二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ぼかろ。中編小説「暗い森のサーカス」執筆開始
日時: 2011/05/29 09:33
名前: リリ ◆lsaxZALrTI (ID: zQJPnDCy)

曲を自分で解釈して小説書こう!!という思い付きです((

「あくゆりん」の曲。イレギュラーな玩具二人のお話
>>1ネジと歯車とプライド

またまた「あくゆりん」。そっくりだけどどこか違う少女二人の出会い、別れ。
>>2South North Story

この歌を聞くといつも何故かキーボードが濡れています。大罪人である姉を救った少年
>>3Re_birthday

牢屋の最高責任者の娘と囚人の恋のお話。あれ、ソファに水たまり((
>>4囚人

もう一つの「囚人」
>>5紙飛行機Ⅰ
>>6紙飛行機Ⅱ

「キミ」は、どこかへ行ってしまったのか。それとも・・・
>>7家出少年と迷子少女

美人親子と評判の家族が次々と殺された。その犯人は?
>>8円尾町の仕立屋

隣にいる、その女は誰?
>>9恋愛疾患

きっと、貴方と紡ぎ出す世界に「終わり」は無い。
>>10Genesis

中編小説「あの森に入れば、二度と『元の姿』に戻る事は出来ない」
>>11暗い森のサーカス

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Re: ぼかろ。 ( No.9 )
日時: 2011/05/25 18:48
名前: リリ ◆lsaxZALrTI (ID: zQJPnDCy)

恋愛疾患



13時の丁度に、いつものカフェで待ち合わせ。
今日は、どんな所に連れていってくれるのかしら。貴方が行くところなら、私何処へでも着いて行く。そんなこと考えてたら、なんだか二人の距離が縮まったきがして、一人でに笑っちゃった。
この前は、おそろいで色違いのコップや食器を買ったのよね。
私、貴方の事が大好きだからカーテンとか、テーブルクロスとか、出来る限り貴方と揃えるようにしてるの。
ああ、今日も素敵ね。そのリストバンド、初めて見たから、新しく買ったのかしら?前のは、ずいぶんボロボロだったし。そういえば、ゴミ捨て場に捨ててあったのはそれかしら?
だめじゃない、ちゃんと袋に入れないと。だから、私拾っておいたの。
本当は毎日でも貴方の家に行って料理とか、洗濯とかしてあげたいけど・・、やっぱり、貴方そういうのすきじゃないわよね。
でも、分かってる。私のこと嫌いだったら、デートなんて連れて行ってくれないもの。
この間、二人で一緒に行った映画館で、とっても混んでいたのに隣で吸われて、凄く嬉しかった。
貴方が恋愛ものを見るなんて、ちょっと意外。
ずーっと、貴方の横顔を見ていたからストーリーなんてこれっぽっちも覚えてないけど。
無口で、そっけない態度もちょっとカワイイな。
さあ、いつものお店で夕食にしましょう。

一緒の帰り道、あなたの家の少し手前でバイバイ。ちょっと寂しいけど、また明日も会えるものね。
ああ、そろそろ眠る時間かしら?おやすみなさい。良い夢を見てね。

キスをしたりとか、抱き合ったりとか、そんな恋愛私たちには必要ないのよ。
貴方の近くにいられるだけで、幸せなの。
「こっちを向いて、名前を呼んでよ」
それさえも、私の我侭ね、だって貴方は私の顔すら、知らないんだもの。


今日も、13時丁度にいつものカフェで待ち合わせ。
けど、今日の貴方は一人じゃなかったわ。その女の子、私の知らない娘よね。追求なんてする気はないけど、やっぱり私も女だもの、嫉妬くらいするわ。
渦巻いた胸の中で何かが弾けたような気がした。
だって、初めて見たわ、あんなに楽しそうに笑う貴方を。
そりゃ、私の大切な人ですもの。幸せそうな貴方をみて、悪い気はしないわ。
だけどその笑顔が私に向けられた物じゃないと思うと、悔しくて、唇をかみしめた。
激しく、妬ける気持ちを抑えることなんてもう出来ない。
そろそろ、我慢の限界よ。いい加減にしてよね!!!
キスをしたりとか、抱き合ったりとか、そんな事、絶対させたくないわ。
それなら、貴方の隣にいるあの娘が邪魔ね。
忘れないで。貴方にとって必要のないヒトは・・・必要のない女は、すぐにどこかへ消えてしまうわ。

さあ、これで貴方と私を遮る邪魔なものはどこにもないわ。






ああ、どうしてこんなにも貴方のことを思っているのに、どうして振り向いてくれないの?
貴方の隣にいるのに相応しい女の子は、私でしょう?
送った、手紙やメールに電話も、全部無視ね。
それなら、貴方が出てくれるまでコールするわ。何度も、何度でも………





何も言わずに消えようだなんて、貴方は本当に酷い男よね。
どこの女よりも、こんなに、こんなに愛しているのに。
それなら、いっそ終にしましょう。私が最後のピリオド打ってあげる。
楽にしてあげるから。ほら、動かないで。
こっちを向いて、私の名前を呼んでちょうだい?私の秘密、教えてあげるから。
そう、これで貴方の中に永遠に私を刻み込むのよ_______

ふふ・・・・うふふふ・・・・・アイシテル・・・・

Re: ぼかろ。 ( No.10 )
日時: 2011/05/27 21:09
名前: リリ ◆lsaxZALrTI (ID: zQJPnDCy)

Genesis

指の先から、静かにこぼれたたった一つの幼い「メロディ」
それは、だんだんと頭の中で大きくなっていく世界を紡ぐ。
君の紡いだ不完全な世界を、この声で少しなぞってみたんだ。
私が、こうして君といる「意味」を、幽かにだけど、感じたよ。

どんなに、どんなに綺麗な言葉よりも
どうか、どうか、あなたの言葉を
誰も、誰も認めなたって良いから
描こう。新しい景色を

今、始まる「世界創造」。二つ目の「未来」には、何があるのかな。
暖かく優しい「風」や、眩しいくらいに輝く「星」、そして、限りない「命」。
僕の頭の中で、今確かに響いてる「歌」は、きっと貴方と紡ぎ出す「
世界」の「始まり」なんだね。
貴方がなぞった不完全な「世界」は、確実な熱と光をまとった。
僕が貴方のそばにいる意味を、確かに感じた。


今、始まる「世界創造」。二つ目の未来にあるのはきっと、暖かく優しい「風」や、眩しいくらいに輝く「星」、そして、限りない「命」。
僕の頭の中で、鳴り止まないメロディー。
きっと、貴方と紡ぎ出す「世界」


今始まる「世界創造」二つ目の「未来」にはきっと「終わり」なんて、無いんだね。



そして、僕らの不完全な「世界」は確実な熱と光をまとった。
「絶望」も、「希望」も、「怒り」も、「涙」も、全てを包んで

Re: ぼかろ。 ( No.11 )
日時: 2011/05/29 09:31
名前: リリ ◆lsaxZALrTI (ID: zQJPnDCy)

中編・暗い森のサーカス
※出てくる名前等は全てオリジナルです

キャスト
団長・メルヴィーナ:MEIKO
歌姫・ミラーニ:ミク
二つ頭のミセモノピエロ・リヴィアン・レヴィアン:リン・レン
青い獣使い・トレヴァーニ:KAITO
赤い目の少女・ティア:テト

「さあ、お立会い、お立会い!」
道化師が、チラシをばら撒く。道を行く人々は、見向きもせずに通り過ぎたり、少しだけ見てもすぐ目を逸らしてしまったり。
「ピエロさん」
10歳前後ほどの少女が、道化師に話しかける。
「どうしたの?赤い目の可愛いお嬢さん」
「こんなサーカス団、私聞いたこと無い。何処でやってるの?」
少女が差し出したのは「暗い森サーカス団」のチラシ。
「ああ。それはね・・———」
くらーい森の、奥の奥だよ

Re: ぼかろ。中編小説「暗い森のサーカス」執筆開始 ( No.12 )
日時: 2011/05/29 12:58
名前: リリ ◆lsaxZALrTI (ID: zQJPnDCy)

道化師・ネルーラ:ネル


「ところでお嬢さん、名前は?」
「ティア。ピエロさんは??」
「ネルーラ、だよ。では、ティアちゃん。夕方の6時にここへきなさい。連れていってあげるから」
ネルーラがそう言うと、ティアは
「うん!」
と元気に走って行った。

そして、6時。ティアとネルーラを乗せた馬車は森の中を走りぬける。
「ネルーラお姉ちゃん、いつつくの?」
ティアが、昼とは違う目元を覆う黒い仮面を付けたネルーラに問う。
「もう少しだよ。でも、ちょっと暗くなっちゃうかもね」
「ママとパパ、心配しないかな?」
「大丈夫。みんな、忘れてしまうから……君自身もね」
そう言って口元を歪めるネルーラだが、ティアは言葉の意味が理解出来なかったらしく、首を傾げている。
「ほら、着いた。」

Re: ぼかろ。中編小説「暗い森のサーカス」執筆開始 ( No.13 )
日時: 2011/07/15 20:10
名前: リリ ◆lsaxZALrTI (ID: zQJPnDCy)

「ほら、着いた」
ネルーラがそう言って笑い、ドアを開ける。
「わあっ!すごい、ドクロさんだぁ!!」
ティアは、テントに走り大きなテントの上に飾られたドクロを指差す。
「それはね、我ら『暗い森サーカス団』のトレードマークのドクロさんなんだよ」
「マークがドクロさんなの?すごい、海賊さんみたい!!」
ティアはそう言って、楽しそうに笑う。
「・・もう少し時間が立てば、そのように笑うことなどできなくなってしまうのに、ね。」
ネルーラは、はしゃぐティアを見てそう小さく呟き、不気味な笑みを浮かべた。
しかし、ティアはそんなネルーラに気がつかず、
「早く行こうよ!」
と手を掴んでひっぱる。
「ふふ・・、分かった、分かった。そんなに急がなくてもテントは逃げないよ」



「皆さーん、お仕事ですよ!今日は、小さな女の子が一人、来てくださいました〜」
楽屋で暇を持て余していたメンバー達に、ネルーラが言う。
「ほんとにっ!やったあ!久々のお仕事だぁ」
「ひゃっほお!」
最年少の、リヴィアン・レヴィアンは双子で、首が繋がって生まれてしまった。
しかし、二人を離す手術には多大なお金がかかり、それを渋った両親は事も有ろうにこの森に双子を捨ててしまった。
まだ、名前ももらわないうちに捨てられた双子なので、名前は団長から付けてもらったものだ。
「嗚呼・・可哀想な女の子。この地獄のようなサーカス団に囚われてしまうなんて・・・」
蚊の鳴くような声でそう呟いたのは、歌姫ミラーニ。
「なぁに行ってんのさ、バカミラーニ!アンタが生きてられんのは、団長のおかげなんだよ!」
リヴィアンがミラー二を怒鳴る。
そう、ミラーニは内蔵が全て失われている。それでも生きていられるのは団長のおかげなのだ。
「で、でも、それは私が望んだわけではありませんわ・・・」
「うっさいな!だいたい、もっと大きな声で喋ったら?」
「そうだよ。いっつもボソボソ喋っててさ・・・」
「まあまあ、二人ともそのへんにしておきなよ」
苛々しながらミラーニに文句をいうリヴィアンとレヴィアンをなだめるのは、獣使いトレヴァーニ。
メンバーの中でも特に温厚な性格。彼の役割はショーに出す獣の管理と、しつけ。
「トレヴァーニ様・・あ、ありがとう、ございます」
ミラーニがやはり小さな声で礼を言うと、トレヴァーニもニコリと微笑んだ。
「ちょっと、皆さん。お客さんいるんですけど〜」
ネルーラがしびれを切らし、少々イライラ気味に言う。
「ああ、ごめんごめん。今いくよ」
「そうしてくれるとありがたいです。…それで、メルヴィーナ団長はどちらに?」
「多分、貯蔵庫にいると思うけど」
「またお酒ですかぁ〜?」
呆れるネルーラ。メルヴィーナは無類の酒好きで、一日に何本も酒を飲んでいる。
曰く「酒を飲まないと死ぬ」らしい。
「はあ・・メルヴィーナ団長はあたしが呼びに行きますんで、先にいっててくれます?お客さん待ちくたびれてるんで、相手しててくれると嬉しいんですけど」
「あ、うん。分かったよ」
ネルーラは「じゃ、お願いしますね」と言うと貯蔵庫へかけて言った。


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