二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: D.Gray-man 寄生された右目 ( No.540 )
日時: 2012/09/10 20:01
名前: 有栖 (ID: FIlfPBYO)

第37話 決着

アレン君が座ると他の人もそれぞれ席に座る。
ノアとエクソシストは、交わらない。
「さて、やっと静かに喋る事が出来たな」
アレン君は、無言で返す。
「大丈夫だよ〜アレ〜ン!扉はちゃんとに用意してあるからぁ」
「…ちゃんと外に通じてればいいんですけど」
「キャハハ」
ひと段落して再びティキが話し始める。
アレン君のイノセンスの事について。
心臓がどうなってるかっていう事について。
アレン君は、イノセンスが心臓の一部になっている、という。
リナ姉もイノセンスに助けられてる。
でも、時代は変化してきてるしイノセンスにも変化はあると思う。
「あぁ少年のおかげで興味出てきた。退治、ちゃんとやんなきゃなって……」
ティキの後ろから蝶のようなものが出てきて、リナ姉の近くへ向かう。
それをすぐにアレン君が倒した。
それと同時にティキとの戦闘が始まる。
ラビがアレン君の戦いに参戦しようとするが、ロードに止められ私はリクトに前をふさがれる。
「決着をつけよう、2人だけの空間で」
そういうと同時に何かに包まれるのが分かった。

気がつくとさっきとは違う場所。
ここは…
「ロードの夢の中。ちょっと一部を貸してもらったんだよ。僕達の戦いを見られてるっていうのが欠点だけど。これで、邪魔は入らない」
『いいだろう、白黒つけてやる』
ルギア…でも…。
『まだ全回復とまでいかないが、しばらくはもつだろうって奴だ』
…うん。無理、しないで

「「シロ/ケルシー」」
2人が同時にゴーレムの名を呼ぶとどこからかやってきてそれぞれ使い手の剣を受け取る。
それが合図だというように金属音が響いた。
「フィーリング」
掛け声とともに変わる景色。
「ここは、外の世界と違って季節の影響を受けないんだ。自由自在に変えられる」
桜が舞い、踊る。

『桜は美しさを魅せる 幻想を』

俺の望むもの?想像してること?残念だ。何もない
「俺にはそれは効かない」
「残念だ」
桜の花弁に包まれたリクトの剣が俺の剣と交わる。
目の前を桜が隠して目くらましされるがそれを全て切り裂きリクトが持っているカードを切り刻む。
「っ!!」
「やっぱりな。お前の弱点。カードだろ」
「よく分かったな。さすが、といっておこうか」
「褒めなくてもいいって奴だ」
さぁ、次は何が来る。
「アウトムーン」
次は、紅葉が舞い、踊る。

『紅葉は綺麗さを魅せる 自分の弱さを』

俺の弱さ?強さ?そんなものいらない。
ただ、元からある自分の使命を果たすだけ。
それ以外の何物でもない存在。
「ふざけるなよ、そんなんで俺が倒せるとでも思ってるのか?」
「まさか。これは序盤さ」
紅葉が舞い、もう一体のリクトを作りだす。
それぞれの葉がカードへと変わり、本物と見分けがつかなくなる。

Re: D.Gray-man 寄生された右目 ( No.541 )
日時: 2012/09/10 21:03
名前: 有栖 (ID: FIlfPBYO)

全て元から経ってやろうと思ったが、リクトに邪魔される。
しかも、増え続けているのだから余計にたちが悪い。
『違う。ここにあるのは全て偽物…。本物は…あの分身』
分かった、それなら楽勝じゃねぇか。
運がよければ本体も叩ける。
「それはどうだろう?」
リクトが、こちらへ向かってきて攻撃されるのを防ぐ。
さっきとは偉い違いの差だな。
「イノセンス第2解放 フレイム・エンド」
周りの紅葉を全て燃やす。
一瞬の隙をみせたリクトの胸に思い切り双剣を突き立てる。
するとすぐに消滅。
「っ!?…なかなか…やるじゃねぇか……」
リクトが口から血を噴き出し次のカードをちらつかせ叫ぶ
「インベーノ」
突然の大風。何かが体に溶けるのを感じる。雪、冬か。

『雪は足跡を消す 気配を』

上を見上げれば灰色の雲が広がる。そこから降ってくる白い雪
そして…
舞い上がる、黒く鮮血の血
「ぐはっ!!」
くそっ!!どっから来やがった
「今度はこっちの番だ、ルギア」
気配が感じられない、姿が見えない。
『リクトが一番得意な季節の一つ』
視覚はあてに出来ない。そう思って目をつぶる。気配も感じない。
当てに出来るのは聴覚だけなんだ。
どこからか、近づいてくる音が聞こえる。
どっちだ。前か、後ろか。それとも横か…
「こっちだよ」
「——っ」
駄目だ、目を開けてはいけない。開けたら終わり。
次はどっちだ…。
「———」
「上か!!」
バックステップからの後ろから突き立てる。
「っち」
目を開けるとさっきまでの景色は消えて一番元の状態に。
「つまん…ねぇ……お前…。…これで最後のカードだ イーステイト」
…次の季節は夏か。
上は水色で染まり黄色でもオレンジでも赤でもない。そんな太陽が地を照らす。
そして、最期に舞い上がる鮮血。
「ゴフッ」
「甘いんだよ、お前は、俺の体はお前に壊せない。さぁ最後の止めだ」
双剣を前に出し、つきたてようとする。
「なっ!!なんで…こんなときに…!」
『ルギア』

Re: D.Gray-man 寄生された右目 ( No.542 )
日時: 2012/09/10 21:13
名前: 有栖 (ID: FIlfPBYO)

倒れかかろうとする所をすぐにはどめする。
すぐに、私に変わる。やっぱり無理しすぎだよ
『すまん…』
「ルキア………」
リクトがその場で倒れる。
ほぼ、ノアの能力を封印しただけだからあまり出血はない。
最後の攻撃は、かなり喰らったみたいだけど。
「最後にお前に壊されるとわな………」
「私は、殺さない。殺せない。まだ恩返しが出来てないもの」
『ルキア』
「でも…君は、ノアで私はエクソシスト…どうあがこうと敵同士なのは変わらない。それにノアは私達の仲間をたくさん殺した。最初はどうでもよかったけど今にとってはとてもなぜか“悲しい”と感じる。昔の私なら倒さないでおいたかもしれない。でも今は違うから。悲しいけど…でも…。私は貴方を“ノア”として。私は“エクソシスト”として貴方を倒します。」
今なら、出来る。たとえ何があってもやらなくてはいけないのだから。
—ルギア
—分かってる
「イノセンス 最大発動」
双剣を一つにして長刀へと変えリクトの胸のあたりに突き刺した。
飛び散る鮮血。でも大丈夫だよ、君は決して死なない。死ねないんだ。
死ぬことは、私が許さない。



灰色の気体 白い個体 黒い液体
                         全ては廻り     流される    そしてまた
水色の気体 黄色い個体 赤い液体
                         全ては廻り     流される    そしてまた
何もない真上 何もない上 何もない下
                         全ては終り     流されナイ   廻らナイ
生命もナイ 僕もナイ 君もナイ
                         あるのは      永遠に繰り返される   時間だけ
                         廻リ 終リ 始リ
                         始リ 終リ 廻ル                     




—この歌からもう解放されただけの事。
 全ては終わって始まる。また、作ろうよ。新しい遊びうた



灰色の気体は雲を表し白い個体は雪を現す。そこに飛び散る誰かの鮮血。
これらも全て時が流れ忘れられてゆく。
水色の気体は空を表し黄色い個体は太陽を現す。そこに飛び散る誰かの鮮血。
これらも全て時が流され忘れられてゆく。

いつしかこの世界は崩壊する。
何もない真上、真下。全ては終わって時が流れても変わらない
命も、私も、君も、誰もいない。

あるのは、たった孤独に廻り続ける時間(とき)だけ。