ダーク・ファンタジー小説
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- 春の夜月 ー始まりの日ー
- 日時: 2025/09/04 08:26
- 名前: 聖 華月 (ID: gobBUkxM)
一話【エラバレシモノ】
変な夢を見た
私の体は動かなくて。でも、視界が血で滲んでるのを見るからに....多分もうすぐ死ぬんだろう
私の周りには、3人の男女がいる
3人は泣きながら
『ごめん....!俺が守るって言ったのに...』
『俺には....もう、お前しか...』
これは....誰の記憶?
この人たちは....誰?
『お願い....答えて...』
ルナ_____!!!
パチッ
目を開けると、そこは見慣れた天井
「....夢か」
アニメの見過ぎかもしれないな....
「みづきー!!早く起きなさい!」
ぼーっとしていると、1回からお母さんの怒声
「いっけない..!いまおりるよー!」
私は、てきとうに髪を結ぶと一階へ降りていった
『えー。次は、鈴木アナウンサーが...』
もぐもぐ
私、こと、春凪 みずきは朝ごはんを口にしながら、てきとうにチャンネルをまわす
「いいのやってないなー.....ん?」
私は気になる文字を見つけ、手を止める
「....予知夢?」
『夢であったことが実際に起こったことがある方はいませんか!?今日見た夢も....もしかしたらこれからの出来事に関係してるかも!そういう時は夢占いで....』
…..関係
「ふっ...あはは!あんなアニメみたいな夢が!?もしかして、ひょんなことから転生しちゃうみたいな!?」
と、一人でつぼっていたとき
ぴんぽーん
「はーい!」
お母さんの足音が聞こえる
「はいはい。ちょっとまってね.....みづきー!杏ちゃんきたわよー!」
「!わかった!」
私は、急いで着替え髪をブローもせず、家を出ていく
「あ。おはよ!みづきちゃん」
うっ....
さすが....杏、今日も絶好調でかわいい!!
「おはよ!いこっ!杏!」
私は、杏の手を取る
この年で手を繋ぐ....?と、引かれるかもしれないが、これが当たり前なのだ
私達は、幼稚園からの親友
女の子らしい杏と、男っぽい私
正反対だけど、ずーっと、毎朝手を繋いで登校してます♬
「あ。そーえばね!今日変な夢見たの」
「変な夢?」
「うん。実は....」
「ふっあはは」
杏は上品に、口に手を当てながら笑う
「みっちゃん、アニメのみ過ぎだよ〜」
「だよね〜?wもしかしたら....『この夢がほんとで、私はこれから勇者になって戦う☆』とか妄想しちゃったわ〜いやー恥ずかしい!行こっ」
私は、なんだかスッキリし、進み出す
その時
ボソッ「妄想だったら良かったのにね」
….ん?
「なんかいった?」
「ううん!行こ!」
なんだろ....なんかいつもの杏より声が低かったような
ま、いっか!
「「おはよー!」」
私達は、同時にドアを開け、入る
「お。名物ペア、はよ〜」
「今日も仲いいね〜!」
うちのクラスで、私達は「名物ペア」
高校生にもなって、こんなに仲いいのが珍しいから
でも、うちのクラスの人達は、ひやかしたり、バカにしない
このクラスが好き
「あ。そーだ!みっちゃん!NEW FEICEの、チケット取れたよ!」
「え!?ま、まじ!?」
チケットを手に、二人で「きゃー!」と騒ぐ
いつもの空気
ずっと....このままでいたいな
この平穏を.....
その時
ビリリリリリリリリリリリ
と、警報音がなった
『逃げてください!!この学校は何者かに占領され........ぐはっ....」
ぴーーーーーと、エラー音がなる
ざわっ
『なに!??』
『こえーんだけど!もしかして撮影?w』
チケットを持っていた私達は、驚きで思わずチケットを落とす
「なんだろ...これ」
「....なんだろーね」
ただ、しばらくすると私の隣の男子たちがじゃれ合い出した
(....ま、ドッキリって可能性もあるもんな)
かんがえるのをやめようとした時だった
ガッシャーンという、鼓膜を破るような音
と、同時に破片が飛んでくる
「!」
私は、思わず杏をかばい、腕に破片がささる
「!」
そして、油断した瞬間
眼の前にいた男子の姿が消えた
そして次の瞬間。思いっきり、外に飛ばされる男子の姿が見えた
(ここ....五階だよ!?)
「「きゃー!!!」」
そう油断していた間に、悲鳴が響く
そしてそちらを見た瞬間_____そこには血の海が広がっていた
そして、黒い服を来た二人の男女
「あれ?みんな死んじゃった。じゃあ今の中に『ルナ』はいなかったのね」
ルナ....?
「じゃあ後はあいつだけだな」
二人の視線がこちらをむく
(!殺される.....!!.......ん?ていうか、あいつだけ....?じゃ、じゃあ杏は...)
杏がいた方をむこうとした時
頭に、なにかを押し付けられる
冷たい....鉄?
「動かないでね。」
低い声。
私は目線だけそちらへ動かした
….え?
「あ、杏....?」
「ん?あ、そっか。まだ変装解いてなかった」
杏がなにかを呟くと、突然髪の長さも、顔も、変化していく
黒髪が、茶髪に 目が赤に 顔が....男の子に
「ルナ。久しぶりだね」
「ルナ....?」
「あ。そっか、まだ思い出してないのか。せっかくだから教えてあげる。......君が今日みた夢は、君の”前世”」
「!?は....!?」
「僕達はね、君が邪魔なんだ。」
「なんで....なんで....!?杏....私達、親友でしょ!?」
「杏....はは。そんなの作戦だよ。あんたに油断させるため。あんたが生まれたときから....もう戦いは始まってるんだよ。....俺のほんとの名は”秋音”。この名が、あの世へいく君への、ゆういつの手みあげ」
秋音は、引き金に触れる
「さよなら。ルナ」
バンッ
(ん......?)
痛くない
目を開けると、そこには秋音はおらず、鉄の冷たさも消えてた
代わりに....私は、誰かに抱えられてる
「遅くなってごめんね。ルナ」
銀髪に、藍色の目のきれいな男の子
(誰....?)
それから、後から他にも男女が現れる
「あちゃ〜あとちょっとだったんだけどな」
秋音が立ち上がる
そして、あとの黒い服の二人もこちらへ向かってくる
「.....」
銀髪の男の子は、沈黙の後、なにかをつぶやきながら、指をぱちんと鳴らした
その瞬間、白いもやのようなものがあふれる
「眠くなる魔法。....しばらく大人しくしとけ」
眠くなる...「魔法」...!?
って....やばい
「あ。ルナ!ごめん!すっちゃった...!?」
男の子が、心配そうに私の頬に手を触れ、顔を覗き込む
その時、耳のピアスが見える
(あれ、これ、どこかで.....)
ただかんがえるより先に、私の意識は途絶えた
つづく
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