二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン 異世界の危機 〜異世界救出編、連載中!〜 ( No.123 )
- 日時: 2011/05/02 23:21
- 名前: 桜花火 (ID: /HyWNmZ0)
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37 いよいよ夕食
夏「ったく、もう!夕食があるんだから、勝手に外に行かないの!」
アツヤ「へいへい」
河川敷から帰ってきた彼らには、夏未の説教という罰が待っていた。
だが、どうにもさっきからアツヤとリュウジにしか、怒っていない。
そのために、後ろにいた円堂たちも犠牲を受けることになっていた。
アツヤとリュウジが怒られているため、城の中に入れないのだ。
夏「それに、円堂くん!」
円「えっ、はいっ!!」
突然、名前を呼ばれ、円堂は気を付けの体制に入る。
夏「ここはあんた達にとっては、知らない場所でしょ?いくらアツヤとリュウジがいるからって、勝手に動かないの!」
円「はい…」
夏「ふぅ、そろそろいいか…お腹も空いただろうし、夕食できてるわ。秋ちゃんたちが用意してくれているから、行きましょう」
食堂にはいると、そこは料理独特のにおいが充満していた。
においを嗅いだだけでも、食欲が進む。
円「うわ〜、スッゲー!料理が豪華だ!」
円堂が子供の様にはしゃぐ様子を見て、夏未も思わず笑顔がこぼれる。
—いつか、また、守がこんな風にまた笑ってくれたらいいのに…
そんな思いも抱いた笑顔だ。
虎「これ、どうしたんですか!?」
木「こっちの夏未さんが料理すごく上手だから…」
アツヤ「相変わらず、『料理だけは』上手だな」
夏「アツヤくん、後で私のところに来なさい、話があるの」
アツヤ「…ごめんなさい」
茜「よぉ〜し、食べちゃおう!!」
全「いただきます!!」
全員がテーブルに並べてある、料理にほぼ同時に箸をつける。
風「うまいな…」
夏「本当?こっちの守たちは食べるけど、あんた達の好みはわからないから、秋ちゃんたちに教えてもらったの」
円「ふぉれふぃふぇも、ふほいな!」
円堂が口に料理を入れたまま会話をする。
おかげで、何を言っているのかわからない。
豪「円堂、口の中の物を飲み込んでからしゃべろ」
円「ごくっ、それにしても、凄いな!」
夏「何が?」
円「いや、さっきの試合のことだよ。アツヤたち、技の威力強かったし、走る速さも速かった!どこで特訓してるんだ?」
アツヤ「あ〜ぁ、『試練の間』だな」
全「試練の間?」
全員が聞き返す。
アツヤは口の中にニンジンを放り込み、飲み込んだ後、口を開いた。
アツヤ「試練の間っていうのは、訓練所みたいなところだ」
夏「あそこは厳しいよ〜、なんせレベルが七以上じゃないといけないもの」
円「れべるってなんだ?」
夏「う〜ん、そこからか…私あんまり説明上手じゃないから…」
円堂の問いに困った顔をする夏未。
その為、隣にいた茜が代わりに答えを出した。
茜「レベルっていうのは、言い換えれば、強さの段階だよ」
茜の説明に、皆が聞き入っている。
茜「レベルには十一の段階があるの、レベル十一が最高レベルで、一が最低。ちなみに、私とアツヤとリュウジは七で、夏未が十一、それで守たちが九なの。で、さっき言ってた試練の間っていうのは、レベルが七以上じゃないと入れないの、すごく『危ない』からね」
豪「危ない?」
茜が頭を上下に動かした。
茜「訓練自体が危険なものなの、マグマの部屋とかもあるし…」
吹「マグマって、やり過ぎじゃない?」
茜「私も最初はそう思った、でも強くなって、この国を守んないといけないし、いろいろ大変なのよ」
円「で、皆はそこで鍛えたのか?」
アツヤ「もちろん、サッカーじゃないぞ?」
円「え?違うの?」
夏「この子大丈夫なの?」
鬼「一応これで、十四年か生きてきている」
夏未と鬼道が苦笑した。
未だに、円堂は状況を読めていない。
リ「とにかく、そこでいろいろ特訓したってわけ、体術とか武器技とか」
豪「それで、あんなに強いのか…」
字数が多いので、分けて更新します!
- Re: イナズマイレブン 異世界の危機 〜異世界救出編、連載中!〜 ( No.124 )
- 日時: 2011/04/29 14:10
- 名前: 桜花火 (ID: /HyWNmZ0)
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夏「よし、皆食べ終わっただろうし、ゼリー作ってあるわよ」
茜「待ってました!!」
アツヤ「ガキか?」
茜「うるさい!」
夏「じゃあ、取ってくるから」
木「あっ、私たちも手伝いします!」
夏未たちは食堂から出て、キッチンの方に向かった。
円「もったいないな、お前たちあんなにもサッカーがうまいのに、やらないなんて」
リ「だから、忙しんだってば!それに、今回はこの事件のこともあるし…」
全「…」
全員が黙り込んだ。
確かにそうだ、今この異常事態に、遊んでいられる暇があるわけがない。
それに、相手はアツヤたちよりも遥かに強い。
夏未も戦えることは戦える。
しかし、人数も相手の方が勝っている。
とてもではないが、勝てそうな相手ではない。
吹「でも、まだ手がかりが少なすぎるよ。さっき、もう一人のキャプテンたちは来たけど、どう見ても、僕たちじゃあ勝てないよ」
円「……いやっ、できる!!」
円堂が座っていた椅子から立ち上がった。
円「俺たち、まだここに来たばかりで、何もわからないけど、俺、自分として許せないんだ、自分の復讐のために皆を困らせることをして、そんなの許せない!」
豪「円堂らしいな」
円「だから、皆で取り戻そう!あいつらの心を!」
全「おぉ!」
アツヤ(これが『円堂守』、か……すごい奴だ、こいつらならきっと…)
夏「何なの?騒がしい」
音「元気な証拠ですよ!」
マネージャーと夏未たちはそんな彼らの掛け声に、少しの喜びを感じていた。
夏「ゼリーこれで全部だから、持っていっちゃいましょう!」
トレイにゼリーをのせると、彼女たちはキッチンを後にした。
茜「はいっ、皆持ってきたよ!」
綱「おっ、またおいしそうだな!」
小「綱海のはまた、ニンジンかもね。ウシシッ」
音「小暮くん、あげないよ?」
小「わ〜だめだ!」
夏「大丈夫、ちゃんと皆の分があるから」
トレイをテーブルに載せて、ゼリーを一つ一つ配っていく。
透明なピンクや黄緑、すべて果物で作ったものだ。
ゼリーが皆の元に行き渡ると、数分も立たないうちに、すべて平らげた。
円「ありがとうな、もう一人の夏未…って、これでいいのか?」
夏「別に私はいいけど、あんた達がめんどくさくなければ」
冬「そういえば、私たちどこで寝ればいいんですか?」
茜「それなら、お城でいいんじゃない?」
夏「あんたは早く家に帰りなさい」
茜「ぶぅ〜ケチぃ〜」
夏「はぁ…とりあえず、男子はここで、女子は私の家で泊まればいいと思う。夜にか弱い少女に何をするかわからないでしょ?」
風「俺たちをなんだと思ってるんだよ……」
夏「はいはい、じゃあ、後でメイドさんが来るから、その子について行って。案内してくれるから、私たちはもう家にいくわ」
円「あぁ、また明日な!」
夏「……後、明日のことだけど
ブラックキャッスルに行くわ」
全「!?」
夏「準備しておいて、どんな戦いになるかわからないから…下手すれば命を落としかねないわ」
そんな言葉を残した、夏未は木野たちを連れて、城を出た。
—明日、決戦の幕が開ける