる。と、凄い勢いで氷が手から出てくる。
ドドドドド,,
ドーンッ!
辺りに煙が漂う。果たして壁は、、、、
アグネスsaid
──試験開始から約十時間──
二人は、ニージェア様をどうやって助けるのだろうか。
「、、、キョロo(・-・= ・-・)oキョロ」
「どうすんだよ。そんなキョロキョロして。」
流石に近づかないと助けられないだろう。まずはあの茨をどうにかしないといけないだろう。その時、、
バキィッ
嫌な音がした。ニージェアが掴んでいた枝がほぼ折れかけている。
サァッとニーシェの顔が青ざめる。ぎょっとするアグネス。
平然としていたニージェアだが流石に驚いて目を見開く。
「おい!早くしないとあそこから落ちるぞ!」
「ッッ!」電流が走ったように恐怖で目を見開く。
「俺は手伝わないからな!お前の主人だ!お前が助けなきゃだろ!」
「ッ,,」
「早く!もう落ちるぞ?!悩むことなんか無いだろ!」
「、、、ッ」グッと唇を噛み締める。
「ッ!?」
メキメキ、、今にも折れそうだ。
「おい!何悩んでんのか知らねぇけど!まだ会って少ししかしてないけどさ!お前は何のために居るんだ?!何で試験に参加してるんだよ!昇格したいんじゃないのか?!どうなんだよ!」
「、、、、」
ニーシェsaid
『おい!何悩んでんのか知らねぇけど!まだ会って少ししかしてないけどさ!お前は何のために居るんだ?!何で試験に参加してるんだよ!昇格したいんじゃないのか?!どうなんだよ!』
ガンッと殴られたように頭に衝撃が走る。
、、そりゃぁ、、合格したい。上の昇格したいよ。
でも、、多分ニージェア様は助けられることを、、私自身に助けられることを望んじゃいない。
なんとなくわかっていた。私は埋め合わせでニージェア様の世話人形になったんだよ。
館で働いて幸せな生活を手に入れないか、と手紙が家に来た。家族は喜んでいた。
私も、、自分が誇らしかった。でも、、
聞いてしまったんだ。
『ふぅ、、良かった良かった、、これで世話人形も足りるな。手紙書いてるときはめっちゃ焦ったな、、』
『一時はどうなるかと、、、ちゃんとしてくださいよ先輩、、。』
『仕方ないだろう。まぁでも、埋め合わせで世話人形が必要になることなんて珍しいよな。』
聞いてしまった。、、普通は、、普通なら貴族様から直々に手紙が来るのに。
貴族様たちが直々に私たちを分析して館へ入れるか入れないかを決めるのに、、
なのに、私は他の世話人形からの手紙。
色々書いてあったけど、本当はただの埋め合わせとして私を仕方なく館に入れた。
ニージェア様が私を指名した訳じゃない。
「聞いてんのかよ!無視しないで答えろ!」
だから、、だから私は、、
「、、、、私はニージェア様の世話人形じゃない。助ける資格なんてない、、一緒に居ちゃいけないんだよ」
「え?!何言ってんだよ!戯言言ってないで、、、、」
「違うの、、私はニージェア様に指名された訳じゃないから、、」
「?!」
チラリとニージェアを見る。
手紙が来たときは飛び上がって喜んだ。でも真実を知った今じゃ、、素直に喜べない。
「ごめんなさい、、、、私には無理です」
そっと呟く。ニージェアに背を向ける。驚いて固まっている、アグネス。
試験が終わったら、館から追い出されるのだろうか。
何が幸せな生活を手に入れる、だ。幸せじゃなかった。苦しかった。不安だった。
もう、戻ろう。出口を探そう。メアリー様を探してリタイアするって言おう。
これ以上ここにいても良いことは無い。歩こう。ほら、行こう。
だけど、、、、、
、、、、、何でだろう。頭では足を動かそうと思ってるのに。
足が動かない。何でだろうな。
「、、、、ニーシェは、私の世話人形だ!」
聞いたことのない大声が。上から聞こえた。弾かれたように顔を上げる。
「、、、、ニージェア様、、、、もう良いですよ。条件に当てはまっていない、、私は。」
「否、当てはまってる!条件その一!私の事を助けることが出来る人!」
「助けられてないでしょう、、、」
「念力があるだろう!」
「!!」
目を見開く。金色に輝く瞳と目が合う。
何もかも見透かされているようで、、目を反らそうと思っても反らせない。
「条件そのニ!穏やかで優しい心を持っている人!
君と過ごしていて思った!君は私が何をしても怒鳴ったりしなかった!優しく注意してくれた!
私には君みたいな人がぴったりなんだよ!」
ニージェア様は固まっている私なんてお構いなしに話を進める。
「最後の条件!その三!私の事を思ってくれる人!君は、、君は自分も苦しくて怖いはずなのに、私の事を今も思ってくれているんだろう?」
「ぇ、でも、、」
そんなのわからないじゃないか。
勝手に、、、何で、、、、、、、
そんな私の思いなんてお見通しだ!と言わんばかりに次の言葉を放つ。
「君がもし本当に私の事を諦めているのなら!私の事を探しに来なかったはずだ!今もそうだ!
諦めていないから、ここにいて私の話をちゃんと聞いてくれるんだろう?!」
「ッッ!」
お見通しだ。何故、、、、分かるんだろう。
それに、、、こんな感じだったかな、ニージェア様。
キラキラ光っている一番星のようで、、とても眩しい。
「君は試験に受かりたいんじゃないか?!受かって、、、、受かって昇格したいんじゃないか?!」
「、、、、そうですよ!そりゃぁ、そうですよ!昇格したいですよ!!」
力一杯自分の意見をぶつけるように叫ぶ。
「なら、一緒に合格しようじゃないか!もう一度言う。君は正真正銘私の世話人形なんだよ!」
心が少し軽くなった。
助ける、と言っていいのだろうか。
ギュッ、、とアグネスが早く行け!と肩を押す。後ろを振り返ると、ちょっと照れながら、こっちを睨みながらも、早く行け、と言っているアグネスが居た。
「、、、、覚悟は決めました。」
手を三角の形に組み、ニージェアが見えるように三角の中に収める。
「テレキネシス!」
フワッとニージェアの体が浮く。
だが、、、、経験不足だ。
「ッ、、もたない、、、ッ、、あぁっ、、、、?!」
ちょっと力を緩めたせいで、ニージェアは地面へと落下していく。
「テレキネ、、、」
「出力58%フローリング。」 パチンッ
ニージェアが指を鳴らすと、、地面から13mくらいの所で、フワリとまたニージェアの体が浮く。
「え?」
アグネスが混乱している。
「、、、、、っと。よし、次は、、へぇ、アグネスって言うんだ。君の主人を助けに行こうか。」
「え?!」
「?!」
「いや待ってください!今のは、、」
「あぁ、、私の能力だよ。さあ行こうか。ほら、ニーシェ。突っ立ってないで行くよ。」
「ハイ?!」
会話がトントン拍子で進んでいく。さっきまであんな緊迫した状況だったのに。
「もー、、ほら、行くよ?世話人形が居ない貴族なんて馬鹿にされるんだからな?ニーシェ。」
「え?!はい、今行きます!」
(私、、ニージェアって掴めないなぁ、、、、、)
世話人形、、、、と言ってくれた。
唯一認めてくれた人。
、、、、一生をこの方に捧げよう。ずっと着いていく。
決めた。私の目標だ。どんなことがあっても彼女に着いていく。
ギュッ、、と彼女の手を握る。
「どうした?」
「、、、、離さないようにです。」
鮮やかに光る金色の瞳が見開いたあと。彼女は嬉しそうにニカッと笑った。
#10fin
- Re: 世話人形と貴族達#11 ( No.10 )
- 日時: 2025/12/12 17:29
- 名前: 匿名×2 (ID: NSUxBWjR)
???side
事は始まる。
とある森の中。さんさんとした太陽の光が葉の間からこぼれ落ちる。
花々は美しく咲き乱れ、実に幻想的だ。
その花々の中に誰かが立っている。肩に掛かるぐらいのブロンドヘア。
長いまつげ。淡く光るターコイズブルーの瞳。淡い紫色の衣服を身に纏っている。
美しく咲き乱れる花々を見て、うっとりと目を閉じる。
小鳥のさえずりが聞こえてくる、この幻想的な場所の名前は、<朧ノ森>。
「あぁ、、いつ来てもここは美しいね。花々は咲き乱れ、小鳥はさえずり、穏やかな風が吹いている、、!
これほど心地よい場所など無いだろう、、!」
人物は一輪の花に優しく手を添える。とても綺麗な花だ。花弁の一枚一枚が鮮やかな桃色である。
「あぁ、、、、ここに来ればどんな悩みも苦しみも全てが消え去り、心に残るのは心地よさだけ、、言い表せない満足感で心が満たされていくようだ、、、」
優しい花の香りが人物の鼻をかすめる。
またうっとりとした表情でこう呟く。
「あぁ、、これは薔薇の香りだね?上品な香りが素敵だ。、、、、あの方はこんな素晴らしい場所をどうやって生み出したのだろう、、やはり我らの王は素晴らしい権力者だ。あの肩のお陰で"光の国"は今日も輝いている。」
影の国とは違い春、夏、秋が存在するこの地こそが"光の国"。明るい景観が自慢の国だ。
花々は国の景観を美しくする為の必須アイテム。そこに"魔法"を使い、色々付け足していけば美しい街が
一つ、完成する。西洋風の暖かい色のレンガで作られた建物は、国の暖かい気候を表している。
反対に、"影の国"は一年中冬の国。雪がさんさんと降り、夜になれば星が振る。
昼間には、晴れていれば植物たちがチラリと顔を見せ、雪が降りしきり、積もっていれば植物は隠れる。
そこら辺に落ちている星屑はとても高価なもので、"光の国"では取れない特別なもの。
白が基調とした静かな色の街並みは、雪が降るともっと静けさが増す。
「それにしても、影の国は白一色。沢山な色に溢れていた方が絶対素敵だと思うのだが、、、
そ・れ・に!なんで互いの国の出入りを禁止しているのだろう、、言い出したのは我が国だが。」
そう。二つの国は出入りを禁止している。
単に戦争が勃発するからだが、国民はあまり知らない。
その時ガサッと上の方から音がした。
「おやおや、、来客かな?」
フードを被った謎の人物が彼を見下ろしていた。
フードの下から覗く金色に輝く瞳が、鋭く彼を見つめる。
「そこに居ましたか、フルール先輩。探したんですよ。、、、全く任務を放棄して<朧ノ森>に来ていたとは、、、怠けすぎです。美に尽くす事が出来るのなら、仕事に尽くす事くらい出来ますよね?大体、、、」
ネチネチと愚痴を言い始めるフードを被った人物。
それを聞いた彼は閉じていた目を半分開く。
「オブリビオン。君こそ仕事ではなく美に力を全力を尽くした方が良いのではないかい?美とはなにか、どうやったら美しくなれるのか、どうすれば全てが美しくなるのか、、!」
「興味が無いですね。」
「何!?これらを探求し研究し実践するから楽しいのではないか!君も私と一緒に"美"を追及しよう!」
「いや、良いですって!」
「なぁに、遠慮する必要は無いさ!つまらない仕事なんか放って置いて、共に美しくなろう!ヘアメイクや私のおすすめとメイク方を教えてあげよう!君は元が良いのだからきっと美青年になるはず、、、!」
「だから、、!、、、、はぁ、、いつかやりましょうね。じゃなくて!影の国の話をしに僕は来たんですよ!」
「影の国、、?何故。」
「今の時期あちらの国では新人の試験が行われるんですよ。」
「ほう。」
ニイッと悪そうな笑みを浮かべる、オブリビオン。
「そこを狙って、狙撃すれば"影の国"の新たな人材を減らせると思うんです!どうでしょう?」
「そうね、、、そんなつまらない話をしに来たのかい?狙撃の件は、、、、許可するとしよう。」
「よし、、、!「その代わり!」
「これから君は私と一緒に美を追及しに行こう!」
「わかりました、、、、ってエ?!何処に行くのですか?!」
「決まってるだろう!メイク用品を売っている店だ!」
「嫌ですぅ、、!せめて狙撃してからに、、!!」
「大丈夫!あちらの国は三日かけて試験を行うのだから余裕はあるぞ!」
「でっでも!」
「ほら、行くぞ!美と言うのは君の意識!心から始まるんだ!」
「えぇ?!」
ギョッとして逃げようとするオブリビオンの腕を掴む。
グギィィィと唸り声を上げながら、フルールの手から逃げ出そうとするが、びくともしない。
「チッ」
「こら、舌打ちしない。さあさあ行くぞ!共に美を追求しに行こう!」
「うぅ、、、、、、、、」
#11fin
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